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後場に注目すべき3つのポイント~需給面での追い風は止みつつある

2022/8/25 12:17 FISCO
*12:17JST 後場に注目すべき3つのポイント~需給面での追い風は止みつつある 25日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は6日ぶり反発、需給面での追い風は止みつつある ・ドル・円は下げ渋り、株高好感した円売りで ・値上がり寄与トップは第一三共<4568>、同2位が東エレク<8035> ■日経平均は6日ぶり反発、需給面での追い風は止みつつある 日経平均は6日ぶり反発。158.14円高の28471.61円(出来高概算4億7683万株)で前場の取引を終えている。 24日の米株式市場でダウ平均は59.64ドル高(+0.18%)と4日ぶりに小幅反発。7月耐久財受注でコア資本財の受注や出荷が予想を上回る伸びとなったため景気減速懸念が後退。7月中古住宅販売成約指数も予想を上回ったほか、バイデン大統領が発表した学生ローン減免による個人消費の下支えへの期待が広がり、主要株価指数は上昇に転じて終了した。ナスダック総合指数は+0.40%と反発。米国株の反発を追い風に日経平均は101.64円高からスタート。時間外取引のナスダック100先物の堅調推移を支援要因に緩やかに上昇を続け、前場中ごろ過ぎには28486.01円(172.54円高)まで上げ幅を広げた。 個別では、東京電力HD<9501>、東北電力<9506>、三菱重<7011>、IHI<7013>など原発関連銘柄が前日同様に大幅高。三菱商事<8058>、三井物産<8031>の商社株も全般堅調。ナスダックが4日ぶりに反発したことで、メルカリ<4385>、エムスリー<2413>、ベイカレント<6532>などグロース(成長)株が高い。東証プライム市場の上昇率上位にはマネーフォワード<3994>、サイボウズ<4776>など中小型株グロース株が散見される。証券会社の目標株価引き上げを受けて日本電波工業<6779>は急伸して上昇率トップ。第一三共<4568>も目標株価引き上げで大幅高。ほか、大阪チタ<5726>、東邦チタニウム<5727>が急伸し、自社株買いを発表したステラケミファ<4109>も大幅に上昇。 一方、10月から新経営体制に移行し、関社長は退社する方向と伝わっている日本電産<6594>は大幅安。月次動向が利食い売りに繋がった神戸物産<3038>も大きく下落。主力処ではSMC<6273>、イビデン<4062>の下落が目立つ。レーティング格下げが観測されたニトリHD<9843>は小幅安。東証プライム市場の下落率上位にはトレジャー・ファクトリー<3093>、ノムラシステム<3940>、KeePer技研<6036>などが入っている。 セクターでは医薬品、金属製品、保険が上昇率上位となった一方、証券・商品先物、鉱業、陸運が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体68%、対して値下がり銘柄は27%となっている。 日経平均は6日ぶりに反発。25日移動平均線が綺麗にサポートしており、テクニカル的には先行き強気派を勢いづかせそうな形だ。米株式市場の引け後に発表されたエヌビディアとセールスフォースの決算では見通しが市場予想を下回り、両者ともに時間外取引で株価が下落していることを踏まえると、かなり底堅い動きと評価できる。経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」に対する事前の警戒感が高いだけに、イベント通過後にはあく抜け感から一旦は上方向とみている向きも多いようで、そうした思惑が下値を支えているとも推察される。 一方、今後の上値余地は乏しいとも考えられる。前日、東京証券取引所が公表した裁定取引に係わる現物ポジションでは、8月19日時点での買い残から売り残を差し引いたネットの裁定買い残は1兆1895億円と、前週から1338億円増加、2021年9月27日以来の高水準を記録した。買い残のみでは1兆4617億円で、2021年3月22日及び9月20日の水準を上回り、2019年以降では最高水準となる。日経平均は、買い残がピークを付けた上述の昨年3月と9月以降、下落傾向となっており、経験則からすると、これまでのような需給面での押し上げ効果を今後期待することは難しいだろう。日経ダブルイン<1357>の買い残が高水準にあるほか、日経レバETF<1570>の売り長が続いており、下値では個人投資家による買い戻しが支えそうだが、全体的には目線は下方向に傾きつつあると言える。 日経平均は、目先は28500円に上値を抑えられた状況が続きそうだ。現在、時間外取引でナスダック100先物が堅調に推移していることもあり、東京時間では株価が下支えられているが、エヌビディアとセールスフォースの冴えない決算を受けて、今晩の米株式市場がどのような動きになるかは不透明。明日の夜には米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がジャクソンホール会議で講演する予定で、模様眺めムードも一段と強まりやすい。あく抜け期待も高いが、翌週末の9月2日には米8月雇用統計の発表も控えており、持続性は疑わしい。いまは静観に徹する場面だろう。 ■ドル・円は下げ渋り、株高好感した円売りで 25日午前の東京市場でドル・円は下げ渋り、137円前半から136円半ばまで失速後は小幅に戻した。米10年債利回りは伸び悩み、序盤はドル売りが先行。ただ、日経平均株価や上海総合指数などアジアの主要指数の堅調地合いで、円売りが主要通貨を支えた。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は136円60銭から137円20銭、ユーロ・円は136円46銭から136円79銭、ユーロ・ドルは0.9960ドルから0.9993ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・アミタホールディングス<2195>、リネットジャパングループ<3556>など、7銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップは第一三共<4568>、同2位が東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・NZ・4-6月期小売売上高:前期比-2.3%(予想:+1.7%、1-3月期:-0.9%←-0.5%) 【要人発言】 ・中村日銀審議委員 「現在の日本経済において、強力な金融緩和を粘り強く続ける必要」 「物価上昇、欧米とは程度や広がりが大きく異なる」 <国内> ・8月政府月例経済報告 <海外> ・15:00 独・4-6月期GDP改定値(前年比予想:+1.5%、速報値:+1.5%) ・米カンザスシティー連銀主催国際経済シンポジウム(27日まで) 《CS》
関連銘柄 27件
2195 東証グロース
371
11/25 15:30
+2(0.54%)
時価総額 6,513百万円
サステナブル経営への移行支援等を行うアミタを中核とする持株会社。資源循環ソリューション、環境認証審査サービス、海外事業等も。シアノプロジェクトの商品性強化図る。自然リスクの情報開示支援等は新規受注続く。 記:2024/10/06
2413 東証プライム
1,408.5
11/25 15:30
-16.5(-1.16%)
時価総額 956,470百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
3038 東証プライム
3,611
11/25 15:30
+31(0.87%)
時価総額 987,970百万円
冷凍・加工食品など食品中心の「業務スーパー」を展開。デザート、菓子類に大ヒット商品多数。独自の輸入ルートに強み。業務スーパーの総店舗数は1070店舗超。中計では26.10期売上高5430億円目標。 記:2024/10/24
1,275
11/25 15:30
-10(-0.78%)
時価総額 31,044百万円
総合リユース業態「トレジャーファクトリー」を全国展開。ブランド専門リユース業態、スポーツ・アウウトドア専門リユース業態等も。グループ店舗数は270店超。中期経営計画では27.2期売上高503億円目標。 記:2024/06/03
284
11/25 15:30
-8(-2.74%)
時価総額 4,147百万円
ネット中古書店「ネットオフ」の運営、パソコン・小型家電の回収等を行うリユース・リサイクル事業が主力。障がい者グループホームの運営等も。ネットオフは会員数が500万人突破。ソーシャルケア事業に注力。 記:2024/07/05
120
11/25 15:30
±0(0%)
時価総額 5,589百万円
独SAP社の統合基盤業務システムを軸とするシステム導入コンサルティングを手掛ける。人事ソリューションに強み。RPA・AIコンサル等も。コンサルタント数は順調増。大手製薬会社向けなど各プロジェクトは順調。 記:2024/06/24
3994 東証プライム
4,489
11/25 15:30
+159(3.67%)
時価総額 245,436百万円
経理・確定申告、人事労務等の「マネーフォワード クラウド」が主力。家計簿アプリや事業用プリペイドカード、企業間請求・決済代行サービスなども。課金顧客数は35万超。企業間請求・決済代行サービスは好調。 記:2024/10/28
4062 東証プライム
4,739
11/25 15:30
-149(-3.05%)
時価総額 667,540百万円
ICパッケージ基板で世界トップシェア。1912年に揖斐川電力として創業。岐阜県大垣市に本社。自動車排気系部品等のセラミック事業も。電子事業は生成AI用サーバー向けが順調。28.3期売上6500億円目標。 記:2024/06/15
4109 東証プライム
3,855
11/25 15:30
+10(0.26%)
時価総額 50,936百万円
超高純度フッ化水素酸やリチウムイオン電池用添加剤、蛍光体関連材料などの高純度薬品事業が柱。半導体用高純度薬液で世界シェアトップクラス。総還元性向100%目標。25.3期は濃縮ホウ素の販売拡大見込む。 記:2024/07/08
4385 東証プライム
2,011
11/25 15:30
-86.5(-4.12%)
時価総額 329,862百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4568 東証プライム
4,606
11/25 15:30
+171(3.86%)
時価総額 8,968,039百万円
大手製薬会社。抗悪性腫瘍剤「エンハーツ」、抗凝固剤「リクシアナ」などが主力品。かぜ薬「ルル」、解熱鎮痛薬「ロキソニンS」などで知名度高い。米メルクと戦略的提携。がん事業への集中的な資源投入を図る。 記:2024/08/26
4776 東証プライム
2,067
11/25 15:30
+4(0.19%)
時価総額 109,051百万円
業務アプリ構築クラウドサービス「kintone」、中小企業向けグループウェア「サイボウズOffice」などを提供。クラウドサービスの契約社数は6.4万社超。新規顧客獲得、グローバル展開などに注力。 記:2024/10/13
1,975
11/25 15:30
+10(0.51%)
時価総額 72,680百万円
スポンジチタンのトップメーカー。兵庫県尼崎市に本社。低酸素球状チタン粉末や高純度チタン等の高機能材料事業も展開。神戸製鋼所等が主要取引先。配当性向25%~35%目安。球状チタン合金粉末等の拡販図る。 記:2024/09/02
5727 東証プライム
1,025
11/25 15:30
-4(-0.39%)
時価総額 73,053百万円
チタンメーカー。スポンジチタンやチタンインゴッド、高純度チタンの提供に加え、プラスチック等の製造用触媒等を手掛ける。ENEOSホールディングスの連結子会社。金属チタンは航空機向け等堅調。中国向け製品は低調。 記:2024/10/28
6036 東証プライム
4,370
11/25 15:30
+25(0.58%)
時価総額 123,588百万円
カーコーティング&洗車の専門店「KeePerLABO」の運営、洗車用ケミカルの製造・販売等を行う。愛知県大府市に本社。KeePerLABO店舗数は130店舗超。25.6期は30店舗の新規出店を計画。 記:2024/08/29
6273 東証プライム
67,390
11/25 15:30
+810(1.22%)
時価総額 4,539,997百万円
空気圧制御機器メーカー。方向制御機器や駆動機器、空気圧補助機器、温調機器等の製造・販売を行う。空気圧機器で世界トップシェア。豊富な品揃えなどが強み。千葉県柏市の新技術センターは25年9月に完成予定。 記:2024/10/04
6532 東証プライム
5,419
11/25 15:30
-50(-0.91%)
時価総額 842,172百万円
大手経営コンサルティング会社。全体戦略や事業戦略の立案など経営課題を解決するサービスを提供。24年9月に持株会社に移行、M&A推進。採用活動を積極化。コンサルタントの増加により人件費増も案件拡大で堅調。 記:2024/10/31
6594 東証プライム
2,866.5
11/25 15:30
+8.5(0.3%)
時価総額 3,418,499百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
6779 東証プライム
962
11/25 15:30
-5(-0.52%)
時価総額 22,250百万円
大手水晶デバイスメーカー。水晶振動子や水晶発振器、応用機器,人工水晶等を手掛ける。車載向け水晶デバイスで世界トップシェア。海外売上比率が高い。車載市場では先進運転支援システム向けを中心に需要が増加。 記:2024/06/11
7011 東証プライム
2,335.5
11/25 15:30
+26.5(1.15%)
時価総額 7,879,155百万円
総合重機国内最大手。1884年創立。各種発電システムや航空機用エンジン、物流機器、製鉄機械、特殊車両等を手掛ける。ガスタービンで世界トップシェア。中期経営計画では27.3期売上高5.7兆円以上目標。 記:2024/09/03
7013 東証プライム
8,313
11/25 15:30
-216(-2.53%)
時価総額 1,285,855百万円
総合重工メーカー大手。1853年に石川島造船所として創業。産業システム・汎用機械、資源・エネルギー・環境、航空・宇宙・防衛等の分野で事業展開。航空エンジン・ロケット分野、クリーンエネルギー分野に注力。 記:2024/09/02
8031 東証プライム
3,325
11/25 15:30
+20(0.61%)
時価総額 10,066,062百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。機械・インフラ、化学品、生活産業などの事業を多角的に展開。インドネシアのパイトン発電事業の持分売却は完了。中計では26.3期当期利益9200億円目標。 記:2024/06/04
8035 東証プライム
23,135
11/25 15:30
+885(3.98%)
時価総額 10,911,229百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8058 東証プライム
2,636.5
11/25 15:30
-10(-0.38%)
時価総額 11,017,981百万円
大手総合商社。原料炭や銅、液化天然ガスなど資源分野で世界有数の優良権益を有す。非資源分野は食品卸売に強み。自動車・モビリティ、複合都市開発等も。総還元性向40%程度目処。LNG事業の拡張などを図る。 記:2024/07/07
563.9
11/25 15:30
+5.1(0.91%)
時価総額 906,197百万円
電力事業を行う東京電力グループの事業持株会社。福島第一原発の廃炉作業や賠償・除染事業に重点。電気代の値上げは寄与するが、原油高や節電進み環境厳しい。柏崎刈羽原子力発電所7号機は再稼働の時期を見通せず不透明。 記:2024/07/13
9506 東証プライム
1,212.5
11/25 15:30
+9.5(0.79%)
時価総額 609,746百万円
東北地盤の電力会社。東北6県と新潟県が主な供給区域。発電・販売事業、送配電事業、建設業を展開。グループ会社にユアテックなど。DOE(株主資本配当率)2%目安。27.3期経常利益1900億円目指す。 記:2024/06/04
9843 東証プライム
18,320
11/25 15:30
+295(1.64%)
時価総額 2,096,596百万円
家具・インテリア国内最大手。企画、原材料調達、製造、物流、販売の一貫体制を構築。アイテム数は約1万点。8割超が自社開発商品。島忠を傘下に収める。Nポルダなどは売上順調。26.3期買上客数2億人以上目標。 記:2024/06/13