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ワイヤレスG Research Memo(4):「人の流れ」をビッグデータとしてマーケティング戦略などにも活用

2016/5/25 8:07 FISCO
*08:07JST ワイヤレスG Research Memo(4):「人の流れ」をビッグデータとしてマーケティング戦略などにも活用 ■業績動向 (2)成長戦略 ワイヤレスゲート<9419>では、個人向けのワイヤレス・ブロードバンドサービスの安定成長に加えて、今後は法人向けWi-Fiインフラ事業を強化していくことで、更なる収益拡大を目指していく考えだ。既に国内では2014年以降、複数の企業と業務提携するなど共同プロジェクトを開始しているが、2015年3月にFON社及びフォン・ジャパンと提携を発表し、同年11月にはフォン・ジャパンに30%の出資(株式取得費用1,200万ユーロ)を行いグループ化したことで、さらに同事業の成長が加速化されるものと予想される。 既に、フォン・ジャパンとの協業による受注実績も出始めている。2015年11月に北海道ニセコリゾートエリアにおいて、訪日外国人客向けに無料Wi-Fiサービスの提供を開始したほか、同年12月には鎌倉長谷寺にWi-Fiインフラを構築し、観光客を対象に無料Wi-Fiサービスの提供を開始した。同プロジェクトではWi-Fiインフラの構築・運用サポートに加えて、今後は長谷寺内のWi-Fi利用者の「人の流れ」を集積して、ビッグデータを活用したソリューションサービスの提供も予定している。さらに、長谷寺は災害時の避難場所として指定されていることから、災害発生時には周辺住民のライフラインとなる通信サービスの提供も行う予定となっている。また、2016年に入ってからも、道の駅や浅草エリアなどでWi-Fiインフラを構築し、無料Wi-Fiサービスの提供を開始している。1件ごとの案件から得られる収益は大きくないものの、毎月得られる運用管理料はストック収益となるため、今後、こうした案件の蓄積と各案件において派生する新規サービスの提供により、収益へのインパクトも徐々に大きくなっていくことが予想される。派生サービスとしては、「人の流れ」をビッグデータとしてマーケティング戦略などに活用するサービスなどが考えられる。同社では、今後国内でフォン・ジャパンとの協業により観光地や商業施設など20万のWi-Fiスポットを設置していく予定となっている。 (3)将来の成長に向けた新技術にも注目 米Cisco社の予測によれば、2020年までモバイルデータ通信のトラフィック量は年率53%増で拡大していくと見られている。新興国におけるモバイルブロードバンド市場の普及拡大に加えて、先進国においても高精細な動画視聴が進むこと、また、M2M/IoT市場が今後普及拡大していくことが予想されるためだ。Wi-Fiスポット数についても同様に2020年までに年率46%の高成長を見込んでおり、Wi-Fi通信の需要も引き続き拡大が続く見通しだ。こうした高成長市場において、トラフィック量の混雑による携帯電話基地局の負荷を軽減する新しい技術も開発されている。同社が2015年10月に出資した米nCore Communications社が開発した「LTE over Wi-Fi」もその技術の1つとなる。「LTE over Wi-Fi」とはWi-Fiスポット(無線LANルーター)のリソースの一部をLTEネットワークとして利用可能とする技術である。同技術を用いることで、LTEネットワークのトラフィックをWi-Fiネットワークに流し込むことが可能となり、既存のLTE基地局の負荷を軽減する効果が期待されている。実用化はまだ数年先となるが、同社では「LTE over Wi-Fi」技術を自社が構築・運用しているWi-Fiスポットに導入し、新たなソリューションサービスの提供など付加価値の向上につなげていくほか、将来的には提携先であるFON社が世界で構築するWi-Fiスポットにも導入していくことで、新たな収益機会獲得も視野に入れている。 モバイル通信市場の高成長が続くなかで、Wi-Fi、WiMAX、LTEなど様々な無線通信技術を組み合わせて最適なモバイル通信サービスを提供できる強みを活かし、また、無線通信技術に関する高い技術力をベースに、Wi-Fiインフラ事業によって新たな付加価値サービスを創出していくことで、同社の業績は今後も年率2ケタ台の安定成長が続くものと弊社では予想している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YF》
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時価総額 2,630百万円
他社のWi-Fiスポットや通信網を借りて無線通信サービスを提供。販売は家電量販店や自社ECを通じて行う。カメラのキタムラと通信回線販売代理店契約を締結。26.12期売上高は100億円以上を目指す。 記:2024/05/02