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サカタインクス Research Memo(8):2015年12月期(9ヶ月決算)は増収増益

2016/3/30 16:28 FISCO
*16:29JST サカタインクス Research Memo(8):2015年12月期(9ヶ月決算)は増収増益 ■業績動向 サカタインクス<4633>の2015年12月期(決算期変更に伴い2015年4月−12月の9ヶ月決算)連結業績は、売上高が136,581百万円、営業利益が8,534百万円、経常利益が10,068百万円、当期純利益が7,745百万円だった。 前年同期間(2014年4月−12月の9ヶ月)に調整した数値との比較で見ると、売上高は7.1%増加、営業利益は20.5%増加、経常利益は18.8%増加、当期純利益は59.6%増加となった。印刷インキ(アジア)及び印刷インキ(北米)が好調に推移し、為替の円安、原材料価格の下落、持分法投資利益の増加も寄与した。なお為替の平均レートは1米ドル=121円03銭(前年同期間は1米ドル=106円46銭)で、為替影響を除くと売上高は0.7%増加だった。 売上高の増減要因分析によると、増収要因はインキ数量増加21億円、機能性材料9億円、為替の円安効果80億円、調整額11億円、減収要因は印刷インキ単価下落16億円、印刷機材6億円、その他8億円で、差引90億円の増収だった。 営業利益の増減要因分析によると、増益要因は印刷インキ分野のコストダウン(原材料コストや生産性向上など)16億円、印刷インキの数量増加8.3億円、その他0.9億円、調整額1.5億円、減益要因は印刷インキ単価下落16.1億円、機能性材料2.0億円、機材0.8億円で、差引14.5億円の営業増益だった。 セグメント別(連結調整前)に見ると前年同期間(調整値)との比較で、印刷インキ・機材(日本)は売上高が1.9%減の42,727百万円、営業利益が10.1%減の1,856百万円、印刷インキ(アジア)は売上高が7.6%増の28,071百万円、営業利益が33.6%増の2,875百万円、印刷インキ(北米)は売上高が16.0%増の44,920百万円、営業利益が47.0%増の2,344百万円、印刷インキ(欧州)は売上高が4.5%増の9,031百万円、営業利益が6.7倍の126百万円だった。機能性材料は売上高が15.7%増の8,230百万円、営業利益が31.6%減の432百万円、その他は売上高が8.5%減の9,598百万円、営業利益が49.5%増の295百万円だった。連結調整額は売上高がマイナス5,999百万円、営業利益がプラス602百万円だった。 印刷インキ・機材(日本)は、食品・飲料用途のグラビアインキが堅調で、オフセットインキも消費増税に伴う需要減の影響が一巡したが、新聞インキや印刷用機材の需要が低調で、フレキソインキも天候不順の影響を受けた。 印刷インキ(アジア)は、中国が景気減速の影響で需要が減少し単価も下落した。またベトナム工場の火災も影響した。ただしインドなどで新聞インキ、オフセットインキ、グラビアインキの需要が好調に推移し、円安による為替換算効果やコスト削減効果も寄与して大幅増収増益だった。 印刷インキ(北米)は、フレキソインキやグラビアインキの需要が拡大し、販売数量増加、円安による為替換算効果、コスト削減効果などで大幅増収増益だった。印刷インキ(欧州)は、ポンド高に伴う販売価格下落の影響があったが、印刷インキ拡販や英国新工場初期費用負担一巡などで収益が改善した。機能性材料では主力のインクジェットインキが、日本では販売数量が増加したが、欧米の需要が低調だった。利益面では海外生産体制再編に伴う一時費用の発生も影響した。 なお2015年12月期の売上総利益率は24.0%(2015年3月期の12ヶ月決算では23.2%)、販管費比率は17.7%(同17.8%)だった。営業外収益では持分法投資利益1,746百万円(同1,130百万円)を計上した。営業外費用では為替差損497百万円(同176百万円)を計上した。特別利益では持分変動利益462百万円(同なし)、投資有価証券売却益721百万円(同なし)を計上した。特別損失では2015年3月期に計上した減損損失292百万円及び災害による損失809百万円が一巡した。ROEは11.9%(同7.5%)で、自己資本比率は49.1%(同48.2%)だった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展) 《HN》
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1896年創業の印刷インキメーカー。各種印刷インキ、粉体トナーなどの機能性材料を手掛ける。アルミ缶用インキで世界トップシェア。総還元性向50%以上目指す。パッケージ分野中心に環境配慮型製品を積極展開。 記:2024/07/01