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あいHD Research Memo(5):14年6月期は2ケタ増収増益、セキュリティ・情報機器がけん引

2014/10/1 16:52 FISCO
*16:55JST あいHD Research Memo(5):14年6月期は2ケタ増収増益、セキュリティ・情報機器がけん引 ■決算動向 (1)2014年6月期実績 (a)損益状況 あい ホールディングス<3076>の2014年6月期決算は、売上高36,976百万円(前期比14.2%増)、営業利益6,399百万円(同28.6%増)、経常利益6,553百万円(同29.0%増)、当期純利益4,043百万円(同36.0%増)と大幅な増収増益となった。 営業利益の期初予想は5,500百万円であったが、第2四半期決算発表時には6,000百万円へ、さらに第3四半期決算発表時には6,400百万円へと上方修正された。通期の結果としては、ほぼこの修正予想どおりの好決算となった。主要因は、現在同社の成長を牽引するセキュリティ機器がマンション向け、法人向けともに順調に拡大したこと、カード機器で金融・流通向けが好調であったこと、米国子会社のシルエットが手がけるコンシューマー向けカッティングマシンが大幅に増加したことに加え、耐震診断・耐震構造設計業務も好調であったことなどによる。 セグメント別の営業利益および主要セグメントの状況は以下のようであった。 ●セキュリティ機器 売上高は9,117百万円(同18.2%増)となり、営業利益も2,727百万円(同19.0%増)と大幅な増収増益を達成した。この主要因は、ここ数年注力してきたマンション向け売上高が6,117百万円(同17.1%増)と好調だったことによるが、法人向けも順調に伸びた。 2014年6月期の導入実績のうち、2/3が既設マンション向けであった。マンション向けの導入件数は4,000件を超えるまでに増加しているが、この内訳は新規が7割、自社更新分が3割となっており、どちらも好調であった。 また法人向け売上高も3,062百万円(同19.2%増)と好調であったが、その要因として会社側は、「某大手食品メーカー工場での毒物混入や大手教育関連企業での顧客情報持ち出し事件などが需要を後押ししていると思われる。また学校関連では、校内だけでなく通学路にも設置する傾向が高まっている」と述べている。 ●カード機器及びその他事務用機器 セグメントの売上高は3,364百万円(同35.2%増)、営業利益は946百万円(同66.0%増)となった。営業利益の内訳としては、「カード機器」が444百万円(同38.0%増)と好調であったが、特に大手地方銀行向けに加えて大手流通会社向けのクレジットカード発行機が寄与した。 さらに、「その他機器」に含まれる鉄骨業界向けのCADソフトが2年前に発売した新製品の寄与などから大幅に続伸した。この結果、「その他機器」の営業利益も502百万円(同102.2%増)と大きく伸びた。 ●情報機器 セグメント別売上高は10,443百万円(同30.4%増)、営業利益は1,091百万円(同34.8%増)となったが、伸びの中心となったのは前期に引き続きシルエットが手がけるコンシューマー向けカッティングマシン関連である。このビジネスモデルは前述のように本体機器の販売に加え、機器を購入した顧客を「会員」として取り込み、これらの会員に対して各種コンテンツ(図柄等)も販売している。売上高ではカッティングマシン本体が大きな割合を占めるが、利益面ではコンテンツの寄与が大きい。かつてのゲーム機器メーカーのように、本体販売増⇒会員増⇒コンテンツ販売増⇒利益増のビジネスモデルができている。 シルエットの2014年6月期の売上高は5,009万ドル(同58.4%増)と大幅増となり、セグメント利益増に大きく貢献した。amazonなどの通信販売や大手専門店を中心に本体、消耗品、コンテンツ売上げともに大幅増となった。 ●設計事業 設計事業の売上高は4,845百万円(同4.9%増)、営業利益は771百万円(同7.9%増)となった。特別に大きな伸びではないものの、耐震診断関連の好調な受注に支えられ、業績は順調に推移している。法制化に伴い、耐震化対策の対象が公共施設から民間の大型建物に移行しつつあり、当面は好調に推移すると思われる。ただ、リソース(設計技術者数)に限りがあるため、急激な伸びは望めない。 (b)財政状況 2014年6月期末の総資産は37,621百万円(前期末比4,589百万円増)となった。主な要因は、流動資産における現金及び預金2,635百万円増、受取手形及び売掛金915百万円増、商品及び製品733百万円増、無形固定資産163百万円減(主にのれん169百万円減)、投資その他の資産458百万円増などである。 負債は11,015百万円(同1,456百万円増)となったが、主な要因は、流動負債における支払手形及び買掛金821百万円増、固定負債548百万円増など。 純資産は26,605百万円(同3,133百万円増)となったが、主な要因は、当期純利益の計上による利益剰余金の増加3,002百万円、その他有価証券評価差額金132百万円増など。この結果、自己資本比率は70.7%となった。また自己株式4,690百万円(9,226,814株)を有しているが、「基本的には将来のM&Aに使いたい」と会社はコメントしている。 (c)キャッシュフロー 2014年6月期のキャッシュフローは表のように、営業活動によるキャッシュフローが4,151百万円の収入、投資活動によるキャッシュフローが430百万円の支出、財務活動によるキャッシュフローが1,116百万円の支出となった。その結果、期末の現金及び現金同等物は2,626百万円増加して15,166百万円となった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《FA》
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セキュリティ機器メーカー。監視カメラや防犯カメラ等のセキュリティ機器に加え、カード発行機や情報機器等を提供する。カッティングマシン等も。セキュリティ機器は堅調。カード機器は病院向け等が好調。アジアも拡大。 記:2024/07/17