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桑山 Research Memo(8):チェーンの自動製造、総合への業容拡大、そして世界的受賞をきっかけに中国本社設立

2017/7/10 7:56 FISCO
*07:56JST 桑山 Research Memo(8):チェーンの自動製造、総合への業容拡大、そして世界的受賞をきっかけに中国本社設立 ■会社概要 7. ターニングポイント 桑山<7889>のターニングポイントはこれまで3回あったと言える。もちろんターニングポイントだから、ジュエリー業界に変革をもたらすほど、同社自身の業態や収益構造が大きく変わった。最初のターニングポイントは、創業者の桑山会長が他社に先駆けてイタリアで購入した自動製鎖機の導入である。これにより、貴金属チェーンの生産効率が飛躍的に向上し、同社を貴金属チェーンのトップメーカーに押し上げた。 同社は1995年に株式上場したが、この頃から桑山会長は将来の成長を考え、貴金属チェーンから品ぞろえの幅を広げて業容を拡大しようと考え始めた。まずはチェーンと切っても切れない間柄のダイヤモンドへの参入を開始、同年欧州の市場調査とダイヤモンドの買い付けを目的にベルギー・アントワープにKUWAYAMA EUROPE N.V.を設立した。1997年にはジュエリーの生産拠点を拡充するため、ジュエリーの世界的集積地タイ・バンコク市のCHRISTY GEM CO.,LTD.(現タイ工場)の経営権を取得した。このように徐々にリングなど各種ジュエリーの製造を手掛けるようになり、取扱いをダイヤモンドや真珠へと拡大した。時代はバブル崩壊後、他社が撤退するなかでの進出や拡大であったため周囲は同社の戦略を必ずしも理解できるものばかりではなかったし、また、ギルド的要素が強かった市場への参入だっため資金があってもなかなか買い付けができず、業容拡大に向けて苦労の連続であった。しかし、努力の甲斐があって徐々に調達や製造、販売のパイプが太くなり、2000年には晴れて総合ジュエリーメーカーとして株式会社桑山貴金属から株式会社桑山へと社名を変更することになった。このように、総合ジュエリーメーカーへの業容拡大が2番目のターニングポイントとなり、同社をジュエリー業界におけるトップ企業へと押し上げたのである。そして、現場で業容拡大を牽引しターニングポイントをものにしたのが現在の桑山社長である。 その桑山社長が次の展開として海外での販売拡大を狙っている。2016年に同社製品が、世界のトップデザイナーとトップブランドの出展するThe COUTURE Showで「COUTURE Design Award」プラチナ部門の最高位Winnerに輝いた。また、2017年には世界最大規模のジュエリーショーであるHong Kong International Jewellery Showで『International Jewellery Design Excellence Award』の最高賞であるChampion of the Champions を受賞した。まさに、同社の企画・デザイン・製造技術・品質管理へのこだわりが世界で高く評価され、同社製品が世界に認められた瞬間である。 この受賞は、同社が中国2工場の稼働開始を背景に香港に中国本社を設立し、本格的に海外へ打って出るタイミングで大きな追風となる。3番目のターニングポイントと言えるだろう。中国への玄関口でもある香港が現在では世界最大の宝飾品市場と言え、世界中からバイヤーが集まる。そこで最高位を勝ち取ったことは、世界に「桑山」の名を知らしめる大きなきっかけとなるからである。また、世界の色柄・デザイン・デザイナーとの違いを素直に分析できる同社だから、世界的企業に飛躍する糧にすることができるからである。ということで、まずは実績を上げつつある中国から本格的に進出するのである。無錫工場に加え広州工場を新設して供給体制が整い、香港や中国本土大手のジュエリー専門店チェーンとの取引も拡大している。そして中国本社。成長のための材料はそろったと言える。中国本社を基点に次はインドネシアなどASEAN、その次は欧米と夢は尽きない。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《TN》
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7889 JQスタンダード
789
12/3 14:48
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時価総額 8,152百万円
国内ジュエリー大手。金・プラチナの貴金属やダイヤモンド等のジュエリー製品の製造、卸売。山洋による公開買付けにより上場廃止へ。19.3期1Qは国内宝飾品市場の弱含みが影響も、組織変更が奏功し販管費が減少。 記:2018/11/05