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14日の香港市場概況:ハンセン0.2%安で3日続落、景気持ち直し期待で下値限定

2023/2/14 18:00 FISCO
*18:00JST 14日の香港市場概況:ハンセン0.2%安で3日続落、景気持ち直し期待で下値限定 14日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比50.66ポイント(0.24%)安の21113.76ポイントと3日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が34.03ポイント(0.48%)安の7110.42ポイントと反落した。売買代金は976億7060万香港ドルに縮小している(13日は1120億7400万香港ドル)。 資金流出が警戒される流れ。外国為替市場では、対米ドルの香港ドル安が進んでいる。足もとでは、香港金融管理局(HKMA)が香港ドル買い・米ドル売り介入に踏み切る状況だ。米中対立の警戒感もくすぶる。ブリンケン米国務長官は「中国気球問題」を巡り、17〜19日にドイツで開催される「ミュンヘン安全保障会議」で、中国の王毅・外交部長と会談することを検討している――などと伝わった。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。昨夜の米株高や、中国の景気持ち直し期待が相場を下支えしている。指数はプラス圏で推移する場面もあった。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が4.0%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が2.8%安、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が2.6%安と下げが目立った。 セクター別では、農業関連が安い。窒素系肥料メーカーの中海石油化学(3983/HK)が4.3%、農機メーカー中国大手の第一トラクター(38/HK)が2.1%、化学肥料メーカーの中国心連心化肥(1866/HK)が1.5%ずつ下落した。中央政府が策定した2023年の最も重要な政策課題を掲げる文書「中央1号文件」に、20年連続で「三農」(農業、農村、農民)問題を解決すべき最優先課題とする政策が掲げられたものの、好感する買いは限定されている。 家電やスポーツ用品の中国消費セクターもさえない。創維集団(751/HK)が3.0%安、海信家電集団(921/HK)が2.8%安、TCL電子HD(1070/HK)が1.7%安、李寧(2331/HK)が1.8%安、中国動向(3818/HK)が2.8%安で引けた。 半面、中国発電セクターは高い。龍源電力集団(916/HK)が5.9%、華潤電力HD(836/HK)が1.7%、中国電力国際発展(2380/HK)が1.4%ずつ上昇した。風力発電で中国最大手の龍源については、今年1月の発電量が前年同月比で30.6%増加し、12カ月連続のプラス成長を達成したことも材料視されている。 非鉄や建材、段ボールなど素材セクターもしっかり。江西銅業(358/HK)が2.5%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.2%高、中国西部水泥(2233/HK)が3.1%高、北京金隅集団(2009/HK)が1.9%高、理文造紙(2314/HK)が5.1%高、玖龍紙業(2689/HK)が1.0%高で取引を終えた。 一方、本土市場は小幅続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.28%高の3293.28ポイントで取引を終了した。素材株が高い。発電・電力設備株、保険株、医薬品株、エネルギー株、自動車株、銀行株、不動産株、インフラ建設株、ハイテク株の一角なども買われた。半面、軍事関連株は安い。通信株、メディア関連株も売られた。 亜州リサーチ(株) 《CS》