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タカショー Research Memo(7):18/1期以降は「ベジドラグ」ブランドの米国展開の本格化を進める

2016/12/21 8:01 FISCO
*08:01JST タカショー Research Memo(7):18/1期以降は「ベジドラグ」ブランドの米国展開の本格化を進める ■タカショー<7590>の決算動向 (5)来期(2018年1月期)以降の業績の考え方 今期は、前期に引き続き、為替相場の変動による影響のほか、ホームユース向けが低調に推移したこと、海外子会社(タカショーヨーロッパなど)の低迷や改革に向けた動きにより業績が後退する見通しとなったが、来期以降は、以下の理由から再び成長軌道に乗る可能性が高いものとみている。 a)プロユース向けの更なる拡大 エクステリア分野を中心として、大手ハウスメーカー各社との取引がさらに拡大する方向にあることから好調に推移するものとみている。また、上乗せ要因として、中小工務店向けパッケージ化提案によるロングテール戦略(裾野拡大とその囲い込み)の進展や海外からの引き合いが増えていること、コントラクト分野(ホテル、レストランなど)も東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて需要拡大が期待できることなどが挙げられる。プロユース向けを生産している国内の2工場を増設したのも、今後の需要拡大に向けて手応えをつかんでいることの証左と言えるだろう。 b)「ベジトラグ」ブランドによる米国展開の本格化 「ベジトラグ」ブランドによる米国展開についても、大手ホームセンターとの取引が進んでいることや、中国での生産能力の増強に着手したことから、来期以降の業績の伸びが加速する可能性が高いとみている。「ベジトラグ」ブランドは本場の英国で既に年間5億円程度の売上実績をあげているが、市場の大きな米国においても当面の目安として英国並みの水準を目指すイメージを抱いている。 一方、リスク要因については、国内外におけるホームユース向けの回復の遅れということになるだろう。とりわけ国内においては、ホームセンター市場全体に停滞感が漂うなかで、新たな販売チャネルの開拓(ネット通販の強化を含む)のほか、「ベジトラグ」ブランドの投入などによる商品力の向上(差別化)に取り組む構えである。ただ、需要拡大が見込めるプロユース向けとの明暗がはっきりと分かれてきたなかで、限られた経営資源の活用を含め、バランスをどのように取っていくのかが大きな課題となる可能性がある。仮に、ホームユース向けの回復が遅れる、あるいは抜本的な改革に着手することになれば、来期業績への影響が想定されるため、本格的な成長は再来期以降に持ち越されるシナリオも念頭に入れておく必要はあるだろう。 また、グローバル展開については、自社商品(グローバルスタンダードアイテム)により付加価値を高め、これまでのような季節変動による影響を排除していく方針である。また、しばらく低調に推移してきたタカショーヨーロッパにおいても、100%子会社化を実現したことにより、改革に向けたスピードを高めていくものとみている。今後も為替相場(邦貨換算レート)の変動による影響は想定されるが、現地通貨ベースでの本来の業績の伸びをしっかりとフォローしていく必要がある。 (5)業界構造 ガーデニング用品に限定すれば、中小規模の同業者がひしめき合うなかで、唯一の上場会社である同社が国内で最大級の規模を誇っている。また、本格参入したエクステリア分野は、フェンス市場600億円、テラス・ガーデンルーム市場400億円、カーポート市場600億円、伸縮門扉市場600億円などによって構成される。全国エクステリア工業会の会員である5社(同社のほか、三協立山<5932>、四国化成工業<4099>、LIXILグループ<5938>、YKK APエクステリア(株)が上位を占めていると考えられる。一方、コントラクト分野(非住宅市場向けの建材、外装)については、建築業界を中心に約13兆円と大きな市場を形成している。 世界のガーデニング市場に目を向ければ、米国5兆円、英国4兆円、ドイツ1.2兆円、オーストラリア4,000億円、韓国2,000億円と推定されている(同社推定)。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《TN》
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