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10日の香港市場概況:ハンセン1.1%安で4日ぶり反落、中国景気の先行き警戒

2021/12/10 18:00 FISCO
*18:00JST 10日の香港市場概況:ハンセン1.1%安で4日ぶり反落、中国景気の先行き警戒 10日の香港市場は、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比259.14ポイント(1.07%)安の23995.72ポイントと4日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も79.44ポイント(0.92%)安の8578.33ポイントと反落した。売買代金は1138億8320万香港ドルに低迷している(9日は1251億8130万香港ドル)。 中国経済指標の下振れが嫌気される流れ。前日引け後に発表された11月の金融統計では、人民元建て新規融資とマネーサプライ(通貨供給量)M2がそれぞれ予想を下回った。中国景気の鈍化懸念が改めて意識されている。中国不動産業を巡る懸念も重し。格付け大手のフィッチ・レーティングスは9日、流動性危機に直面する中国恒大集団(3333/HK)の格付けを部分的なデフォルトに認定したと発表した。売買一時停止中の佳兆業集団HD(カイサ・グループ・ホールディングス:1638/HK)に関しても、同様に部分的なデフォルトを認定している(部分的なデフォルトとは、清算型倒産手続きが開始されていなく、事業停止にも至っていない状態を指すという)。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が4.7%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が4.3%安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が4.1%安、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が3.6%安と下げが目立った。 セクター別では、中国の不動産が安い。上述した中国恒大集団が1.7%、世茂房地産HD(813/HK)が5.4%、雅居楽集団HD(3383/HK)が4.2%、合景泰富地産HD(1813/HK)が2.5%ずつ下落した。 景気動向に敏感な資源・素材セクターもさえない。中国中煤能源(1898/HK)が3.2%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.4%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.6%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.7%安、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.5%安で引けた。 ネット関連の銘柄群も売られる。網易(ネットイース:9999/HK)が2.3%安、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.9%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.8%安、美団(メイトゥアン:3690/HK)が1.6%安などと値を下げている。 一方、本土市場は4日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.18%安の3666.35ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。エネルギー株、金融株、消費関連株、医薬品株、インフラ関連株の一角株なども売られた。半面、再生可能エネルギー発電の関連銘柄は高い。海運株、非鉄株の一角も買われた。 亜州リサーチ(株) 《FA》