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TYO Research Memo(3):広告主直接取引の推進によって収益性の向上などのメリットを追及

2016/10/20 16:25 FISCO
*16:25JST TYO Research Memo(3):広告主直接取引の推進によって収益性の向上などのメリットを追及 ■企業特長 ティー・ワイ・オー<4358>の強みとして、(1)豊富な実績やマルチブランド展開による営業力、(2)多くの受賞歴が実証するクリエイティブ力、(3)多様なコンテンツ制作に対応するワンストップソリューション、(4)広告主直接取引の推進、の4つをあげることができる。 (1)豊富な実績やマルチブランド展開による営業力 同社の強い営業力は、上場企業であることの信頼性はもちろん、一流広告主等への広告制作実績(年間2,000本以上)やマルチブランド展開によるそれぞれの特徴を生かした幅広い企画・提案力によって支えられている。特にマルチブランド展開は、徹底したファイヤーウォール(情報隔離)のもとで広告主側の競合対策(競合企業と同じ制作会社へ注文することによる弊害や抵抗感を払拭すること)になるとともに、それぞれがカンパニー的な存在として、大きな権限移譲と独立採算性のもと、高いモチベーションを維持する効果が働いており、他の大手制作会社との差別化要因ともなっている。 (2)多くの受賞歴が実証するクリエイティブ力 同社はクリエイターが設立した企業であるとともに、社員約890名のうち、大部分をクリエイターが占めるクリエイター集団として、制作におけるクオリティには特にこだわりを持っており、18年目に入ったJR東海の「そうだ 京都、行こう。」や、ユニクロなど、消費者の印象に残る数々のCM制作を手掛けてきた。また、同社の卓越したクリエイティブ力を実証するものとして、数多くの受賞実績※をあげることができる。 ※2016年においても、第19回アジア太平洋広告祭(3/16~19日開催)や第63回カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル(6/18~25日開催)などで同社が制作に携わった作品が多数受賞している。 (3)多様なコンテンツ制作に対応するワンストップソリューション 同社はTV-CMの企画・制作をはじめとして、デジタルメディア(Web等)やイベントなどのセールスプロモーションなど、あらゆるメディアに対応した多様な広告コンテンツ制作を手掛けており、広告主の広告宣伝や販促活動に最適となるプロダクトミックスを提案できるところにも強みがある。同社の広告主直接取引が伸長しているのは、ワンストップソリューションによる幅広い企画・提案力が寄与しているところも大きい。 (4)広告主直接取引の推進 同社が広告主直接取引を推進していることも特徴としてあげられる。業界の商慣習では、広告代理店が広告主から一括して発注を受け、制作会社はその下請け的な役割を担うことが一般的であるのに対し、広告主直接取引は、同社のような制作会社が、広告主から案件を直接受注するものである。その背景として、広告主側の変化(媒体と制作とを分けて発注する動き)が見られ始めていることに加えて、制作会社−広告代理店との関係においても互いに得意分野へ経営資源を集中することで経営効率を高めるという新しい形の相互補完的な関係性がトレンドとして始まっていることもあげられる。 同社は、広告主直接取引の推進によって、収益性の向上、広告主との長期的な関係の構築(広告主との直接対話を通じて、長期的な視点による提案が可能)、案件規模の拡大(媒体や部署をまたいだ案件の獲得による単価の向上)、販売促進費の獲得(広告宣伝費に加え、販売促進費もターゲット)などのメリットを追求する構えである。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《HN》
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広告の企画・制作を手掛けるクリエイティブエージェンシー。TVCMを中心にデジタル分野やスマホアプリも。16.7期はインドネシア不振が響く。17.7期は需要堅調を見込む。17年1月にアオイプロと経営統合。 記:2016/12/05