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デリカフーズ Research Memo(3):東京第二FSセンターが順調に稼動し生産性が向上

2015/3/24 16:37 FISCO
*16:39JST デリカフーズ Research Memo(3):東京第二FSセンターが順調に稼動し生産性が向上 ■決算動向 (1)2015年3月期第3四半期累計業績 デリカフーズ<3392>の2015年2月10日付で発表された2015年3月期第3四半期累計(4月−12月期)の連結業績は、売上高が前年同期比6.0%増の21,038百万円、営業利益が同59.3%増の588百万円、経常利益が同67.8%増の610百万円、四半期純利益が同89.7%増の392百万円と増収増益決算となった。 売上高は、東京第二FSセンターが順調に稼働していることに加え、「食の安全・安心」に対する顧客意識が高まるなかで、リスク管理体制を強化している同社の取り組みなどが評価され、新規顧客の開拓及び既存顧客での取引シェア拡大につながった。 また、利益面では減価償却費の増加や、夏場の天候不順に伴う野菜調達価格の上昇及びカット野菜の生産性低下などがあったものの、第3四半期(10月−12月期)に入って野菜価格も落ち着き、カット野菜の生産性向上によって原価率が改善し、増益要因につながった。 四半期ベースの業績推移を見ると、2014年3月期の第3四半期(10月−12月期)を底に右肩上がりで利益が増加している。東京第二FSセンターが順調に立ち上がり、生産性が向上してきたことが要因だ。なお、2015年3月期の第3四半期(10月−12月期)は前四半期比で売上高が若干減となったが、これは野菜価格の高騰が落ち着きをみせたためで、取引量ベースでは順調に拡大している。 一方、利益が前四半期比で伸びた要因は、2015年3月期の第2四半期(7月−9月期)が夏場の天候不順による野菜品質の悪化でカット野菜の生産性が低下したのに対して、第3四半期(10月−12月期)はこうしたマイナスの影響がなくなり生産性が向上したこと、また、年末年始の繁忙期において現場従業員の人員配置がうまくコントロールできたこと、上期に一時的に費用増となっていた静岡エリアの物流体制が9月以降に正常化し、同エリアの物流費を低減できたことなどが増益要因となっている。 部門別の売上高で見ると、カット野菜部門が前年同期比8.4%増の7,525百万、ホール野菜部門は同4.8%増の11,119百万円、その他部門は同3.8%増の2,394百万円と全体的に伸びているが、なかでもカット野菜部門が引き続き成長のけん引役となっている。 また、セグメント別で見ると関東地区(東北、九州事業所含む)は、2013年7月に竣工した東京第二FSセンターが順調に稼働し、カット野菜の新規顧客開拓が進んだことで、売上高が前年同期比8.5%増の13,362百万円に、また、経常利益は増収効果に加えて、第二FSセンターの立ち上げ費用が一巡したことで、同168.4%増の298百万円となった。 東海地区は、量販店向けのカット野菜が増加したこと、及び静岡地区において大手外食チェーン向けの売上高が順調に拡大したこと等により、売上高は前年同期比9.3%増の3,557百万円と好調に推移した。一方、経常利益は静岡地区における物流の混乱(委託先の経営破たんで、一時的に名古屋から配送)により、物流費や人件費が増加した影響で、同11.2%減の101百万円となった。ただ、前述したとおり9月に新たな委託先との取引を開始したことで、第3四半期(10月−12月期)だけで見ると増益に転じている。 近畿地区は、既存顧客である大手外食チェーンの再編が影響して、売上高は前年同期比4.0%減の4,086百万円となったが、原価低減活動の推進や人件費の削減効果などにより経常利益は同77.6%増の186百万円となった。 なお、2014年12月に子会社のデザイナーフーズ(株)で運営していた食の薬局「ベジマルシェ」(東京・六本木)を閉店した。同店舗は、野菜の「抗酸化力」「免疫力」「解毒力」といった機能性に関する啓もう活動や、情報発信基地としての位置付けで運営していたが、当初の役割を一旦は果たしたとの判断による。ただ、4月には東京で「メディカフェ」、7月には大阪で食の薬局「ベジマルシェ」をオープンする計画で、関東、関西、中部圏で引き続き啓もう活動を行っていく。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《FA》
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時価総額 8,186百万円
青果物商社のデリカフーズを中核とする持株会社。外食・中食産業向けにホール野菜、カット野菜等を販売。物流事業、コンサル事業等も。24年3月に大阪FSセンターが竣工。中計では27.3期売上高600億円目標。 記:2024/06/25