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RSテクノ Research Memo(3):コスト競争力、顧客構成、生産・加工技術の3つのポイントで優位性を保持

2017/12/11 15:04 FISCO
*15:04JST RSテクノ Research Memo(3):コスト競争力、顧客構成、生産・加工技術の3つのポイントで優位性を保持 ■事業環境 2. 同社の強み RS Technologies<3445>の強みとして様々なポイントを挙げることができるが、以下ではなかでも特に重要と弊社が考えている3点を紹介する。 (1) コスト競争力 弊社が考える同社の強みの最大のポイントは、コスト競争力だ。同社は2017年12月期第1四半期においてウェーハ事業の営業利益率が37.6%に達した。この時点では同社単体と台湾子会社がともにフル生産となっており、現状の同社の実力を端的に表していると言えるだろう。 この高い収益性を実現できている理由は、ラサ工業の生産設備を安価で購入したことや、人員を必要最低限に絞り込んだことが大きい。ラサ工業は事業撤退に当たって一旦従業員を解雇した。同社はこれら従業員の一部を再雇用して事業をスタートさせたため、当初は55人でスタートし、能力を20万枚/月に拡張した現在でも350人体制で操業している。ラサ工業時代は9万枚/月の生産能力に対して450人の従業員がいたことを考えると、同社の効率性の高さが際立つ。 シリコンウェーハ関連の事業を展開する上場企業には、信越化学工業、SUMCO<3436>、三益半導体工業がある。信越化学とSUMCOはシリコン単結晶の引き上げから行う、いわゆるシリコンウェーハの一貫製造メーカーだ。同社と三益半導体工業は表面研磨加工だけを手掛けているが、三益半導体工業はプライムウェーハと再生加工の両方を行い、同社は再生加工専業という違いがある。4社の営業利益率比較では、同社が他を大きく上回っている。 (2) 顧客構成 同社のもう1つの強みは顧客構成で、この点もラサ工時代から大きく変化した点だ。ラサ工時代はある特定の半導体メーカー向けの売上構成比が約70%に達しており、この半導体メーカーの生産状況によって再生加工事業の操業度も大きく影響を受けるという脆弱な収益基盤となっていた。 同社は事業開始当初から顧客の分散に努めた。現在では、地域別のウェーハ再生加工市場構成比と同社の売上高の地域別構成比がほぼ相似形となっている。それぞれの地域内においても複数の半導体メーカーを顧客として抱えているとみられ、顧客1社当たりの依存度を大きく引き下げることに成功している。 (3) 生産技術:薄膜剥離技術と金属除去技術 同社は技術的側面でも強みを有している。現時点で威力を発揮しているのは、ケミカル処理による薄膜の剥離技術だ。モニターウェーハの表面には回路形成の前処理として様々な物質の薄膜が形成されるほか、ウェーハ内部にもドーピング処理がなされる。再生加工の本質はこの膜やドーピング物質を除去してピュアな高純度シリコンのウェーハに戻すことだ。ライバル企業がこれをポリッシング(研磨)で行うのに対して、同社はケミカル処理とポリッシングを組み合わせて行っている。このメリットは、再生1回当たりの研磨量を減らすことができるため、モニターウェーハの再生回数を多くすること(長寿命化)ができる点だ。コストダウン効果に直接つながるため、顧客に対する訴求力は高いと弊社では考えている。 もう1つの強みは金属除去技術だ。同社は金属回路を形成したモニターウェーハも再利用を可能にする技術を開発した。この技術を使えば現状は廃棄されているウェーハが再利用の対象となるため、同社にとってはウェーハ再生市場の拡大を意味する。この廃棄分はウェーハ投入量の5%程度(グローバルで月間約25万枚)とみられるため、業績インパクトは大きい。2017年12月期になり有力顧客から認定を取得し商業化に大きく前進した。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《MW》
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半導体用シリコンウェーハの製造・販売を行う。TSMCなど半導体メーカーが主要取引先。日本、米国、台湾などに製造拠点。海外売上高比率が高い。AI活用による生産性改善などコスト競争力の強化に取り組む。 記:2024/08/30
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シリコンウェーハ再生事業、プライムシリコンウェーハ製造販売事業、半導体関連装置・部材等を手掛ける。再生ウェーハで世界トップシェア。半導体関連装置・部材等では営業活動の強化により、新規市場開拓を図る。 記:2024/10/05