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リソル Research Memo(4):計画に沿って順調に進捗、ROE・ROA・自己資本比率は初年度に達成

2017/6/22 15:04 FISCO
*15:04JST リソル Research Memo(4):計画に沿って順調に進捗、ROE・ROA・自己資本比率は初年度に達成 ■長期経営目標とその進捗状況 1. 長期経営目標の概要 (1) 長期方針 3つのやさしい「人にやさしい・社会にやさしい・地球にやさしい」と「いきがい・絆・健康・くつろぎ」のテーマについてすべての事業を通じて実現することにより、顧客が喜び、すべてのステークホルダーに信頼される企業になれるよう努めるとしている。 (2) 長期事業方針 リソルホールディングス<5261>は、長期事業方針を掲げ事業別に施策を示している。 a) ホテル事業...客数の大幅増、滞在型ホテル・簡易型ホテルへの進出 b) ゴルフ事業...新しいゴルフスタイル、多角化の実現 c) 再生可能エネルギー事業...発電容量40メガワット以上の実現 d) 生命の森事業...“いきがい・絆・健康・くつろぎ”の自主プログラムの推進 e) CCRC事業...千葉大学・長柄町と連携しリソル生命の森の自社施設、 自主プログラムを活用した日本初の本格的CCRCの開発・販売 f) 福利厚生事業...リソル生命の森の自主プログラムを活用した差別化商品の推進 (3) 2021年3月期までの長期経営指標及び定量目標 同社は、2021年3月期までの長期経営目標として、ROA(総資産経常利益率)5%以上(2017年3月期実績は、5.1%)、自己資本比率 35%以上(同37.0%)、ROE10%以上(同11.6%)、定量目標として売上高 250億円以上(同222億円)、経常利益 24億円以上(同16億円)を掲げている。 これらの目標を達成するにあたって、中期的に太陽光発電事業、長期的にはCCRC事業が成長ドライバーとなる見通しである。同社は、2020年までに従来の2メガワットから40メガワットまで太陽光発電事業を拡大する計画で、40メガワットまでは既に福島の案件で手当済み。太陽光発電事業の貢献により2021年3月期の営業利益は2016年3月期の水準より2倍近くに増大する見通しだ。 さらに、大学連携型CCRC事業が太陽光発電事業に続く見通し。高齢者に限定したコミュニティという従来型のCCRCではなく、日本型・同社流のCCRCを目指し幅広い層の顧客をターゲットとし、施設やサービスなどの拡充に努めていくとしている。同社のCCRCの主な特徴として、千葉大学・地元の長柄町との密接な連携、約1時間で都心にアクセスできる自然豊かな好立地などが挙げられる。 (4) 背景と同社がたどり着いた結論 同社のコーポレートスローガンは「あなたのオフを、もっとスマイルに。」であり、これをもとに「いきがい・絆・健康・くつろぎ」を共通基盤としたツリー型事業を展開し、グループシナジーを発揮する考え。環境認識として“競争”より“やさしさ”を求める時代になったと捉え、3つのやさしい(人にやさしい・社会にやさしい・地球にやさしい)を長期方針に掲げた。今後の需要拡大市場は、健康・絆分野、観光・旅行関連及び再生可能エネルギーと見据え、事業展開に舵を切っている。 2. 進捗状況 同社は、ROA、自己資本比率、ROEを経営指標目標に掲げているが、2017年3月期においてROA5.1%、自己資本比率37.0%、ROE11.6%と、それぞれの目標値である5%以上、35%以上、10%以上を達成している。2021年3月期の定量目標値では連結売上高250億円以上、同経常利益24億円以上としており、2017年3月期は連結売上高222.77億円、経常利益16.40億円と道半ばとなっているが、順調に進捗していると言えるだろう。なお、同社は成長投資を欠かせないとしており、自己資本比率37.0%は出来すぎと認識しているようだ。 事業別の状況を見ると、ホテル運営事業では、京都3ヶ所の物件獲得に成功。また、首都圏では、東京1ヶ所と横浜1ヶ所に新規出店する計画。ホテルリソル名古屋は、「もう一つの居場所があるホテルへ」の新コンセプトのもと2017年4月1日にフルリニューアルオープンし、リソルブランド強化に貢献しているものと考えられる。 ゴルフ運営事業でも多角化に向け様々な施策がとられている。ゴルフプレー利用者だけでなく、家族会・謝恩会・ブライダル・法事等の場としてゴルフ施設のレストランを周辺住民に開放、レストランの外来利用者数は年々増加傾向にあり、2017年3月期は前期比22%増となった。また、新たなゴルフ利用者を惹きつけるため、“純粋にゴルフを楽しむ”「Enjoy! Golf」をコンセプトとする新しい運営スタイルで南栃木ゴルフ倶楽部がリニューアルオープン。18ホールスループレー、前金精算、軽食を用意したカフェ等、プレー本位で時間の使い方に配慮した、スマートで価値あるゴルフを楽しむスタイルを導入した。今後は、グループコースでも新しい運営スタイルを順次展開していく模様。 太陽光発電事業も計画に沿って順調に進捗しているようだ。現行計画に織り込まれている案件については、kWh当たりの売電価格は32~36円で確定しており、太陽光発電事業の投資利回りは高水準が確約されている。遊休土地を利用するなど土地における大きな制約はほとんどないため、追加投資による現行計画以上の収益拡大機会も望めるだろう。 長期の成長ドライバーとなるCCRC事業では、2017年3月に「ウェルネスエイジクラブ」の会員募集を開始するなど準備が進んでいる。同クラブは、千葉大学予防医学センター近藤克則教授監修の「リソルウェルネスプログラム」を基に組成され、カラダはもちろん、ココロの健康寿命も延ばしていくことを主な目的としている。「リソル生命の森」の多彩な健康増進施設や、プログラム、サークル、イベントを最大限に活用する。フィットネスやスポーツ、趣味や学び、多世代との交流などに積極的に取り組むことで充実した日々を楽しく過ごしながら健康寿命の延伸を図ることができる。CCRC事業については、このようなプログラムなどのソフト面を充実させていきながら、ハード面も構築していくようだ。今後、他企業や組織との連携が拡大することもあるだろう。なお、CCRC事業は巨大な開発案件となる見通しであるが、同社は貸借対照表の肥大化は考えておらず、投資利回りを見て事業スキームを決定していくとしている。 3. 今後の注目ポイント 同社の大学連携型CCRCは非常に興味深い事業であるのは確かだが、事実上、同じような過去事例がないため未知な部分も多く、事業リスクは他より高いと言えるだろう。今後、サービスや医療支援などのサポートメニューの更なる充実、CCRCで実務にあたる人員の育成などがなされ、これらが利用者に支持されるかを確認するとともに、今後の事業計画や住居販売契約状況なども注視したい。なお、弊社では、同社が東京オリンピック前の建築費高騰影響を避ける動きをとる可能性があること、またオリンピックに向けた選手村候補地としての打診も受けているなど他の活用需要もあることから、CCRC事業の利益貢献は2021年3月期以降になる可能性もあると考えている。 (執筆:フィスコアナリスト) 《NB》
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ホテルとゴルフ場の経営が柱。福利厚生代行や再エネビジネスも。三井不動産およびコナミグループの持分法適用関連会社。リソルの森事業は業績順調。団体利用が増加。単価も上がる。ゴルフ会員権等の販売も堅調。 記:2024/06/12