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能美防災 Research Memo(6):収益性が著しく改善した直近5年

2017/1/11 16:20 FISCO
*16:20JST 能美防災 Research Memo(6):収益性が著しく改善した直近5年 ■業績・財務情報 能美防災<6744>の2017年3月期第2四半期累計(2016年4-9月)連結業績は、売上高が前年同期比12.6%減の39,903百万円、営業利益が同10.4%減の3,564百万円、経常利益が同10.1%減の3,635百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同10.7%減の2,316百万円となった。同社は、2016年10月31日に2017年3月期連結業績予想を修正済みで、それに沿った内容である。 保守点検等セグメントは増収増益を達成したが、火災報知設備、消火設備、その他セグメントで生じた減収減益が大きく響き、連結業績も減収減益となった。なお、同社の売上高は建設業界の影響を大きく受けるため、第4四半期に集中する傾向があるようだ。 通期連結業績予想の売上高101,000百万円(前期比0.3%増)、営業利益10,000百万円(同6.3%減)、経常利益10,200百万円(同5.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6,500百万円(同2.0%減)に変更はない。同社は、前期より微増収減益を見込んでいるが、前期が好調すぎたこともあり期初の受注残の水準も考慮し減益の設定となっている。 直近5ヶ年の業績を見ると、2012年3月期の連結営業利益が4,277百万円に対し、2016年3月期には10,674百万円と2倍以上に拡大、営業利益率も2016年3月期には10.6%と、2012年3月期の5.0%と比べると収益性が著しく改善しているのは特筆すべきことと考える。同時期に売上高が84,762百万円から100,665百万円と2割程度増加しているが、リーマンショック後に低迷していた設備投資が回復してきたこと、東日本大震災以降に防災意識の高まりがあったことが背景にあると同社は説明している。弊社は、それ以上に利益率の上昇に注目したい。売上高の拡大だけではなく、コストの削減や効率化など同社が取り組んできた成果を考える。なお、2016年は同社の創業100周年に当たり、売上高100,000百万円という目標を掲げてきたが、特にこの目標のために無理に数値を作ったわけではないようだ。 2016年3月末時点の現預金・現金同等物が30,192百万円、短期借入金が18百万円で、事実上の無借金経営である。直近5期間の好調な業績に伴い利益剰余金が積み上がったこともあり、ネット・キャッシュ状態が続いている。自己資本比率は、2012年3月期の61.8%から2016年3月期には63.5%で、従来から高かったがさらに上昇している。流動比率および当座比率は200%台であり、安全性という意味では非常に高水準にある。ただし、ネット・キャッシュが総資産の28.2%を占めることから、資本効率という観点では課題が残るとも言えよう。 (執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら) 《HN》
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時価総額 171,367百万円
セコム傘下の防災設備機器メーカー。1916年創立。自動火災報知設備、防火・防排煙設備、消火設備等を手掛ける。横浜ランドマークタワー、東大寺などで納入実績。サプライチェーンの強化、価格改定に取り組む。 記:2024/10/14