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【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家元・社長:今後数年間需要が見込まれるバラスト水関連銘柄を深掘り特集

2017/7/6 11:08 FISCO
*11:08JST 【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家元・社長:今後数年間需要が見込まれるバラスト水関連銘柄を深掘り特集 以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家元・社長氏(ブログ「元投資顧問会社社長のチラシの裏」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。 ---- ※2017年7月4日17時に執筆 猛毒を持つ南米原産の『ヒアリ』が神戸港のコンテナヤードや名古屋港から発見された問題で、4日、大阪港からも発見されたとのこと。しかも、今回は産卵する可能性のある女王アリとみられる死骸も見つかったということで、朝から各種メディアで報道がなされています。 海外からの輸入品を積んだコンテナが到着する空港や港湾では、こうした動植物の外来種が紛れ込んでしまう可能性があり、仮に気が付かないまま日本に土着してしまうと、在来の自然環境や野生生物に深刻な悪影響を及ぼすケースに発展する可能性があります。 本日は、こうした外来種問題のひとつである、バラスト水とバラスト水関連銘柄に関して深掘り解説していこうと思います。 ■バラスト水とは バラスト水とは、タンカーなど船底に安定のための重しとして積む底荷ballastとして注水される海水のことを指します。 特に、貨物船に関しては、造船時の設計の段階で荷物を積んだ際に船が安定するような設計となっていますので、空荷状態で航行しようとすると船の重心が上がり船のバランスが不安定となってしまいます。最悪の状態を想定すると、横風や波の影響で転覆してしまう事もあるため、空荷の場合には船底に海水を注入してバランスを維持して航行させます。 ■バラスト水が生態系に与える影響 このバラスト水が生態系に与える影響に関して、今、世界中で問題視されています。 例えば、東京湾でバラスト水を積み込んだ船舶が、オーストラリアのシドニーに到着して荷物を積み込むと仮定します。その際には、東京湾で積み込まれたバラスト水はそのままシドニー港湾内で排水される事となりますが、その際に、バラスト水内に含まれるプランクトンや海洋生物がそのまま放流されてしまい、生態系が撹乱されてしまいます。 ■規制への取り組み ▽世界中を移動するバラスト水は、年間120億トン 国際海事機関IMOの報告によると、年間で世界中を移動するバラスト水の量は年間120億トンと推定されます。 そのうち、日本に海外から持ちこまれるバラスト水の量は年間1,700万トン、日本から海外に持ち出されるバラスト水は年間3億トンと推定されています。 ▽2016年よりバラスト水処理装置の搭載義務が開始 国際海事機関IMOでは、1997年にバラスト水の規制・管理に関するガイドラインが採択され、2004年にはバラスト水を積載する船舶を規制するバラスト水管理条約が採択されました。 現状は、国際条約に基づき沿岸から200カイリ370.4キロメートルの地点で、バラスト水の積み替えを行うことで、バラスト水が生態系へ与える影響を緩和させようと取り決められています。 しかしながら、これはあくまでも当面の暫定措置として行われており、根本的な実効性に疑問符を投げかける意見も少数ながら存在します。 2009年には、新造船に対する、バラスト水処理装置の搭載義務が開始。バラスト水管理条約は、約30カ国以上が批准。2017年9月8日に条約が発効される見通しとなっています。 批准国の船舶は、2022年9月までの間に、バラスト水処理装置の設置が義務化される事となりました。 ▽バラスト水処理装置の市場規模は、年間5,000億円市場 こうした事から、バラスト水処理装置をめぐる造船や船舶機器メーカーへ注目が集まっています。本日付2017年7月4日の日経新聞朝刊でも、パナソニック<6752>や中国メーカーが製造するバラスト水処理装置を、蝶理<8014>が中国や日本で販売開始するという報道が掲載されていました。 三井住友銀行が2016年に発表した調査によると、バラスト水処理装置の市場規模は、2016年から5年間、年間5,000億円を超えて推移する見通しで、中長期的にも新造船向けを主体に、年間2,000万円〜3,000万円規模の需要が続くと予想されています。 ■バラスト水関連銘柄 ▽三浦工業<6005> 産業用小型貫流ボイラーで国内首位、シェア5割を誇る三浦工業<6005>。14年3月期から造船大手の今治造船と、バラスト水処理事業に参入しており、主に小・小型船用のフィルターやUVリアクタによる処理装置を手がけています。 19年には、新造船向けに年間320台、既存船向けに年400台を導入する目標を掲げています。 ▽栗田工業<6370> 総合水処理装置の最大手で、超純水供給事業が安定収益源となっているのが、栗田工業<6370>。近年は、中国の排水事業に注力しています。 ▽タクミナ<6322> 定量ポンプの大手企業で、環境装置メーカー向けの水処理や塩素殺菌用を基盤にしているのがタクミナ<6322>です。 ポンプ需要が高まると、同社の株価への影響も大きくなってくると思われます。 ▽その他のバラスト水関連銘柄一覧 クラレ<3405> JFE<5411> 住友電<5802> イワキポンプ<6237> 化工機<6331> ニチダイ<6467> 寺崎電気<6637> ADプラズマ<6668> 三井造<7003> 日立造<7004> 三菱重<7011> 名村造<7014> 内海造<7018> 郵船<9101> 商船三井<9104> 「投資顧問会社社長 ブログ」で検索してもらえれば、当ブログ「元投資顧問会社社長のチラシの裏」が出てくると思いますので、何卒宜しくお願い致します。 ---- 執筆者名:元・社長 ブログ名:元投資顧問会社社長のチラシの裏 《SK》
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化学メーカー大手。1926年創業。ポバール樹脂などビニルアセテート部門が柱。光学用ポバールフィルム、ガスバリア材「エバール」などで世界トップシェア。米国における活性炭製造設備等の早期安定稼働を図る。 記:2024/07/29
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国内最大の電線メーカー。自動車用ワイヤハーネスに強み。24.3期3Q累計は客先の増産を受けて自動車用ハーネスが好調。電力ケーブルも伸長。生産性改善や物流効率化も効いて増収増益に。4Qに有証売却益を計上へ。 記:2024/04/12
6005 東証プライム
3,512
9/30 15:00
-79(-2.2%)
時価総額 440,022百万円
ボイラメーカー。蒸気ボイラや温水ボイラ、水処理機器、食品機器、メディカル機器、ダイオキシン類分析等を手掛ける。小型貫流ボイラで国内トップシェア。ボイラ事業の拡大等により、海外顧客基盤の強化などを図る。 記:2024/08/09
6237 東証プライム
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9/30 15:00
-92(-3.09%)
時価総額 64,819百万円
流体制御機器メーカー。液体移送用ケミカルポンプが主力。流体制御技術と製品バリエーションの豊富さが強み。冷却装置・温調機器、薬液タンク等も手掛ける。配当性向3割超目安。半導体・液晶市場などが強化市場。 記:2024/05/03
6322 東証スタンダード
1,980
9/30 13:55
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時価総額 15,303百万円
精密ポンプ、流体制御機器等の製造・販売を手掛ける。各種定量ポンプ、ケミカル移送ポンプ、ケミカルタンクが主力。ケミカル移送ポンプでは高耐食ポンプが順調。新サービス「ポンプのサブスクリプション」を開始。 記:2024/04/30
6331 東証プライム
3,535
9/30 15:00
-155(-4.2%)
時価総額 27,976百万円
石油・化学プラントや環境設備の建設・エンジニアリングが主力。単体機械は油清浄機に強み。舶用機械も。エンジニアリング事業は収益伸長。投資有価証券売却益の計上等により、24.3期3Q累計は大幅最終増益。 記:2024/04/14
6370 東証プライム
6,166
9/30 15:00
-146(-2.31%)
時価総額 716,495百万円
水処理装置最大手。超純水製造装置や装置内で使用する薬品を手掛ける。薬品、電子産業向け装置で国内トップシェア。海外売上高比率が5割弱。電子部門は売上好調。半導体市況堅調で精密洗浄が伸びる。熱伝導率改善も拡大。 記:2024/06/28
6467 東証スタンダード
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時価総額 2,987百万円
精密鍛造金型で国内トップシェアの金型メーカー。自動車部品向け金型等の金型事業が柱。ターボチャージャー等の精密部品、焼結金属フィルター等も。25.3期は営業黒字転換計画。フィルタ事業は海外向けの回復見込む。 記:2024/07/02
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船舶用システムやブレーカ製品、産業用システム、メディカルデバイス等を手掛ける。1923年創業。船舶用配電制御システムで世界シェアトップクラス。積極的な設備・人的投資、価格適正化への取り組みなどを行う。 記:2024/08/10
2,052
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プラズマ用高周波電源、自動インピーダンス整合装置等の開発、製造、販売等を手掛ける。半導体・液晶製造装置向けが主力。プラズマ技術の応用力等が強み。ベトナム子会社では一部板金加工の内製化などに取り組む。 記:2024/05/12
1,243
9/30 15:00
-38.5(-3%)
時価総額 3,050,393百万円
電機大手のパナソニックを中核とする持株会社。1918年創業。家電や住宅設備、AV機器、デジカメ、電子部品、産業電池・車載用電池等を手掛ける。配当性向30%目安。車載電池、空質空調等を投資領域に位置付け。 記:2024/09/02
7003 東証プライム
1,131
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-75(-6.22%)
時価総額 116,605百万円
国内トップの船用エンジンや港湾クレーンに強み。連結子会社に三井海洋開発。24.3期3Q累計は舶用・建機用エンジンやコンテナクレーンが好調。工事損失引当金の一部戻し入れも寄与して利益急改善。のれん特益計上。 記:2024/04/15
7004 東証プライム
991
9/30 15:00
-19(-1.88%)
時価総額 168,683百万円
ごみ焼却発電施設、海水淡水化プラント等の建設を行う環境部門が主力。1881年創業。ごみ焼却発電施設で世界シェアトップクラス。精密機械、風力発電等も。25.3期は営業増益計画。環境事業の収益改善等を見込む。 記:2024/07/04
7011 東証プライム
2,117.5
9/30 15:00
-76.5(-3.49%)
時価総額 7,143,700百万円
総合重機国内最大手。1884年創立。各種発電システムや航空機用エンジン、物流機器、製鉄機械、特殊車両等を手掛ける。ガスタービンで世界トップシェア。中期経営計画では27.3期売上高5.7兆円以上目標。 記:2024/09/03
7014 東証スタンダード
1,395
9/30 15:00
-162(-10.4%)
時価総額 96,608百万円
造船中堅。中大型船の建造に強み。鉄構・機械などの非造船分野を強化中。24.3期3Q累計は計大型LPG・アンモニア運搬船など8隻が完工。受注も17隻獲得。修繕船の伸長、船価の改善、円安も効き二桁営業増益に。 記:2024/04/15
7018 東証スタンダード
3,295
9/30 15:00
-130(-3.8%)
時価総額 7,424百万円
日立造船グループの中堅造船メーカー。広島県尾道市に本社。フェリーの建造実績で国内トップクラス。自動車運搬船、RORO船、コンテナ船等の建造も。新造船は円安効果で外貨建て工事の収益が改善。受注残高は増加。 記:2024/06/09
8014 東証プライム
3,755
9/30 15:00
-25(-0.66%)
時価総額 95,013百万円
繊維、化学品、機械の専門商社。生糸問屋として1861年に創業。繊維原料やウレタン原料、電池材料、医薬原薬・中間体、輸送機器等を扱う。ニッチ商材に強み。配当性向30%目安。26.3期売上3600億円目標。 記:2024/06/17
9101 東証プライム
5,220
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-94(-1.77%)
時価総額 2,663,061百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
4,926
9/30 15:00
-137(-2.71%)
時価総額 1,783,266百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29