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NYの視点:今週の注目:中国PMI、米雇用統計、ISM製造業・非製造業、スーパーチューズデー

2020/3/2 7:42 FISCO
*07:42JST NYの視点:今週の注目:中国PMI、米雇用統計、ISM製造業・非製造業、スーパーチューズデー 投機家や投資家のポジジョンを示す週次統計で円の売り持ちは前々週から増加し昨年5月来で最大を記録した。市場が円の買い持ちに傾斜していたことも先週末にかけた円の買戻しを加速したと見られる。 今週は新型肺炎による混乱を最低限にとどめるための米国での利下げの可能性や景気刺激策などに期待が集まる。今週のアジア市場開始前に、米国政府、またはFRBによる対策が発表されるとの期待感も強く、注目される。緊急対応策としてトランプ政権は減税、緊急措置を検討しているという。 市場では先週末の臨時利下げの可能性や先進国中央銀行の協調利下げの思惑なども浮上。新型肺炎の感染が世界中で蔓延し、景気を停滞させ企業利益を圧迫するとの懸念が強まり、先週の米国株式市場は週ベースで過去最大の下げ幅を記録。利下げ観測や「質への逃避」の投資資金が流入したため米国債は急伸し、長期債は過去最低水準で推移した。 パウエルFRB議長は緊急声明を発表。市場の鎮静化に努めた。議長は、「FRBは新型肺炎の動向を注視しており、手段を利用し、適切に行動する」と断固とした方針を表明、成長を維持するために手段を辞さない構えを見せた。また、米国経済のファンダメンタルズが強いと繰り返し、「新型肺炎が経済のリスクを生む」と加えた。 米金利先物市場では3月の利下げを100%織り込んだ。ゴールドマンサックスは基本的シナリオとして、上半期3月から6月の間に0.75%ポイントの利下げを予想。 そのほか、英国中銀の早期利下げ観測が浮上したほか、今週会合が予定されているカナダ中銀も利下げに踏み切るとの思惑も浮上している。 経済指標では、特に新型肺炎の源となる中国の製造業PMIに注目。また、米国では1月雇用統計や全米の製造業活動指数を示すISM製造業指数や消費動向を判断する上で、ISM非製造業指数に注目される。 米国ではさらに、米大統領選の民主党の候補指名争いのヤマ場「スーパーチューズデー」も開催される。半ビジネス派で社会主義を主張するサンダース候補が優勢となると、景気見通しをさらに引き下げる可能性があり懸念される。 ■今週の主な注目イベント ●米国 3月 2日:2月ISM製造業景況指数:予想50.5、1月50.9 米大統領選の民主党の候補指名争いのヤマ場「スーパーチューズデー」も開催される。 メスター・クリーブランド連銀総裁が講演、エバンス・シカゴ連銀総裁がイベント参加、 4日:2月ISM非製造業指数:予想55.0(1月55.5) 5日:カプラン米ダラス連銀総裁、ウィリアムズ米NY連銀総裁が講演 6日:2月雇用統計:失業率予想:3.6%(1月3.6%)、 非農業部門雇用者数:予想+17.5万人(1月+22.5万人)、 平均時給:予想前月比+0.3%、前年比+3.0%(1月+0.2%、+3.1%)、 1月貿易収支:予想‐470億ドル(12月−489億ドル) ●中国 29日 ・2月財新製造業PMI(予想:46.0、1月:51.1)、 サービスPMI(予想48、1月51.9)総合(1月51.9) ・2月製造業PMI(予想45、1月50)、 非製造業PMI(予想50.5、1月54.1)総合(1月53) 3月 ・2月貿易収支(予想+127.5憶ドル)、 輸出:予想前年比‐23.5%)、輸入:予想前年比‐14.7% ●OECD 世界経済見通しを公表 ●OPEC 3月5日:OPEC会合 ●英国 3月 2日:英国と欧州連合(EU)貿易交渉継続 ●豪州 3日:豪州準備銀、政策決定会合 ●カナダ 4日:カナダ中銀、政策決定会合 ●地政学的リスク ベネズエラ 北朝鮮: イラン ガザ紛争 シリア イエメン 香港 《CS》