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4日の香港市場概況:ハンセン3.2%高で3日続伸、中国不動産セクターに買い

2023/1/4 18:00 FISCO
*18:00JST 4日の香港市場概況:ハンセン3.2%高で3日続伸、中国不動産セクターに買い 4日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比647.82ポイント(3.22%)高の20793.11ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が231.55ポイント(3.39%)高の7065.53ポイントとそろって3日続伸した。ハンセン指数は昨年7月以来の高値水準を回復している。売買代金は1496億3600万香港ドルに拡大した(3日は1206億5270万香港ドル)。 中国経済対策の期待感が持続する流れ。12月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)が大幅に下振れたことを受け、当局は景気テコ入れスタンスを強めるとの観測が広がっている。中国リオープン(経済再開)の進展もプラス。香港と中国本土に往来再開について、4日にも詳細が発表されると伝わった。新型コロナウイルスを巡っては、「防疫措置の緩和以降、感染者が爆発的に増加したものの、感染拡大はピークを打った」との見方もある。当局の発表によれば、広州では発熱外来の患者数が昨年12月23日以降に減少。首都・北京を含む中国の大都市では、感染拡大ペースが鈍化し、人出が回復傾向を示している。専門家によると、北京や上海、重慶などでも感染拡大の波が収束に向かいつつあるという。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、本土不動産の上げが目立つ。龍湖集団HD(960/HK)が11.8%高、碧桂園服務HD(6098/HK)が11.7%高、碧桂園HD(2007/HK)が7.4%高、中国海外発展(688/HK)が5.7%高で引けた。業界支援の動きが期待されている。「大き過ぎて潰せない」不動産デベロッパーへの流動性圧力を緩和するため、中国政府は支援策を強化するもよう——などと伝わった。 中国ネット株も高い。ビリビリ(9626/HK)が9.2%、阿里巴巴集団HD(9988/HK)が8.7%、百度集団(9888/HK)が8.2%ずつ上昇した。ハンセン科技(テック)指数は4.6%高と他の指数をアウトパフォームしている。阿里巴巴集団については、傘下の金融サービス会社、マ蟻集団(アント・グループ)の再編に新たな進展があったことも刺激。アント子会社の増資計画が当局に認可された。当局の締め付けも薄らぐとみられている。 教育サービスの銘柄群も急伸。中国東方教育HD(667/HK)が10.1%高、希望教育集団(1765/HK)が8.5%高、中国教育集団HD(839/HK)が8.3%高と値を上げた。 医療サービスの銘柄群も物色される。阿里健康信息技術(241/HK)が11.3%高、平安健康医療科技(1833/HK)が8.0%高、京東健康(6618/HK)が7.4%高、医渡科技(2158/HK)が5.3%高で取引を終えた。 半面、新興EV(電気自動車)関連はさえない。蔚来集団(9866/HK)が3.3%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が2.9%、理想汽車(2015/HK)が0.7%ずつ下落した。 本土市場も3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.22%高の3123.52ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。旅行関連株、金融株、医薬品株、メディア・娯楽株、インフラ建設株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。石炭株、公益株、素材株、食品・酒造株、自動車株も売られた。 亜州リサーチ(株) 《FA》