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31日の香港市場概況:ハンセン1.3%高で続伸、景気テコ入れ期待で後場に切り返し

2021/8/31 18:00 FISCO
*18:00JST 31日の香港市場概況:ハンセン1.3%高で続伸、景気テコ入れ期待で後場に切り返し 31日の香港市場は、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比339.45ポイント(1.33%)高の25878.99ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が187.94ポイント(2.09%)高の9183.76ポイントと3日続伸した。売買代金は2133億7320万香港ドルに拡大している(30日は1365億8870万香港ドル)。 中国の景気対策が期待される流れ。中国経済指標の下振れを嫌気した売りが先行したものの、一巡後は一転し、「当局は景気落ち込みを回避するため、テコ入れ策を強める」との見方が広がり相場を押し上げた。指数は後場途中からプラスに転じている。朝方公表された8月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は50.1となり、市場予想(50.2)を下回った。また、同月の非製造業PMIは47.5となり、景況判断の分かれ目となる50を1年6カ月ぶりに割り込んでいる。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が9.0%高、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が7.8%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)と豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)がそろって7.0%高と上げが目立った。インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)は3.3%高。オンラインゲーム規制強化策が嫌気され安く推移していたが、中盤からプラスに転じた。規制は未成年者だけを対象としているだけに、業績に対する悪影響は限定されるとの楽観もある。 セクター別では、セメントや鉄鋼、ゼネコンなどインフラ建設関連が高い。安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が5.3%、中国建材(3323/HK)が4.3%、華潤水泥HD(1313/HK)が3.8%、中国東方集団HD(581/HK)が7.1%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が4.2%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.8%、中国鉄建(1186/HK)が3.0%、中国建築国際集団(3311/HK)が2.4%、中国交通建設(1800/HK)が2.3%ずつ上昇した。当局はインフラ投資で景気を支える——との観測が流れている。 石炭や石油、天然ガスのエネルギーセクターもしっかり。エン州煤業(1171/HK)が8.1%高、中国中煤能源(1898/HK)が5.3%高、中国神華能源(1088/HK)が5.1%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.3%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.9%高、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が4.3%高、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が3.4%高で引けた。 一方、本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.45%高の3543.94ポイントで取引を終了した。金融株が相場をけん引する。不動産株、資源・素材株、自動車株、公益株、インフラ関連株の一角も買われた。半面、ハイテク株は安い。医薬品株、食品飲料株、海運株も売られた。 亜州リサーチ(株) 《FA》