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ワコム Research Memo(8):新製品効果で2ケタ増収を達成も、想定を下回る製品も散見される
2017/12/1 15:38
FISCO
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*15:38JST ワコム Research Memo(8):新製品効果で2ケタ増収を達成も、想定を下回る製品も散見される ■ワコム<
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>の業績の動向 2. ブランド製品事業セグメントの動向 ブランド製品事業の2018年3月期第2四半期の売上高は22,442百万円(前年同期比16.1%増)、営業利益2,549百万円(同24.3%増)と、増収増益となった。 クリエイターや愛好家をターゲットとするクリエイティブビジネスの売上高は18,821百万円で前年同期比11.5%の増収となった。製品タイプ別の状況は以下のとおり。 ペンタブレットの売上高は10,394百万円で、前年同期比6.1%増となった。コンシューマ向けIntuosや新興国向けモデル(低価格モデル)の売上高は順調に進捗したものの、プロフェッショナル向けのWacom Intuos Proの売上高が想定したほど伸びなかったため、増収率が1ケタにとどまった。弊社では、プロ向け製品が不振だった要因は他社との競合ではなく同社内でのモバイル/ディスプレイへのシフトにあるとみている。 モバイルの売上高は2,015百万円で前年同期比64.6%増となった。2016年10月に発売した新製品のWacom MobileStudio Pro (13/16インチ)が、上位機種を中心に販売が順調に伸長した。このモバイルと後述のディスプレイの売上動向からは、プロクリエイター向け高機能モデルの市場での同社の競争優位性が維持されていることが読み取れる。また、この領域での需要が今後も継続して拡大していく方向にあることも同様だ。他方、中下位機種はタブレットPCとの競合で苦戦したとみられる。 ディスプレイの売上高は、6,412百万円で前年同期比9.5%増となった。次世代ペン技術を搭載し、4K対応の高精細・広色域を実現したWacom Cintiq Pro(13/16インチ)の売上が伸長し、増収増益に貢献した。また既存モデルの販売を継続し、エントリーユーザーの取り込みにより前期並みの実績を確保した。他方、Wacom Cintiq Proの大型サイズがライフサイクルの移行期に入ったことが影響して減収となったことで、ディスプレイの増収率は1ケタにとどまった。 コンシューマビジネスの売上高は前年同期比245.4%増の1,606百万円となった。2017年6月にマイクロソフトと共同開発したウィンドウズインク対応のスタイラスBamboo Inkと、iPad向け高性能スタイラスBamboo Sketchをリリースし、両製品とも順調に売上を伸ばした。また、2016年9月に投入したデジタル文具Bamboo Slate、Bamboo Folioの売上も前モデルを上回り、収益増に貢献した。 ビジネスソリューションの売上高は前期比1.4%増の2,015百万円となった。液晶ペンタブレットが北米金融機関で売上を伸ばしたほか、2017年6月リリースの新製品Wacom Clipboardが、各種用紙に記入した内容を瞬時にデジタル化する機能で新たなBtoBニーズを掘り起こしつつある。他方で、モバイル端末との競合という事業環境は継続しているほか、一部製品シリーズで前期のインド公共機関向け大型案件に伴う反動減もあり、売上高の伸びは1.4%にとどまったものの、四半期ベースでは不振だった第1四半期と比べて第2四半期に入って全般的に回復傾向を示していることは良い兆しだ。 2018年3月期第2四半期のブランド製品事業を総括すると、前年同期比では順調な回復を示したものの、同社が当初期待したレベルには達しなかったもようだ。その要因としては、何か大きな失敗があったというよりも、プロ向けペンタブレットやモバイルの中の普及モデルなど、様々な製品カテゴリーで細かな取りこぼしが積み重なった結果とみられる。こうした取りこぼしの大元の原因は、新製品の開発・生産・販売の一連のプロセスについての、計画と実現能力のギャップにあると弊社では考えている。このギャップの解消こそが同社が早急に克服すべき課題であると言える(「中長期の成長戦略の項で詳述」)。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《MH》
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ワコム
709
11/22 15:30
+18(2.6%)
時価総額 103,514百万円
ペン・センサーシステムの提供等を行うテクノロジーソリューション事業が主力。ディスプレイ製品、ペンタブレット製品なども。高いブランド力が強み。ブランド製品事業では商品ポートフォリオの刷新など構造改革図る。 記:2024/10/06
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