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3Dマトリックス Research Memo(8):自己資本比率88.7%、当面の資金繰りに不安はない

2015/7/14 7:48 FISCO
*07:48JST 3Dマトリックス Research Memo(8):自己資本比率88.7%、当面の資金繰りに不安はない ■財務状況等及びリスク要因 (1)財務状況 スリー・ディー・マトリックス<7777>の2015年4月末の財務状況をみると、総資産は前期末比2,688百万円増加の6,809百万円となった。2014年7月に公募増資で5,051百万円を調達したことで、現預金が同2,496百万円増加したのが主因である。固定資産が前期末比で76百万円増加したが、これは特許権及び特許実施権の増加によるものである。 負債は前期末比559百万円減の427百万円となった。短期借入金が前期末比600百万円減少したことによる。また、純資産は前期末比3,248百万円増の6,381百万円となった。期間損失が続いているものの、増資に伴う資本金、資本準備金の増加が要因である。なお、累積損失は前期末比1,994百万円拡大し、5,786百万円となった。 経営指標でみれば、自己資本比率で88.7%となっており、現預金の水準も5,000百万円を超えた水準であることから、当面は資金繰り等の不安はないものと判断される。とは言え、まだ安定した収益体制を確立しているわけではなく、月次ベースでは現預金の流出が続いている状況にあることに変わりない。今後、止血材に関して欧州における販売契約及び日米における治験開始、承認取得等が想定通り進捗することが前提となる。 (2)キャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローは1,904百万円の支出(前期は1,679百万円の支出)となった。これは主に、税金等調整前当期純損失1,990百万円及び、売上債権の増加52百万円、前渡し金の増加125百万円によるものである。 投資活動によるキャッシュ・フローは125百円の支出(同83百万円の支出)となった。これは主に、無形固定資産の取得によるキャッシュ・アウト72百万円及び長期前払費用の取得によるキャッシュ・アウト43百万円によるものである。 財務活動によるキャッシュ・フローは4,510百万円の収入(同2,359百万円の収入)となった。これは主に、海外募集による新株式等の発行によるキャッシュ・イン5,128百万円によるものである。 なお、当社は事業資金に関して、各金融機関より機動的な借入の調達が可能な借入枠の設定及びコミットメントライン契約を実施している。 (3)配当の状況 同社は、創業から2011年4月期までは当期純損失を計上し、利益配当は実施していない。また当期においても、1,994百万円の当期純損失を計上したが、累積損失が処理された段階において財政状態及び経営成績を勘案しつつ利益配当についての方針を検討する方針である。 (4)リスク要因 同社の業績を見るうえでのリスク要因としては、大きく3つに分けることができる。第1に、開発パイプラインにおける製造販売承認に至るまでのスケジュールが、会社の想定どおりとならないリスクがあることである。これは治験の状況及びその結果、及び承認申請を行う国ごとの医療制度などが影響する。実際、2015年4月期は、国内における止血材の承認申請の取り下げが下方修正要因の1つである。 第2のリスクとしては、販売契約交渉が会社の想定どおりに進まないリスクが挙げられる。これも、2015年4月期の下方修正要因となったが、契約交渉は相手先の事情によって想定通り進まない可能性もある。 第3のリスクとしては、医療技術の進歩によって同社が開発する製品を上回る性能を持つ競合品が出てくるリスクが考えられる。 現時点において、同社の主力製品である止血材の成長ポテンシャルに関する見方に変わりはないものの、こうしたリスクが顕在化した場合には、同社の業績計画に影響を及ぼす点には留意する必要があろう。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《SF》
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自己組織化ペプチド技術を用いた医療製品を開発する。外科領域、組織再生領域、ドラッグ・デリバリー・システム領域で事業展開。消化器内視鏡領域の止血材は欧米で好調。欧州で次世代止血材の製造販売承認申請。疑義注記。 記:2024/09/19