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シンワアート Research Memo(7):前期は期初計画を上回る着地、オークション事業が好調

2015/1/21 17:24 FISCO
*17:25JST シンワアート Research Memo(7):前期は期初計画を上回る着地、オークション事業が好調 ■決算動向 (2)2014年5月期決算の概要 シンワアートオークション<2437>の2014年5月期の連結決算は、売上高1,385百万円、営業利益135百万円、経常利益122百万円、当期純利益108百万円であった。当該期より連結決算に移行したため前期比はないが、前期単体比で大幅な増収増益である。なお、期初会社予想との対比では、売上高が105.8%、営業利益が120.5%となり、ともに計画を上回る着地となった(その後に修正された予想からは下振れとなった)。 好調なオークション事業に経営資源を集中したことからプライベートセールが減収となったことや、当期より連結化された再生可能エネルギー関連事業及び医療機関向け支援事業に進捗の遅れはあった。ただ、オークション関連事業は、主力のオークション事業において出品数及び平均落札単価の増加とともに取扱高が拡大したことから手数料収入が大きく伸長した。 また、利益面でも再生可能エネルギー関連事業及び医療機関向け支援事業の進捗の遅れが収益の足を引っ張ったが、手数料収入の伸びがオークション関連事業の収益性を大きく改善させた。 財務面では、2013年5月期単体と比較すると、総資産は新規事業の連結化に加えて、商品在庫の拡大を図ったことから2,860百万円(前期末比65.8%増)と大きく増加した。また、その一方で、有利子負債残高も974百万円(前期末はゼロ)に増加しており、自己資本比率は57.1%(前期末は74.3%)に低下した。ただし、依然高い水準を維持していることに加えて、これまでの同社の手堅い財務方針が、成長に向けた攻めの姿勢に転じたことを反映したものと評価できる。 各事業の概要は以下のとおりである。 オークション関連事業は、売上高が1,194百万円(前期単体は1,248百万円)、セグメント利益が148百万円(同36百万円)であった。また、取扱高(落札総額)は合計で4,297百万円(前期比33.2%増)と順調に拡大した。主力のオークション事業はオークション市場の回復基調を受け、出品数及び平均落札単価、取扱高がそれぞれ増加したことで手数料収入が想定以上に大きく伸びた。特に収益性の高い高価格帯の近代美術オークションでは、開催回数が5回(前期は6回)と1回分少なかったにもかかわらず、出品数が595点(前期比3.2%増)、平均落札単価も356万円(前期比28.0%増)に上昇し、取扱高が1,720百万円(前期比19.1%増)に拡大した。一方、これまで戦略的に取り組んできたプライベートセールは、好調なオークション事業に経営資源を集中したことから減収となった。売上高が期初予想を下回ったのは、オークション事業による手数料収入の構成比が高まったことが要因であり、業績は想定以上に拡大したと見るのが妥当である。また、利益面でもオークション事業による手数料収入により収益性は大きく改善した。 再生可能エネルギー関連事業は、売上高が190百万円、セグメント利益は収支トントンであった。群馬県渋川市に小型太陽光発電施設11基(50kW級)を建設して分譲販売を開始したが、工期の遅れ(売電申請の認定を含め)等により当期完売には至らなかった。また、その間の投資コストが収益の足を引っ張る要因となった。一方、宮崎県西都市に取得した大型太陽光発電施設(1MW級)による売電事業にも参入した。20年間電力固定価格買取制度(42円/kWh)を利用して2013年11月より九州電力向けに売電を開始している。 その他は、売上高が0.8百万円、セグメント損失は12百万円であった。医療機関向け支援事業は、2013年6月に初の診療報酬債権ファクタリング契約を締結したが、それ以降、医療機関向けに具体的な折衝を随時行ってはいるものの、資金調達の遅れや再生可能エネルギー関連事業への優先的な資金配分から投資機会を見送る状況が続いており、売上高、利益ともに期初予想を下回った。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《FA》
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美術品オークション会社。近代美術やコンテンポラリーアートに加え、資産価値の高いワインや家具などのオークション、ダイヤモンド投資、画廊運営事業等も。オークションでは高額品の取り扱い比率の向上などに注力。 記:2024/10/24