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テラ Research Memo(9):薬事承認されれば業績は飛躍ステージへ

2017/12/11 15:09 FISCO
*15:09JST テラ Research Memo(9):薬事承認されれば業績は飛躍ステージへ ■今後の見通し 3. 今後の成長戦略 テラ<2191>では今後の成長戦略について、細胞医療事業では症例数の拡大とコスト削減・効率改善を進めていくことで売上高の拡大と収益性向上を目指していく。また、医療支援事業については経営リソースを細胞医療事業や医薬品事業に集中するため、当面は現状水準をキープしていくことになる。 最も注力する医薬品事業については、樹状細胞ワクチンの薬事承認申請を2022年までに行い、承認後は子会社のテラファーマで樹状細胞ワクチンの製造販売を進めていく方針で、2024年以降の大幅伸長を見込んでいる。また、提携先企業(製薬企業や再生医療関連企業)とのライセンス契約交渉も継続して取り組んでいく。 なお、細胞医療事業に関しては、樹状細胞ワクチン療法の改良等による新サービスの提供も開始する計画となっている。具体的には、再発予防用での治療サービスを早期に開始したい考えだ。樹状細胞ワクチンの効果は、患者の栄養状態の良い早期のほうが高い効果が得られるためで、今後、再発予防用の治療法として確立されれば、潜在患者数はさらに広がるだけにその動向が注目される。 また、ネオアンチゲン樹状細胞ワクチン療法※1や新規ペプチドの活用などの研究開発も進めており、随時、契約先医療機関に導入を進めていく予定だ。さらには、複数のアカデミアと連携して、ほかのがん種向けに樹状細胞ワクチン療法の先進医療を進めていく計画となっており、有望な成績が得られたものに関しては順次、治験を進めていく方針となっている。さらには、ここ1〜2年で急速に拡大してきた免疫チェックポイント阻害剤との併用療法についても、同社は一定の条件下※2での治療効果が高いと見ている。2018年頃には分析結果等の論文が発表される可能性もある。 ※1 ネオアンチゲンとは腫瘍特異的変異抗原とも呼ばれ、がん細胞独自の遺伝子変異に伴って新たに生まれた変異抗原のことで正常な細胞には発現せず、また、個々の患者で異なることが特徴となっている。従来のWT-1抗原を用いた樹状細胞ワクチン療法との違いとして、個々の患者に由来するネオアンチゲンを特定して樹状細胞ワクチンを製造するため、がん細胞に対する特異性が高まり「究極の個別化医療」になると期待されることが挙げられる。 ※2 樹状細胞ワクチンはがん細胞を攻撃するCTL(細胞障害性T細胞)を誘導するため、CTLを持つ患者には有効性が高い。逆にCTLを持たない患者には効果がうすい。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《NB》
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樹状細胞ワクチン療法を中心とした癌治療技術を医療機関に提供。医薬品事業、新型コロナ迅速抗体検査キットの販売等も手掛ける。特定細胞加工物の受託製造事業の営業強化。減損損失剥落。22.12期1Qは損益改善。 記:2022/05/27