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KaizenPF Research Memo(8):非対面ニーズの高いDX市場がコアターゲット

2022/9/26 9:08 FISCO
*09:08JST KaizenPF Research Memo(8):非対面ニーズの高いDX市場がコアターゲット ■Kaizen Platform<4170>の成長戦略 1. 営業・マーケティング・カスタマーサービス分野のDX市場がコアターゲット DX市場は拡大基調である。新型コロナウイルス感染症拡大も契機として大企業を中心に業務のデジタル化・非対面化が進展し、市場拡大が今後加速する見込みとされている。これまで紙で作っていたチラシやパンフレットなどのコミュニケーションツールも、急速にデジタル化・動画化(SNS広告、メール・チャット、Webサイト、デジタルサイネージ、オンラインイベント等)が進展している。 こうした事業環境も背景に、同社は成長に向けた基本戦略として、DX市場の中でも特に非対面ニーズが高く、市場成長性の高い営業・マーケティング・カスタマーサービス分野のDX市場をコアターゲットとして、大企業向けを中心にリカーリング売上拡大やARPU向上を加速させる方針だ。DXの進展にあたっての最大のボトルネックは人材不足だが、同社には、プラットフォーム上で専門スキルを持った1万人超のグロースハッカーネットワークを構築している強みがある。 なお同社は、同社がコアターゲットと位置付けている営業・マーケティング・カスタマーサービス分野のDX市場規模は、2020年実績の約1,974億円が、2030年には約5,302億円に拡大すると予想している。 クロスセル・アップセル戦略でリカーリング売上拡大とARPU向上を推進 2. クロスセル・アップセル戦略でリカーリング売上拡大とARPU向上を推進 同社は、新規顧客獲得によるアカウント数拡大とともに、リカーリング売上拡大やARPU向上に向けて、顧客のDX進展に合わせてUX・動画・DX各ソリューションのサービスを組み合わせて提供するクロスセル・アップセル戦略を基本としている。 2021年12月期の取引ポートフォリオで見ると、新規顧客獲得によって累計取引アカウント数(取引社数)は2020年12月期比253社増の1,072社、ARPUは58万円増の492万円となった。このうちアクティブ取引社数416社(2021年12月期比37社増加)についてARPUを分解すると、1つのソリューション提供362社(同40社増加)のARPUは6万円増の199万円、2つのソリューション提供49社(同5社減少)のARPUは252万円増の1,759万円、3つのソリューション提供5社(同2社増加)のARPUは2,310万円増の9,290万円となった。クロスセル・アップセル戦略によって複数のソリューションを提供することで、ARPUが飛躍的に向上することが示されている。 2013年のサービス開始以来、取引アカウント数(対象期間内の売上計上顧客数、単体ベース)は拡大基調で、2021年12月期には416社となった。顧客基盤拡大を優先して取引アカウント数が急増したため、ARPUは2016年12月期の654万円から2020年12月期の434万円に低下した。2021年12月期は492万円と上昇に転じたものの、ディーゼロの子会社化によって2022年12月期の連結ベースARPUは低下する見込みだ。ただし、ディーゼロへの大手企業顧客の紹介なども含めたグループシナジーによってARPUが向上し始めており、早くもM&Aの成果が出始めている模様だ。クロスセル・アップセル戦略によって、2023年12月期以降はARPUが上昇基調に転じることが見込まれると弊社では評価している。 また、新規取引開始時の単発売上から、その実績を踏まえてのリカーリング売上への転換も順調に進展している。この結果、全社売上に占めるリカーリング売上はおおむね8割水準(2021年12月期実績はリカーリング売上が82.5%、単発売上が17.5%)で推移して安定収益源となっている。 STEP1~STEP3の戦略ステップ 3. ARPU向上に向けた戦略ステップ さらなるARPU向上に向けた戦略として、特に成長性の高いセールス&マーケティング領域のDX市場においては、大手企業の顧客基盤を構築している強みも武器として、ソリューションの拡充(品揃え)によって、さらなる展開が可能になるとしている。さらに、コモディティ化が早い領域のため、継続的なソリューションの拡充やトータル提案の強化で差別化を図り、競争力強化と一段の高付加価値化を加速させる方針だ。 ARPU向上に向けた戦略ステップとしては、STEP1が上流のコンサルティング機能の強化、STEP2がセールス&マーケティングDXの提供とケーパビリティの拡大、STEP3がビジネスモデルを拡張して収益のレバレッジを高める、としている。そしてSTEP2を2024年までに完了し、DXをフルサポートできるサービスが整った上でSTEP3を本格化させる方針としている。 こうした戦略ステップの達成に向けて、新サービス開発やアライアンスを推進している。2021年6月にはアドバンテッジアドバイザーズ成長支援投資事業有限責任組合に出資した。本ファンドの投資先企業に対して売上成長をもたらすDX支援を行うとともに、新たなビジネスモデルやサービスの創出にもつなげる方針だ。2021年7月には内製型DXを実現する「KAIZEN CONSULTING」の提供を開始した。DXの実行に課題を抱える企業向けに、戦略策定から実行までプロジェクトの上流からサポートする。2021年9月には子会社ディーゼロとのシナジー効果を生かし、Webサイトの課題分析からリニューアル・新規開発、長期的な効果改善に向けた運用まで一気通貫で支援する「KAIZENサイトリニューアル」の提供を開始した。2022年5月にはKDDI<9433>と自治体向けWebサイト構築ソリューションの提供を開始した。自治体向けでは既に国土交通省「川の防災情報」Webサイトに一部導入した実績がある。2022年8月には、NTT西日本が取り組むCX(Customer Experience=商品やサービスの利用における顧客視点での体験)改善の一環として、Web上での顧客体験向上に向けたDXプロジェクトを共同で実施した。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《YM》
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時価総額 2,899百万円
デジタルマーケティング分野中心に動画ソリューション、UX/DXソリューション等を手掛ける。累計取引企業は1200社超。取引実績にAmazonなど。グロースセグメントでは体制増強でUXの需要増に対応。 記:2024/08/29
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国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。沖縄セルラー電話、JCOMなどを傘下に持つ。ローソンへのTOBは成立。au PAYカードの会員数が944万人を突破するなど金融事業は順調。 記:2024/06/04