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*19:26JST 新興市場見通し：しっかりか、引き続き業績動向を受けた個別物色が中心 ゴールデンウィークを挟んだ4/27から5/8の新興市場は、米株安などを受けて外部環境に対する警戒感が強まり、日経平均が一時19300円割れまで下落するなか、リスク回避の売りや大型連休前の手仕舞い売りなどから軟調な展開となった。ただ、中小型株への物色意欲は根強く、下値では押し目買いの動きもあり、主力大型株と比較すると下落率は小さかった。なお、同期間の騰落率は、日経平均が-3.2％であったのに対して、マザーズ指数は-1.9％、日経ジャスダック平均は-0.3％だった。 個別では、マザーズ時価総額上位のミクシィ<2121>が対象期間に1.7％安、サイバーダイン<7779>が同8.0％安と軟調だった。ただ、ペプチドリーム<4587>は米メルク社との契約締結や一部証券会社の高評価が材料視され、同15.8％高と大きく上昇。ジャスダック主力では、日本通信<9424>が同6.4％安、日本マイクロニクス<6871>が同4.5％安となった。主力ゲームのプロモーション施策を発表したガーラ<4777>は同56.5％高。ゲーム株物色の流れでガンホー<3765>も3.0％高と堅調だった。その他、個別材料のあった中小型株に物色が向かい、ビジネス・ブレークスルー<2464>、NTTデータイントラマート<3850>、UEX<9888>、YKT<2693>などの上昇が目立った。ACCESS<4813>やITbook<3742>といったテーマ株も堅調に推移した。なお、同期間には5社が新規上場し、ジグソー<3914>とテラスカイ<3915>の2社が初日値付かずの高い人気となった。テラスカイはセカンダリーでも上昇が際立っている。注目されたGunosy<6047>は、公開価格と同値での初値形成となった。事前には厳しい評価が多かったものの、セカンダリーでは初値を上回る水準で堅調に推移している。 今週の新興市場は、しっかりした展開となることが想定される。5/8に発表された米雇用統計が好感され、米国株式市場は大幅に上昇した。相場の地合い改善を受けて、週初は買いが先行するとみられる。引き続き多くの決算発表が予定されているため、個別物色が中心の相場展開となるだろうが、日経平均がこう着感を強めれば改めて中小型株への資金シフトが強まる可能性がある。 前週末に発表された主な企業の決算では、通期予想を大幅に引き上げたアサカ理研<5724>や日本マイクロニクス、大幅増益計画を発表した東洋合成工業<4970>などがポジティブな印象。また、今週は5/11にエナリス<6079>、UEX、5/12にミクシィ、シンデン・ハイテックス<3131>、ペプチドリーム、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>、5/14にアスラポート・ダイニング<3069>、モブキャスト<3664>、テクノスジャパン<3666>、5/15にクルーズ<2138>、日本マニュファクチャリングサービス<2162>、fonfun<2323>、ウェッジHD<2388>、ビジネス・ブレークスルー、ITbook、ショーケースティービー<3909>、オンコセラピー・サイエンス<4564>、イマジニア<4644>、ガーラ、倉元製作所<5216>、サイバーダインなどが決算発表を予定している。 IPO関連では、5月の新規上場は発表されておらず0社となる見込み。IPO空白期間となるため、直近IPO銘柄物色が活発となるだろう。一方、6月は11社程度になるとの観測が浮上している。iPS細胞技術を応用した再生医薬品を手掛けるヘリオスなどの名前が挙がっており、注目されよう。 《TN》