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きちり Research Memo(6):新規出店店舗の売上好調により、2018年6月期は5期ぶりに増益に転じる見通し

2017/10/12 15:30 FISCO
*15:30JST きちり Research Memo(6):新規出店店舗の売上好調により、2018年6月期は5期ぶりに増益に転じる見通し ■今後の見通し 1. 2018年6月期の業績見通し きちり<3082>の2018年6月期の業績は売上高が前期比4.0%増の9,200百万円、営業利益が同9.9%増の350百万円、経常利益が同10.1%増の350百万円、当期純利益が同23.8%増の210百万円となる見通し。計画の前提となる既存店売上高は1.7%減、新規出店店舗数は8店舗、PFS事業の売上高は前期比横ばいの約130百万円と達成確度の高い数値を置いている。なお、上期の業績計画は売上高で前年同期比3.9%増の4,600百万円、営業利益で同19.3%増の200百万円となる見通し。前下期からの流れが続き直近で出店した新規店舗の収益増がけん引する。一方、下期については売上高が上期並みの水準を維持するが、営業利益は50百万円ほど落ち込む見通しとなっている。これは新規出店の立ち上げ負担増を見込んでいることが要因となっている。 2017年9月末時点での新規出店は、新業態として9月に新宿でオープンしたにフードカーによるテイクアウト専用のパンケーキ専門店「BEAR’S SUGAR SHACK」の1店舗のみとなっている。オリジナルパンケーキが380円だが、カラフルなトッピングやホイップクリーム、アイスクリームなどのオプションが充実しており、オープン直後から若い女性客層を中心に行列ができるほどの人気店となっている。顧客単価は700〜800円、1日600人以上の客数となっており、極めて好調な滑り出しとなっている。同社では今後もブームが続くと判断すれば、若者が集まるスポットを中心に店舗数を増やしていくことも視野に入れている。 そのほか、新規出店としては引き合いが旺盛な「いしがまやハンバーグ」を中心としたレストラン業態のほか、新業態等の出店も引き続き検討しており、業態別の出店計画は特に開示していない。これは同社の出店方針として、出店する場所の状況を判断して最適な業態を出店していく方針としているためだ。なお、2017年6月期に同社として初めて広島に「いしがまやハンバーグ」、愛知に「とん久」を出店したが、いずれも順調に推移している。同社は今後も、条件にかなう立地場所が見つかれば地方都市への進出も検討するとしているが、基本的には関西や関東圏エリアでの店舗展開を優先的に進めていく方針に変わりない。地方への進出は、家賃等の条件面でよほどの好条件でない限りは、管理費や食材の物流コストなども含めて考えると収益リスクが高くなるためだ。 一方、PFS事業では引き続き業務提携等によるサービスメニューの拡充を進め、契約企業数を増やしていく方針に変わりない。また、2017年8月には福島電力(株)と業務提携し、電力削減サービスの提供を開始することを発表している。顧客企業における店舗運営コストの削減に寄与するサービスの1つとして提案していく。同社の売上としては顧客紹介手数料の計上のみとなるため業績への影響は軽微だが、福島電力の収益の一部が震災被災地に還元されることで、顧客企業のコスト削減と同時に福島の活性化につながるものと考え業務提携を行ったとしている。 そのほか、2017年8月に関連会社のイータリー・アジア・パシフィックがJR東京駅構内に出店した「EATALYグランスタ丸の内」は、イタリア食材による本格的な食事やカフェ等のレストランスペース(約100席)に加えて、イタリア食材の購入も可能な店舗としてオープン直後から客足が好調に推移している。同店舗の収益状況によって今後、多店舗展開を進めていくか検討していく方針となっており、その動向が注目される。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》
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「Casual Dining KICHIRI」や「いしがまやハンバーグ」、「VEGEGO」等の業態を展開する飲食事業が主力。プラットフォームシェアリング事業等も。業態開発力が強み。多様な業態開発を進める。 記:2024/10/11