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エイアンドティー Research Memo(13):提携などを活用し海外市場を開拓、売上拡大を図る

2014/10/3 17:27 FISCO
*17:27JST エイアンドティー Research Memo(13):提携などを活用し海外市場を開拓、売上拡大を図る ■成長への課題と戦略 成長のためのいくつかの課題もある。以下にその課題と解決のための同社の戦略について説明する。 (1)売上の拡大 エイアンドティー<6722>の事業領域の国内市場規模は、血液検査事業が約450,000百万円(装置・試薬)、臨床検査情報システムが約15,000百万円、検体検査自動化システムが約3,500~4,000百万円程度と見られている。同社は、このなかでトップシェアを持つ製品を持ってはいるが、全社の売上高は10,000百万円に満たない。残念ながら、「大手」とされるほどの事業規模とは言えない。そこで、成長のための最も大きな課題は、今後いかにして売上を拡大していくか、ということになる。 ただ、同社の売上高の95%を占める国内市場は医療機関の減少が続いており、医療費の抑制もあり大きな成長が期待できない。参入障壁が高い点はメリットだが、裏を返せばシェアの硬直化というデメリットもある。 そこで、同社が戦略として打ち出しているのが、海外市場の開拓である。特に経済成長率が高く、高度医療のニーズが高まりつつある国や地域を中心に売り込みを図る計画となっている。 代表取締役社長の三坂成隆(みさかしげたか)氏はトクヤマで長年にわたり営業を担い、マレーシア事業のプロジェクト責任者として活動した経験もある。その三坂社長が海外部門の責任者を兼務している。こういった体制面を見ても、同社の海外事業への意気込みが感じられる。今後3年で安定的に海外売上高比率10%を超えることを目標に掲げている。 海外事業の拡大策のポイントは2点ある。1つ目は、提携戦略に基づく製品供給による市場開拓である。特に欧米での事業で採用する。既に2013年から米国Abbott社に検体自動検査システムのOEM供給を開始、2014年12月期以降は供給量を拡大していく方針となっている。 ポイントの2点目は、重点地域への事業進出及び拡大である。具体的には、中国、韓国、台湾とタイなどの東南アジアが現在の重点地域となっている。 韓国、台湾では、提携戦略ではなく単独での進出を行う。韓国では検体検査自動化システムが既に16施設に納入されている。これらはすべて直販で、同社の海外売上の大部分を占めている。韓国市場の自力での開拓は着実に進んでいるため、今後も直販での市場開拓を加速させていく。台湾については、今後具体的な方策を打ち出す。 一方、中国、東南アジアには提携による進出を図る。ただ、いち早く進出した中国市場では苦戦が続いている。2012年に中国の医療メーカーである瀋陽東軟医療系統有限公司51%、同社49%の出資で現地法人を設立し、本格参入を果たした。合弁会社は関係会社という位置付けで、現在は中国市場向けの分析装置を販売している。しかし、現在は試薬工場の建設が難航している。瀋陽東軟医療系統有限公司の親会社である東軟集団股フン有限公司グループが丸ごと移転する計画が持ち上がり、グループ敷地内に予定していた場所での工場建設計画が宙に浮いてしまったからである。現在は、移転先に工場を建設する方向で計画の練り直しを行っている。ただ、年内を予定した工場完成はめどが立たない状況になっている。 また、東南アジアに関しては、現在提携先を探している最中である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光) 《FA》
関連銘柄 1件
6722 JQスタンダード
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時価総額 11,308百万円
血液検査分野に特化した臨床検査機器メーカー。臨床検査情報システムや検体検査装置、試薬開発等を手掛ける。臨床検査試薬は伸び悩む。20.12期3Qは検体検査装置が増収。電解質分析装置のOEM向け販売が増加。 記:2020/11/11