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ジオマテック Research Memo(3):減価償却費縮小から黒字転換

2017/7/24 16:55 FISCO
*16:55JST ジオマテック Research Memo(3):減価償却費縮小から黒字転換 ■業績動向 1. 2017年3月期業績 2017年5月15日に発表したジオマテック<6907>の2017年3月期連結決算は、売上高が8,598百万円と前期比10.7%減と2ケタ減収となったものの、営業利益は145百万円(前期は97百万円の赤字)、経常利益は224百万円(同11百万円の赤字)と黒字に転換した。この大きな要因としては、大規模な減損処理を行ったことに伴い減価償却費が縮小したことが挙げられる。 主力のFPD用基板は、液晶用帯電防止膜が2017年3月期後半に米国メーカー向けに受注増加がありながらも全体として減少、タッチパネル用透明導電膜も減少し、この分野の売上高はトータルで5,482百万円(前期比14.3%減)と2ケタ減となったほか、その他の分野も3,116百万円(同3.6%減)と後退した。 他方、第2四半期に金成工場と赤穂工場の建物、機械装置など合わせて3,031百万円の減損を実施。一方で、駐車場となっていた東京都品川区の旧本社土地の売却益として532百万円を計上、これらによって親会社株主に帰属する当期純損失は2,266百万円(前年は39百万円の黒字)となった。 スマートフォン、タブレット端末市場は全体的に需要が鈍化傾向にあるなど、中小型FPDの、市場環境が厳しさを増したのが、減損処理を実施した理由だ。しかしながら、これによって、減価償却費は2016年3月期の1,052百万円から796百万円と256百万円低減し、利益率の改善につながった。 財務状態では、資産の部の固定資産で減損損失によって有形固定資産が3,797百万円減少する一方、負債の部では長期借入金が798百万円減少した。純資産は、利益剰余金が2,503百万円減少したことによって、前期末比2,600百万円減の16,277百万円となり、自己資本比率は52.7%と前期末の63.1%から低下したが、財務状態は良好と言えるだろう。 2. 2018年3月期業績見通し 2018年3月期は、売上高が前期比1.1%減の8,500百万円、営業利益は同2.06倍の300百万円、経常利益が同42.5%増の320百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は黒字化して310百万円を想定している。 引き続き、スマートフォン、タブレット端末の需要動向に左右される環境ではあるものの、スマートフォン向けで、OLED用タッチパネルの需要増加が期待できるほか、車載向けでも薄膜加工への需要が拡大しそうなど、好材料があることも見落とせない。それでも、売上高から材料費や外注加工費を差し引いた同社が重視する経営指標の加工高は6,900百万円(前期比2.8%減)と微減となる見通し。しかし、利益面では減価償却費は450百万円(同43.5%減)と低減効果がフル寄与することで、利益率は大きく改善しそうだ。なお、年間配当金は前期に続いて30円を見込んでいる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也) 《MW》
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液晶パネル用帯電防止膜、自動車向けカバーパネル、半導体・電子部品向け薄膜製品の製造・販売を行う。薄膜・加工技術が強み。京セラ、シャープ等が主要販売先。25.3期はタッチパネル用透明導電膜の受注回復見込む。 記:2024/09/03