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きちり Research Memo(1):2017年6月期に出店した店舗の売上寄与により、5期ぶりの営業増益の見通し

2017/10/12 15:23 FISCO
*15:23JST きちり Research Memo(1):2017年6月期に出店した店舗の売上寄与により、5期ぶりの営業増益の見通し ■要約 きちり<3082>は、自社ブランドによる飲食店舗展開事業のほか、自社店舗の運営で培ってきたノウハウを生かした法人企業向けサービスとなるプラットフォームシェアリング事業(以下、PFS事業)を展開している。高品質な料理とおしゃれ感を演出した店舗づくり、「おもてなし」の接客が顧客の支持を集め、競争が激しい外食業界の中にあって着実な成長を続けている。「KICHIRI」「いしがまやハンバーグ」等を中心に店舗数は、2017年6月末時点で全19業態、90店舗を展開している。PFS事業ではITベンチャー企業との戦略的業務提携を積極的に進め、サービス内容の拡充を進めている。 1. 2017年6月期は増収減益だが、下期は増益に転じる 2017年6月期の業績は、売上高が前期比10.1%増の8,845百万円、営業利益が同24.8%減の318百万円と増収減益決算となった。売上高は新規出店効果で過去最高を連続更新したものの、前期に出店した店舗の立ち上がりに時間を要したことや、食材費、人件費の上昇、出店に伴う固定費増等が減益要因となった。ただし、2016年12月に修正発表した会社計画に対しては売上高、営業利益とも上回って着地した。新規出店店舗の収益性が下期に入って向上してきたことが要因で、下期だけで見ると増収増益に転じている。なお、2017年6月期の新規出店店舗は7店舗、退店は3店舗(いずれも賃貸契約満了による)となっている。PFS事業については契約店舗数が前期末比約100店舗増の約600店舗となり、売上高も110百万円から130百万円と順調に拡大した。 2. 2018年6月期は5期ぶりの増益に転じる見通し 2018年6月期の業績は、売上高が前期比4.0%増の9,200百万円、営業利益が同9.9%増の350百万円となる見通し。前提となる既存店売上高は前期比1.7%減、新規出店店舗数は8店舗とし、PFS事業についても前期並みの売上水準で見込むなど、達成確度の高い計画となっている。7〜8月の売上高は全店ベースで前年同期比約7%増と計画を若干上回る順調な滑り出しとなっている。また、新業態として9月にフードカーによるミニパンケーキ業態「BEAR’S SUGAR SHACK」を新宿にオープンした。若い女性を中心に行列ができるほどの人気ぶりとなっており、今後もブームが続くようであれば複数店舗展開も視野に入れている。 3. 着実な出店展開と戦略的業務提携によるPFS事業の育成により成長を目指す 居酒屋業界の低迷が続くなかで「KICHIRI」に関しては現状維持が続きそうだが、大型商業施設で引き合いが旺盛な「いしがまやハンバーグ」など高収益性が見込める新業態の開発と店舗数拡大、並びにPFS事業の育成によって今後も持続的な成長拡大を推進していく戦略だ。人手不足が続いているものの、同社は正社員を増やすことで安定的な店舗運営を維持できていることも店舗を拡大していくうえで強みとなる。店舗数に関しては今後も年間10店舗前後のペースで拡大を続けていく方針となっている。 ■Key Points ・ダイニング業態の「KICHIRI」、ハンバーグ業態の「いしがまやハンバーグ」を中心に関東圏、関西圏を中心に90店舗を展開、PFS事業に特色 ・新規業態の開発力と人材採用・育成力を強みとした店舗展開と、きちりプラットフォームを生かしたPFS事業の育成により持続的な成長拡大を推進 ・新規出店店舗の売上好調により、2018年6月期は5期ぶりに増益に転じる見通し (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》
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「Casual Dining KICHIRI」や「いしがまやハンバーグ」、「VEGEGO」等の業態を展開する飲食事業が主力。プラットフォームシェアリング事業等も。業態開発力が強み。多様な業態開発を進める。 記:2024/10/11