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デリカフHD Research Memo(1):人手不足を背景としたカット野菜の需要拡大により、売上成長が続く見通し

2019/6/13 15:11 FISCO
*15:11JST デリカフHD Research Memo(1):人手不足を背景としたカット野菜の需要拡大により、売上成長が続く見通し ■要約 デリカフーズホールディングス<3392>は外食・中食業界向けにカット野菜、ホール野菜を卸す、いわゆる「業務用の八百屋」の国内最大手。また、野菜の機能性に早くから着目し、農産物の分析研究で国内随一のデータベースを蓄積しており、これら研究成果を生かした野菜を中心とするメニュー提案力、業界トップの衛生品質管理体制や安定した物流体制を構築していることが強み。 1. 2019年3月期の業績概要 2019年3月期の連結業績は、売上高で前期比5.9%増の39,448百万円と9期連続増収となったものの、経常利益は同0.2%減の761百万円となった。外食・中食業界における慢性的な人手不足を背景にカット野菜や真空加熱野菜※の需要が増加したほか、2018年5月に中京FSセンター、同年12月に埼玉FSセンター(合計年間売上能力は約70億円)と貯蔵機能付きの新物流センターを開設した効果によって、既存顧客だけでなく新規顧客の開拓が進んだことが増収要因となった。一方、利益面では新物流センター稼働に伴う償却費増や物流子会社も含めた人件費増が足かせ要因となった。償却前経常利益で見れば同4.6%の増益となっている。 ※野菜のおいしさと鮮度を重視した加熱調理済みの野菜で、「焼く」「蒸す」「煮る」に次ぐ第4の調理方法として注目されている。食材と調味液をフィルム袋に入れて真空密封しており、湯煎や電子レンジなどで再加熱するだけで提供できるため、調理時間を短縮することができる。カット野菜よりもさらに付加価値を高めた製品となる。 2. 2020年3月期業績見通し 2020年3月期の連結業績は、売上高で前期比3.9%増の41,000百万円、経常利益で同31.4%増の1,000百万円と5期ぶりの最高益更新を見込む。売上高は野菜の市況下落による販売価格引下げの影響で伸び率がやや鈍化するものの、仕入コストが低減するほか、前期に開設したFSセンターの稼働率上昇、電力費や資材費等の共同購買によるコスト削減効果等が増益要因となる。また、中京エリアにおけるカット野菜の旺盛な需要を背景に子宝工場を増築し、2019年5月に稼働を開始したほか、九州にも初のFSセンターを2020年4月に開設する予定となっている。 3. 中期経営計画 2020年3月期を最終年度とする3ヶ年中期経営計画「Next Change 2020」では、連結経営数値目標として2020年3月期に売上高40,000百万円、経常利益1,100百万円を掲げていた。設備投資の増加による償却負担増により、利益は若干未達となる可能性があるものの、経営基盤の改革や成長基盤の構築など重点施策として掲げてきたテーマは順調に進んでいると評価される。なお、次期中期経営計画でもカット野菜の需要が旺盛なことから、FSセンターの増設を積極的に進めていく方針だ。また、新たな取り組みとして農業事業や冷凍野菜加工事業を手掛けるエア・ウォーター<4088>との業務提携を2019年5月に発表している。両社で構築している契約農家や物流インフラを相互活用することで、野菜の安定調達・供給に取り組んでいくほか、同社が今まで取り扱ってこなかった冷凍野菜を商品ラインナップに加えることで多様な顧客ニーズに対応し、1顧客当たりの売上拡大につなげていく。こうした戦略により、外食・中食業界でのシェア拡大を進めていくことで、中長期的に安定成長を続けていくものと予想される。 ■Key Points ・業務用の野菜卸しとカット野菜の業界最大手で、売上高の約8割は外食企業向け ・2020年3月期は売上拡大とコスト削減施策が寄与し、経常利益で5期ぶりの最高益更新を目指す ・中期経営計画は概ね順調に進捗、積極投資を継続して売上規模の拡大を目指す方針 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《ST》
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時価総額 8,186百万円
青果物商社のデリカフーズを中核とする持株会社。外食・中食産業向けにホール野菜、カット野菜等を販売。物流事業、コンサル事業等も。24年3月に大阪FSセンターが竣工。中計では27.3期売上高600億円目標。 記:2024/06/25
4088 東証プライム
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大手産業ガスメーカー。産業ガスや機能材料の提供等を行うデジタル&インダストリー部門が柱。医療機器や消火設備の提供、冷凍食品や飲料の製造・販売等も。特殊ケミカル供給などエレクトロニクス関連事業の拡大に注力。 記:2024/08/29