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日経平均は3日ぶり反発、悪い流れ断ち切るも懸念くすぶる

2023/6/26 12:10 FISCO
*12:10JST 日経平均は3日ぶり反発、悪い流れ断ち切るも懸念くすぶる  日経平均は3日ぶり反発。64.70円高の32846.24円(出来高概算6億3478万株)で前場の取引を終えている。  23日の米株式市場でダウ平均は219.28ドル安(-0.64%)と5日続落。連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測の高まりを受けて売りが先行。欧米の6月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が市場予想を下回ったことで景気後退懸念が強まったことも重荷になった。金利は低下したがハイテクも売られ、ナスダック総合指数は-1.01%と反落。米株安を受けた日経平均は134.46円安からスタートすると、ロシア情勢の不透明感も背景に売りが先行し、寄り付き直後に388.82円安まで下げ幅を拡大。ただ、為替の円安進行や国内での半導体業界の再編を巡る材料を背景に個別株物色が活発となるなか、日経平均も急速に買い戻されてすぐにプラス転換した。一方、その後は戻り一服感から一進一退が続いた。  個別では、産業革新投資機構の買収が伝わったJSR<4185>がストップ高買い気配のままとなっており、本一件を受けた思惑から東応化<4186>、大有機化<4187>が急伸し、ほか、トリケミカル<4369>、ADEKA<4401>、フジミインコ<5384>、住友ベークライト<4203>など半導体部材関連の銘柄が軒並み高となっている。信越化<4063>、SUMCO<3436>、レゾナック<4004>、新光電工<6967>など時価総額の大きい関連株でも大幅高が目立つ。郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の海運をはじめ、神戸製鋼所<5406>、INPEX<1605>、コマツ<6301>、安川電機<6506>、住友化学<4005>など景気敏感株の上昇も多い。  一方、ソシオネクスト<6526>、レーザーテック<6920>など半導体の一角が大きく下落。先週末に崩れた丸紅<8002>、三井物産<8031>などの商社株も冴えない。また、Appier<4180>、ラクス<3923>、オプティム<3694>、SREHD<2980>、ANYCOLOR<5032>のグロース株の下落率が全体的に大きく目立っている。  セクターで海運、化学、鉱業が上昇率上位に並んだ一方、電気・ガス、情報・通信、銀行が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の54%、対して値下がり銘柄は42%となっている。  週末の間にロシア情勢の不透明感が一時にわかに強まった。国防省との確執を深めていた民間軍事会社ワグネルの代表プリゴジン氏が24日、プーチン政権に対して武装反乱を起こした。首都モスクワに向けて部隊を進め、一時情勢は緊迫化した。しかし、プリゴジン氏は流血の事態回避に向けて緊張緩和策を講じることでプーチン大統領と合意し、その後ワグネルの部隊を撤収。結果的にプーチン政権に対する反乱はわずか一日で収束した。  反乱を起こしたプリゴジン氏は隣国ベラルーシに亡命した。ロシア大統領府は事態収拾に向けた取引の一環としてこの出国を認め、同氏とワグネル戦闘員に対する反乱罪での刑事訴追に向けた手続きについても、これを取り下げることをプーチン大統領が自ら保証したという。  今回の一件でロシア軍およびプーチン政権の弱体化が明らかになった。これがウクライナ戦争の早期終結につながれば何よりだが、実際のところ話はそう簡単でないだろう。一段と追い込まれたプーチン大統領が理性を失った暴挙に出るリスクなどが逆に増したともいえる。地政学リスクに関する先行き不透明感の強まりは今後の相場の重荷になりそうだ。  一方、週明けの東京株式市場では日経平均が寄り付き直後に一時400円近く下落したが、すぐに切り返してプラス圏に浮上するなど底堅い動きを見せている。地政学リスクを口実とした短期筋の売りが早々に買い戻されたもようだ。先週末にかけて需給悪化を想定した先回りの売りで日経平均は33000円を一気に割り込んでいた。これに続こうとした悪い流れを早々に断ち切ろうとする前場の底堅い動きは日本株の先高観が依然として根強いことを示唆しており、ポジティブな印象を受ける。  一方、月末にかけては年金基金のリバランス(資産配分の調整)目的の売りがまだ実際に発生する余地が残されている。また、今四半期における日本株の上昇率は記録的な大きさになっていることから、そのリバランス売りの規模の大きさも懸念され、目先は上値追いや押し目買いには慎重になるべきだろう。  さらに、ロシアのクーデターの一件でかき消された感があるが、実体経済の悪化も気がかりである。先週末に発表された欧米の6月製造業の購買担当者景気指数(PMI)は揃って市場予想を下回った。米国6月製造業PMIは46.3へと5月(48.4)から大きく低下し、景況感の拡大・縮小の境界値である50を大きく割り込んだ。ほぼ横ばいを見込んでいた市場予想(48.5)も大幅に下回っている。また、欧州の6月製造業PMIも43.6へと5月(44.8)から低下、こちらも横ばいを見込んでいた予想(44.8)を下振れた。  また、サービス業についても、欧州は6月が52.4と5月(55.1)から大幅に低下し、予想(54.5)を大きく下振れている。米国は54.1と予想(54.0)にほぼ一致したが、こちらも5月(54.9)からは低下した。サービス業はどちらも50超えが続いているが、両国ともに製造業の悪化の印象を打ち消せるほどの内容とは言いにくい。  先週はパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、市場予想が織り込んでいる回数よりも多い、年内2回の追加利上げを再表明したほか、英イングランド銀行(中央銀行)とノルウェー中銀が0.5ポイントの大幅利上げに踏み切るなど、改めて世界的な金融引き締め長期化に対する懸念が強まった。一方で、今回の欧米PMIの結果のように、グローバルな景況感の悪化も続いている。経済減速下での利上げ長期化は高い確率で景気後退を深刻化させると思われ、今後の株式市場の展開には注意しておくべきだろう。  先週は物色の裾野が中小型株・新興株に広がっていることを指摘し、ポジティブに評価していたが、週明けのマザーズ指数は大きく続落している。地合いが悪化するなか、流動性リスクが意識される新興株が敬遠されている可能性がある。また、今週は新規株式公開(IPO)が多いため、IPOに備えた資金確保の動きも重荷になっていそうだ。今後1、2週間については、需給イベントの影響が想定されるハイテク・景気敏感の主力株および投資家心理の悪化が重荷となりやすい新興株には慎重なスタンスで臨む一方、ディフェンシブ銘柄への投資妙味が相対的に高いと考える。(仲村幸浩) 《AK》
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時価総額 2,488,053百万円
国内最大の石油・天然ガス開発会社。旧社名は国際石油開発帝石。石油元売り大手などが主要取引先。イクシスLNGプロジェクトなど世界約20カ国でプロジェクト展開。再生可能エネルギーの安定収益化などに取り組む。 記:2024/07/29
2980 東証プライム
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不動産売買仲介コンサルや投資用不動産の開発、売却等を行うライフ&プロパティソリューション部門が主力。不動産売買契約書類作成クラウド等も。2014年にソニー不動産として創業。IT領域が成長ドライバー。 記:2024/06/09
3436 東証プライム
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半導体用シリコンウェーハの製造・販売を行う。TSMCなど半導体メーカーが主要取引先。日本、米国、台湾などに製造拠点。海外売上高比率が高い。AI活用による生産性改善などコスト競争力の強化に取り組む。 記:2024/08/30
3694 東証プライム
723
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時価総額 39,909百万円
PC・モバイル管理SaaSサービス「Optimal Biz」が主力。スマホ3次元測量アプリ、AI活用の契約書管理サービス等も。豊富な顧客基盤が強み。市場拡大により、モバイルマネジメントサービスは業績拡大。 記:2024/06/24
3923 東証プライム
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経費精算システム「楽楽精算」が主力。電子請求書発行システム「楽楽明細」やクラウド型販売管理システム「楽楽販売」などのほか、IT人材事業も展開。楽楽精算は累計導入社数が1.7万社超。成長投資を継続。 記:2024/08/23
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昭和電工、旧日立化成が統合した機能性化学メーカー。半導体・電子材料、石油化学等のケミカルが柱。自動車部品、セラミックス等も。半導体後工程材料で世界トップシェア。事業ポートフォリオ改革等に取り組む。 記:2024/10/13
4005 東証プライム
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+2.2(%)
時価総額 626,263百万円
大手総合化学メーカー。1913年創業。合成樹脂、アルミナ製品、光学製品、農薬、医療用医薬品等を製造・販売。液浸ArF等で世界シェアトップクラス。アグロ&ライフソリューションなどを成長ドライバーに位置付け。 記:2024/10/07
4063 東証プライム
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時価総額 11,329,577百万円
時価総額世界上位の化学メーカー。1926年設立。塩化ビニル樹脂、シリコンウエハー、合成石英などで世界トップシェア。海外売上比率が高い。先端露光材料の新拠点建設推進。機能材料事業は高機能性製品の販売に注力。 記:2024/10/28
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-4(%)
時価総額 148,504百万円
予測型広告プラットフォーム「CrossX」、AI広告キャンペーン自動化クラウド「AIXPERT」などを手掛ける。AIによる顧客行動予測が強み。顧客企業数は1600社超。エンタープライズ顧客の獲得に注力。 記:2024/07/08
4185 東証プライム
4,335
6/24 15:00
±0(%)
時価総額 903,414百万円
大手化学メーカー。半導体材料やディスプレイ材料に加え、バイオプロセス材料や診断薬材料、ABS樹脂等を提供。合成樹脂事業は足踏み。24.3期3Qはライフサイエンス事業が増収。CDMO事業の新工場稼働が寄与。 記:2024/03/04
4186 東証プライム
3,451
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時価総額 441,038百万円
エレクトロニクス機能材料、高純度化学薬品の製造・販売を行う。半導体用フォトレジストで世界トップシェア。微細加工技術、高純度化技術などが強み。海外売上比率は8割超。電子材料分野の深耕及び開拓を推進。 記:2024/10/09
4187 東証プライム
2,727
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時価総額 61,112百万円
アクリル酸エステル等の化成品事業、ArFレジスト用原料等の電子材料事業が柱。化粧品原料の機能化学品事業も。ArFレジスト用原料でトップシェア。EUVレジスト用原料は販売堅調。海外販売体制の強化図る。 記:2024/10/25
4203 東証プライム
3,664
11/26 15:30
-29(%)
時価総額 343,529百万円
1932年設立のプラスチック製品メーカー。半導体関連材料、高機能プラスチックなどの製造・販売を行う。半導体封止材で世界トップシェア。半導体関連材料では封止材のグローバル供給体制の強化、拡販に取り組む。 記:2024/10/09
4369 東証プライム
2,766
11/26 15:30
-65(%)
時価総額 89,892百万円
半導体向け高純度化学材料が主力。光ファイバー用材料や太陽電池用材料等も。山梨県上野原市に本社。開発から製造まで全ての工程を内製化。27.1期売上高226億円目標。半導体製造用化学化合物の生産能力向上図る。 記:2024/07/26
4401 東証プライム
2,794
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時価総額 289,928百万円
柱の化学品は半導体向け高誘電材料や自動車向け樹脂・潤滑油添加剤に強み。業務用食油や農薬も。半導体や自動車関連が堅調。開発費等を吸収。新中計は27年3月期営業益530億円の目標。配当性向40%以上。 記:2024/08/12
5032 東証プライム
2,164
11/26 15:30
-34(%)
時価総額 134,863百万円
VTuberグループ「にじさんじ」の運営が主力。英語圏におけるVTuberビジネス「NIJISANJI EN」等も手掛ける。29歳以下のユーザーが多い。所属VTuber数は160人超。ID数は順調に増加。 記:2024/10/26
2,370
11/26 15:30
-41(%)
時価総額 189,835百万円
精密研磨材メーカー。半導体シリコンウェハー向け研磨材で世界トップシェア。コーティング材料「溶射材」の製造等も。連結配当性向55%以上目標。トヨタ「新型センチュリー」のボディ鏡面磨きに同社製品が採用される。 記:2024/06/03
5406 東証プライム
1,583
11/26 15:30
-33(%)
時価総額 627,416百万円
1905年創業の鉄鋼大手。鋳鍛鋼製品等の素形材、製鉄プラント等のエンジニアリング、油圧ショベル等の建設機械、電力事業等も手掛ける。等方圧加圧装置で世界トップシェア。鉄鋼部門では引き続き価格転嫁を推進。 記:2024/06/18
6301 東証プライム
4,182
11/26 15:30
+22(%)
時価総額 4,072,478百万円
世界2位の総合建設機械メーカー。1921年設立。自動車産業向け大型プレスなど産業機械も。エンジンなどは国内で自社開発。海外売上比率は8割超。配当性向40%以上目安。坑内掘りハードロック事業の拡大図る。 記:2024/10/07
6506 東証プライム
4,121
11/26 15:30
-51(%)
時価総額 1,099,029百万円
ACサーボモータ等のモーションコントロール、産業用ロボットが柱。1915年創業。鉄鋼用大型プラント設備、環境・エネルギー機器なども手掛ける。欧州地域のロボット生産体制を強化。販売力の強化にも取り組む。 記:2024/10/25
6526 東証プライム
2,339.5
11/26 15:30
-54(%)
時価総額 419,704百万円
半導体ファブレスメーカー。富士通、パナソニックのシステムLSI事業の統合により誕生。SoCの設計・開発、販売を行う。オートモーティブ、データセンターなどが注力分野。注力分野中心に多くの大型商談を獲得。 記:2024/07/28
6920 東証プライム
16,705
11/26 15:30
-970(%)
時価総額 1,575,048百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
6967 東証プライム
5,229
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-4(%)
時価総額 706,814百万円
半導体パッケージメーカー。フリップチップタイプパッケージが主力。長野県長野市に本社。海外売上比率が高い。セラミック静電チャック等も。プラスチックBGA基板は生産能力増強図る。光電融合デバイスの開発に注力。 記:2024/09/02
8002 東証プライム
2,319.5
11/26 15:30
-69.5(%)
時価総額 3,888,361百万円
大手総合商社。芙蓉グループ。生活産業、食料・アグリ、素材産業、エナジー・インフラソリューション、社会産業・金融分野などで事業展開。みずほリースと資本業務提携。総還元性向は30%~35%程度が目安。 記:2024/08/30
8031 東証プライム
3,218
11/26 15:30
-107(%)
時価総額 9,742,131百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。機械・インフラ、化学品、生活産業などの事業を多角的に展開。インドネシアのパイトン発電事業の持分売却は完了。中計では26.3期当期利益9200億円目標。 記:2024/06/04
9101 東証プライム
4,872
11/26 15:30
-101(%)
時価総額 2,245,992百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,342
11/26 15:30
-88(%)
時価総額 1,936,763百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
2,055.5
11/26 15:30
-76(%)
時価総額 1,387,816百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17