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後場に注目すべき3つのポイント~米景気の先行き不透明感など嫌気

2020/8/20 12:40 FISCO
*12:40JST 後場に注目すべき3つのポイント~米景気の先行き不透明感など嫌気 20日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は反落、米景気の先行き不透明感など嫌気 ・ドル・円は上げ渋り、ドルの買戻しは一巡 ・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が東エレク<8035> ■日経平均は反落、米景気の先行き不透明感など嫌気 日経平均は反落。161.75円安の22948.86円(出来高概算4億7395万株)で前場の取引を終えている。 前日19日の米国株式相場は下落。ダウ平均は85.19ドル安の27692.88ドル、ナスダックは64.38ポイント安の11146.46ポイントで取引を終了した。新型コロナウイルス追加経済救済策を巡り共和党・民主党指導者は交渉を再開する見通しで、規模を削減しての合意の可能性が報じられ、上昇して寄り付いた。しかし、連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(7月開催分)で下半期の見通し引き下げが示唆されたと同時に、次回会合での追加緩和の可能性にてついて言及がなく、利回りが上昇したことを嫌気して引けにかけて下げ幅を拡大する展開となった。 米国株安を受けた今日の東京株式市場は売りが先行した。新型コロナウイルス感染拡大や米中対立の激化に対する懸念が継続していることに加え、東京市場でも米国で昨日公表されたFOMC議事録の内容や米金利上昇などが嫌気された。一方、1ドル=106円10銭台と昨日取引時間中の円の安値からさらに50-60銭ほど円安・ドル高に振れたことなどで日経平均は下げ渋る場面もあったが、次第にリスクオフムードが広がり、下落幅が拡大した。 個別では、月次売上高が3カ月連続での2ケタ成長となったスクロール<8005>が10%を超す大幅高となり、JR高輪ゲートウェイ駅の日本語音声案内に音声合成「AITalk」が採用されたと発表したエーアイ<4388>、投資先が食品リサイクル事業を開始したと発表したアジア投資<8518>、20年6月期連結営業利益が予想を上回って着地し21年6月期も増益予想の北川精機<6327>、茂木外務大臣が東南アジアを訪問し入国制限の緩和を協議すると報じられたことを受け売上げ回復が期待された日本航空<9201>、テスラのEV向け電池の生産能力を増強すると報じられたパナソニック<6752>、強いトップラインなどを評価して国内証券が格上げしたニフコ<7988>が上げた。 一方、フィラデルフィア半導体指数(SOX)の下落を受け東エレク<8035>、レーザーテック<6920>などの半導体関連株が総じて安く、村田製<6981>や太陽誘電<6976>など電子部品株も安くなるものが多かった。また、21年2月期連結営業損益が55億円の赤字-75億円の赤字予想と発表したジーフット<2686>が下げた。 セクターでは、空運業、保険業、陸運業、銀行業、食料品などが上昇率上位。一方、不動産業、電気機器、金属製品、鉱業、精密機器などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の27%、対して値下がり銘柄は67%となっている。 先週末、海外からひとつのニュースが舞い込んだ。米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる米バークシャー・ハザウェイが、米銀行株への投資を減らしカナダの産金最大手バリック・ゴールド株を購入したというものだ。日本経済新聞電子版によると、5月15日発表の3月末時点では保有はゼロだったので4-6月期中に購入したとみられるという。新型コロナウイルス感染が急速に拡大した時期に購入したことになる。報道によるとバフェット氏は「金嫌い」だったそうで、違和感を持った市場関係者も多かったのではないだろうか。 一方、日本国内の話。日本最大級の金鉱山である菱刈鉱山を保有し産金株とされる住友鉱<5713>が8月7日に21年3月期第1四半期(20年4-6月)決算を発表した。連結営業利益は前年同期比80.2%減の35.43億円。同時に発表した21年3月期連結営業利益は39.3%減の480.00億円予想。どう見ても好業績とは言えない。しかし、翌営業日の同社株は21円高の3395円で、その後は高値圏でもみ合っている。 たしかに金価格は高騰している。しかし、目先の金価格高騰を手掛かりに、「金嫌い」のバフェット氏が銀行株を売って金鉱山に投資し、8割減益の住友鉱が年初来高値近辺で頑強な動きとなるだろうか。バフェット氏や株式市場は、多くの市場参加者が想定していないシナリオを描き始めているのではないだろうか。 結論から言うと、インフレだ。新型コロナの経済対策としてかつてない規模のマネーが市場に投入された。米国の6月マネーストック(M2)は前年同月比22.9%増。日本経済新聞によると平時だと5-6%の伸びで、リーマン・ショック後の量的緩和期でも10%を超える伸びにとどまっていたという。マネーの供給は物価上昇を招いている。6月の米消費者物価指数は前月比で2012年以来の大幅上昇となり、7月はエネルギーと食品を除いたコア指数が29年半ぶりの大きな伸びとなった。 日本はどうだろう。7月のマネーストック(M3)は前年同月比6.5%増で統計が始まってから最大の伸び率。6月のCPIは生鮮食品を除く総合指数で前年同月比横ばい。マネー膨張の影響は消費者物価には及んでいないが、今後注視する必要はあるだろう。金価格の高騰、著名投資家の金鉱山株保有、金鉱株の高値もみ合い、マネーの膨張、ドルの下落、物価の蠢きなどなど、近い将来のインフレを示唆するシグナルが至る所で発せられている。その中で、明日は日本の7月消費者物価指数が発表される。明日の相場に影響する可能性は殆どないだろうが、これまでのように全く無視して良いということでもないかもしれない。これまで想定していなかったシナリオも頭の片隅に描いておきたい。 さて、後場の東京株式市場で日経平均はマイナス圏でもみ合いとなりそうだ。前場のTOPIXは0.5%の下げとなっており、日銀によるETF買入れの思惑が働きやすい。一方、下値支持線として意識される25日移動平均線は22700円どころにあり、依然やや乖離がある。また、上海はじめアジアの株価も下げており、東京市場の足かせとなりそうだ。 ■ドル・円は上げ渋り、ドルの買戻しは一巡 20日午前の東京市場でドル・円は上げ渋り。前日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨からイールドカーブ・コントロール(長短金利操作)導入への思惑は後退し、ドルの買戻しは一巡。また、日経平均株価の弱含みで、やや円買いに振れやすい展開となっている。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は105円98銭から106円22銭、ユーロ・円は125円51銭から125円74銭、ユーロ・ドルは1.1831ドルから1.1853ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・JMC<5704>、ウイルコホールディングス<7831>など、6銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・トランプ米大統領 「サウジアラビアがUAEとイスラエルの合意に賛同するだろう」 <国内> 特になし <海外> 特になし 《HH》
関連銘柄 16件
2686 東証スタンダード
287
9/20 15:00
±0(0%)
時価総額 12,214百万円
イオン傘下の靴専門店。紳士靴や婦人靴、スポーツ靴、子供靴を販売。「アスビー」や「アスビーファム」等を展開。赤字店舗を大量閉店。品ぞろえの転換やGMS内店舗の改装など実施し、黒字化を図る。 記:2024/05/13
4388 東証グロース
603
9/20 15:00
+2(0.33%)
時価総額 3,116百万円
音声合成エンジン、関連ソリューションの提供を行う。独自の音声合成技術に強み。導入実績は2300社。フュートレックと経営統合で基本合意。法人向け製品はオーディオブック向け音声コンテンツの受託案件が順調。 記:2024/06/09
5704 東証グロース
502
9/20 15:00
+9(1.83%)
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精密砂型鋳造による試作・量産サービスや3Dプリンタ活用の樹脂製品量産サービスを展開。三次元測定サービスも。24.12期は前期に稼働した新鋳造棟の貢献を想定。樹脂製品の量産受注も進む見込み。最高業績を計画。 記:2024/04/11
5713 東証プライム
3,914
9/20 15:00
+73(1.9%)
時価総額 1,138,246百万円
総合非鉄素材メーカー。1590年創業。住友グループの源流。資源開発、銅など非鉄金属の製錬、機能性材料の製造・販売等を行う。材料事業では車載用電池材料の需要が底堅い。資源部門では菱刈鉱山が順調な操業継続。 記:2024/07/02
6327 東証スタンダード
702
9/20 15:00
+22(3.24%)
時価総額 5,370百万円
産業機械メーカー。プリント基板材料の銅張積層板成形用真空多段プレス装置で世界トップシェア。重量物用収納棚などのFAシステム、炭素繊維強化プラスチック関連装置等も。自動車部品成形用プレス装置などは売上順調。 記:2024/06/18
1,244.5
9/20 15:00
+3(0.24%)
時価総額 3,054,074百万円
電機大手のパナソニックを中核とする持株会社。1918年創業。家電や住宅設備、AV機器、デジカメ、電子部品、産業電池・車載用電池等を手掛ける。配当性向30%目安。車載電池、空質空調等を投資領域に位置付け。 記:2024/09/02
6920 東証プライム
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+1,120(4.78%)
時価総額 2,315,664百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
6976 東証プライム
2,913.5
9/20 15:00
+68.5(2.41%)
時価総額 379,390百万円
電子部品メーカー。積層セラミックコンデンサ等のコンデンサが主力。インダクタや通信用デバイス、アルミニウム電解コンデンサ等も。自動車、情報インフラ・産業機器が注力市場。インダクタや複合デバイスは売上順調。 記:2024/06/11
6981 東証プライム
2,749
9/20 15:00
+83.5(3.13%)
時価総額 5,573,441百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやインダクタ、EMI除去フィルタ等を手掛ける。チップ積層セラミックコンデンサ等で世界トップシェア。海外売上高比率が高い。コンデンサはモビリティ向けなどで販売増を見込む。 記:2024/06/04
7831 東証スタンダード
129
9/20 15:00
±0(0%)
時価総額 3,180百万円
印刷会社。DMやチラシ、シール等の企画やデザイン、印刷、配送まで一貫して行う。環境対策製品等も手掛ける。ECサイトからの受注は堅調。通信販売事業は受注増。販管費は減少。24.10期1Qは損益改善。 記:2024/04/13
7988 東証プライム
3,582
9/20 15:00
+5(0.14%)
時価総額 385,097百万円
工業用ファスナーなどエンジニアリングプラスチック製品の製造・販売を行う。神奈川県横須賀市に本社。自動車関連企業などが主要取引先。高級ベッド「シモンズ」のベッド及び家具事業も。非自動車の新規事業創出図る。 記:2024/07/28
8005 東証プライム
960
9/20 15:00
-1(-0.1%)
時価総額 33,492百万円
生協組合員向け通販事業が主力。EC・通販事業者向け物流代行などのソリューション事業、eコマース事業、化粧品・健康食品ビジネス等も。27.3期経常利益80億円目標。ソリューション事業の領域拡大等に注力。 記:2024/06/04
8035 東証プライム
24,245
9/20 15:00
+1,225(5.32%)
時価総額 11,434,742百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8518 東証スタンダード
212
9/20 15:00
+3(1.44%)
時価総額 4,724百万円
日本とアジアの中堅・中小企業が投資対象の独立系ベンチャーキャピタル。24.3期3Q累計は株式やプロジェクトの売却が少ない。事業継承ファンドを総額51億円で組成完了。来年2月竣工を目指して物流施設を建設へ。 記:2024/04/12
9201 東証プライム
2,469
9/20 15:00
+8.5(0.35%)
時価総額 1,079,309百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
9984 東証プライム
8,563
9/20 15:00
+158(1.88%)
時価総額 14,753,655百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17