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後場に注目すべき3つのポイント~配当取りや再投資に期待も手控え材料多く

2020/3/27 12:44 FISCO
*12:44JST 後場に注目すべき3つのポイント~配当取りや再投資に期待も手控え材料多く 27日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅反発、配当取りや再投資に期待も手控え材料多く ・ドル・円は弱含み、日本株高も円買い継続 ・値上がり寄与トップはテルモ<4543>、同2位は東エレク<8035> ■日経平均は大幅反発、配当取りや再投資に期待も手控え材料多く 日経平均は大幅反発。230.70円高の18895.30円(出来高概算9億8000万株)で前場の取引を終えている。 26日の米株式市場でNYダウは大幅に3日続伸し、1351ドル高となった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた2兆ドル規模の経済対策法案が上院で可決。27日には下院でも採決、成立するとみられており、景気下支えへの期待が高まった。なお、21日までの1週間の失業保険申請件数は328万3000件と市場予想(150万件程度)を大きく上回った。本日の日経平均も米株高の流れを引き継いで357円高からスタートすると、一時19366.29円(701.69円高)まで上昇。しかし、朝方の買いが一巡すると伸び悩み、18900円を中心にもみ合う展開となった。 個別では、武田薬<4502>など高配当銘柄の一角や東エレク<8035>、アドバンテス<6857>といった半導体関連株の上昇が目立つ。その他売買代金上位ではソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>、ソニー<6758>などがしっかり。メニコン<7780>のように証券会社の投資判断引き上げを手掛かりに大きく買われている銘柄も散見される。また、ダイトウボウ<3202>が東証1部上昇率トップとなり、セグエ<3968>はストップ高を付けている。一方、任天堂<7974>やキーエンス<6861>が小安く、OLC<4661>、ダイキン工<6367>などは軟調。新作ゲームの配信開始で材料出尽くし感が広がったオルトプラス<3672>、今期無配とすることを発表したUTグループ<2146>などが東証1部下落率上位に顔を出した。 セクターでは、電気・ガス業、医薬品、精密機器などが上昇率上位。半面、石油・石炭製品、空運業、証券などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の72%、対して値下がり銘柄は26%となっている。 米国では前日、大型経済対策が週内にも成立するとの期待からNYダウが1300ドルを超える上昇となり、本日の日経平均も朝方700円ほど上昇する場面があった。しかし、朝高後は伸び悩み、前日同様に19000円台での上値の重さを感じさせる動き。物色動向でも半導体関連など一部を除き、米経済対策の恩恵が期待されそうな景気敏感セクターは大きく買われている印象に乏しい。本日は3月末の権利付最終売買日となり、配当取りの動きや配当再投資に絡んだ先物買いも相場の押し上げ要因として期待される一方、減配リスクや新型コロナの感染拡大に対する警戒感が上値の重しになっているとみられる。 市場では配当再投資に絡んだ株価指数先物の買いが本日の取引終了前から週明けにかけて8000億円規模で入るとみられている。個別でもこのところの株価下落で配当利回りの高い銘柄が多い。しかし、新型コロナによる事業環境の悪化を受け、減配や無配転落を発表する企業が相次いでいる。配当取りの動きは減配リスクの小さいディフェンシブ銘柄の一角に集中しているようだ。なお、東証などは新型コロナの影響で3月末の配当基準日が企業によって後ずれする可能性があると呼びかけており、注意する必要がある。 また、週末を前に新型コロナの感染拡大への警戒感も拭いづらいだろう。東京都などが週末の外出自粛を要請しているが、先週末の3連休後の感染急拡大を受け「自粛疲れ」による緩みも指摘されている。ブラジルのボルソナロ大統領が日本の花見の様子をツイッターに投稿しており、こうした状況は海外にも伝わっているだろう。外出自粛要請が効果を上げ「首都封鎖」が回避されるかどうか、この週末の状況を見極めたいとする国内外の投資家は多いとみられる。 米国もニューヨークを中心に感染者数が急増しており、中国やイタリアを上回り世界最多となった。ニューヨーク州のクオモ知事は医療体制の限界を超えると訴えており、雇用など経済情勢の悪化も深刻だ。各国の経済対策や需給面の相場押し上げ要因に期待しつつも、積極的な買いを手控えさせる材料が多いと言わざるをえない。 ■ドル・円は弱含み、日本株高も円買い継続 27日午前の東京市場でドル・円は弱含み。日経平均株価は前日の米株高を背景に堅調地合いを維持する。ただ、目先の米国経済の下振れを警戒したリスク回避的な円買いが主導し、ドルは108円前半に落ち込んだ。米株式先物の軟調地合いも、市場心理をやや悪化させているもよう。 ここまでの取引レンジはドル・円は108円34銭から109円69銭、ユーロ・円は119円63銭から120円99銭、ユーロ・ドルは1.1023ドルから1.1059ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・and factory<7035>、重松製作所<7980>など、15銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはテルモ<4543>、同2位は東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・トランプ米大統領 「新型ウイルスのために8月開催予定の共和党大会を中止するつもりはない」 「中国とさらなる通商合意は可能だが、大統領選を待つ必要もある」 ・安倍首相 「新型ウイルスの感染拡大によるマグニチュードに見合うだけの強大な財政政策を講じていかなければならない」 「新型ウイルスのワクチン、実用化は秋ごろとの意見はあるが通常は1年後」 【経済指標】 ・日・3月東京都区部消費者物価指数(生鮮品除く) :前年比+0.4%(予想:+0.4%、2月:+0.5%) <国内> 特になし <海外> 特になし 《HH》
関連銘柄 18件
2146 東証プライム
2,120
12/20 15:30
-47(%)
時価総額 84,478百万円
製造業中心に人材派遣・請負等を行うUTエイムなどを傘下に収める持株会社。半導体、自動車関連企業などが取引先。構造改革ソリューションの提供等も。技術職社員数は5万2000名超。製造派遣分野に経営資源集中。 記:2024/08/13
3202 東証スタンダード
102
12/20 15:30
±0(%)
時価総額 3,097百万円
1896年に設立された国内初の毛織会社。現在は商業施設「サントムーン柿田川」の商業施設事業が主力。ヘルスケア事業、せんい事業も展開。27.3期売上高47億円目標。せんい事業ではユニフォーム事業に注力。 記:2024/07/29
3672 東証スタンダード
78
12/20 15:30
+2(%)
時価総額 1,532百万円
ソーシャルゲームの企画・開発、運営を行う。運営タイトルは「ヒプノシスマイク」など。ゲーム支援事業なども手掛ける。他社タイトル等の開発受託、運営受託の拡大進める。ゲーム人材派遣は低調。継続前提に疑義注記。 記:2024/11/11
3968 東証プライム
629
12/20 15:30
-1(%)
時価総額 21,424百万円
セキュリティ製品やITインフラ製品の販売等を行うソリューションプロダクト事業、ITシステムの設計・構築等を行うソリューションサービス事業を展開。海外ビジネスの確立などに注力。26.12期260億円目標。 記:2024/10/11
4502 東証プライム
4,105
12/20 15:30
+10(%)
時価総額 6,530,800百万円
国内製薬最大手。1781年創業。潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤など消化器系疾患領域が柱。アイルランドの製薬大手「シャイアー」等を傘下に持つ。潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤ENTYVIOは米国売上が順調。 記:2024/11/26
4543 東証プライム
3,027
12/20 15:30
-19(%)
時価総額 4,512,340百万円
医療機器メーカー。北里柴三郎などが発起人となり1921年に設立。血管内治療関連デバイスなどの心臓血管部門が主力。電子体温計、血糖自己測定器等も手掛ける。コスト削減のほか、設備投資で生産能力の拡大図る。 記:2024/08/26
4661 東証プライム
3,380
12/20 15:30
+25(%)
時価総額 6,146,364百万円
東京ディズニーランド、東京ディズニーシーの運営等を行うテーマパーク事業が主力。ホテル事業や商業施設「イクスピアリ」の運営等も。テーマパーク事業は海外ゲストの回復などで順調。25.3期は2桁増収計画。 記:2024/07/02
6367 東証プライム
17,660
12/20 15:30
-85(%)
時価総額 5,176,393百万円
空調・冷凍機事業が主力。1924年創業。エアコン世界首位。フッ素化学製品等の化学事業、酸素濃縮装置の製造・販売等も。海外売上比率が高い。アプライド空調事業、業務用空調ソリューション事業の拡大に注力。 記:2024/11/09
6758 東証プライム
3,284
12/20 15:30
+24(%)
時価総額 20,502,334百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6857 東証プライム
8,609
12/20 15:30
-81(%)
時価総額 6,595,708百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6861 東証プライム
64,180
12/20 15:30
-280(%)
時価総額 15,609,089百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
7035 東証スタンダード
215
12/20 15:30
-3(%)
時価総額 2,421百万円
マンガアプリの運営等を行うAPP事業、宿泊施設「&AND HOSTEL」の運営等を行うRET事業が柱。セプテーニHDと資本業務提携。宿泊施設の稼働率、平均単価は高水準維持。エンタメ事業の収益拡大等に注力。 記:2024/10/26
7203 東証プライム
2,771.5
12/20 15:30
+47.5(%)
時価総額 43,775,806百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7780 東証プライム
1,434
12/20 15:30
±0(%)
時価総額 109,910百万円
コンタクトレンズ大手。定額制プランの会員基盤に強み。サプリメントビジネス、動物医療ビジネス等も。定額会員拡大で堅調。値上げも寄与。28.3期売上高1400億円超目指す。配当性向30%程度目安。 記:2024/11/17
7974 東証プライム
9,131
12/20 15:30
-279(%)
時価総額 11,858,338百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
7980 東証スタンダード
782
12/20 15:30
+4(%)
時価総額 5,630百万円
防塵・防毒マスクなどの労働安全衛生保護具を製造・販売。筆頭株主のエアウォーター防災が生産する自給式呼吸器の販売も。新型コロナ対策向けマスクは受注減。順調な受注にる増収効果で原材料費高騰をこなす。 記:2024/09/21
8035 東証プライム
23,300
12/20 15:30
-150(%)
時価総額 10,989,049百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9984 東証プライム
8,760
12/20 15:30
-265(%)
時価総額 12,877,156百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。スマホ契約数は増加。コンシューマ事業はモバイルサービス、ブロードバンドサービス売上等が順調。 記:2024/11/27