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ヒマラヤ Research Memo(7):出店戦略と収益性向上施策の両輪で業績拡大を図る

2014/8/4 16:12 FISCO
*16:12JST ヒマラヤ Research Memo(7):出店戦略と収益性向上施策の両輪で業績拡大を図る ■中期経営計画 ヒマラヤ<7514>は2013年10月に新中期3ヶ年計画を発表しており、最終年度となる2016年8月期の経営目標値としては、連結売上高78,000百万円、経常利益3,800百万円を掲げている。計画達成の前提となる店舗数は、グループ全体で2016年8月期に171店舗まで拡大する計画で、今後出店ペースを加速していく方針となっている。 (1)出店戦略 出店戦略に関して、ヒマラヤは従来どおり関東以西の中小規模商圏をターゲットとしたドミナント戦略を継続していく方針で、年間10店舗ペースでの拡大を続けていく。一方、B&Dに関しては来期以降、年間3~5店舗ペースで積極的に出店していく方針となっている。経営構造改革の実施により、黒字体質への転換がほぼ見えてきたことで、攻めの経営に転じる。特に、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えて、B&Dの主戦場である首都圏のスポーツ用品市場は一段と活性化することが見込まれており、とりわけ競技用スポーツ分野における商品の品揃えや従業員の専門知識の高さなどで強みを持つB&Dの成長余地は大きいと考えられる。 (2)収益性向上施策 売上高経常利益率に関しては、今期見込みの4.1%から2016年8月期には4.9%に引き上げていく計画となっている。収益性向上施策としては、売上規模の拡大による仕入れコストの低減や前述したLSPの導入に伴う生産性向上、ドミナント出店による販促費の効率化のほか、収益性の高いPB商品の売上強化が挙げられる。 現状、ヒマラヤではPB商品の売上構成比率は13.6%の水準だが、今期末に14.3%、最終的には20%を目標としている。同様にB&Dに関しても現在の3%の水準を10%に引き上げていく方針で、PB商品の売上構成比上昇による売上総利益率の改善効果を見込む。 なお、今後の経営課題としては、昨今の労働需給環境の変化による人件費上昇の問題、並びにPB商品における仕入れコスト上昇、衣料品のトレンド変化への対応などが挙げられる。 人件費に関しては、非正規社員の新規採用が地域によって難しくなる環境にあり、一部エリアでは時給単価をアップするところも出てきている。LSPの導入によって総人件費の改善が進んでいるとはいえ、今後は本部も含めた人材コストの適正化を進めるほか、人材教育の強化を図ることで1人当たりの生産性向上に取り組み、総人件費率の抑制につなげていきたい考えだ。 また、PB商品のコスト上昇対策としては、生産拠点をベトナムやカンボジアなどさらに人件費の低い地域に分散していくことで、対応していく方針だ。 衣料品のトレンド変化に関しては3年ほど前から従来のジャージ類に代わってデザイン性の高いスウェットやフィットネスウェアに消費者の需要がシフトしており、当期に入ってその傾向がより一段と鮮明になってきている。ジャージ類が利益率の高い商品だったこともあり、このトレンドの変化が今期に利益面で苦戦している要因の1つにもなっている。同社ではこうしたトレンドの変化に対応すべく、フィットネスウェアなどで高いブランド力を持つメーカーとタイアップし、商品の品揃え強化や売り場づくりをしていくことで、こうしたトレンドの変化に対応していく考えだ。 (3)次のステップとして売上高1,000億円が視野に 国内のスポーツ小売用品の市場規模は年間で約1兆5,000億~1兆8,000億円の水準だが、市場の過半はまだ個人経営の店舗で占められている。ただ、ここ数年は同社を含めた大手企業の出店拡大による寡占化が進んでいる状況にあり、この傾向は今後もしばらく続く見通しとなっている。このため、中期業績目標は出店の拡大によって十分達成可能なラインと考えられる。 また、中期経営計画が達成されれば、次のステップとして売上高1,000億円が目標となってくる。同社の場合、東北・北海道などまだ進出していないエリアが残されており、将来的にはこうしたエリアへ展開することで、売上高の更なる成長は可能とみられる。店舗収益の強化とともに出店拡大を着実に進めていくことで、中期経営ビジョンである「売上高『スポーツ業界トップ3』へ」の実現を目指していく。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《FA》
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大型総合スポーツ用品店「ヒマラヤ」を全国展開。岐阜市に本社。オリジナル商品の企画・開発、ECサイト運営等も。24年2月末時点のグループ店舗数は98店舗。中期経営計画では26.8期売上高690億円目標。 記:2024/06/09