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19日の中国本土市場概況:上海総合0.2%高で続伸、半導体株に買い

2024/7/19 16:46 FISCO
*16:46JST 19日の中国本土市場概況:上海総合0.2%高で続伸、半導体株に買い 19日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比5.18ポイント(0.17%)高の2982.31ポイントと続伸した。 見直し買いが優勢となる流れ。中国景気の鈍化懸念がくすぶる中、指数は安く推移していたものの、業績改善が見込まれるセクターなどの物色で、指数は引けにかけてプラスに転じた。また、週明け22日に発表される銀行貸出の指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」について、市場コンセンサスでは据え置き予想だが、一部の専門家が引き下げの可能性があると述べたことも材料視されている。18日に閉幕した中期的な重要政策の方針を話し合う第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)に関しては、各種の改革目標が示されたものの、改革の具体的な内容は明らかにされず、景気浮揚には時間がかかるとの見方も一部で流れた。(亜州リサーチ編集部) 業種別では、半導体関連の上げが目立つ。IC設計の上海貝嶺(600171/SH)とパワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)がそろってストップ(10.0%)高、半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(603290/SH)が8.5%高、LED部材トップメーカーの三安光電(600703/SH)が3.3%高で取引を終えた。同セクターを巡っては、対外圧力が強まる中にあっても、需要拡大は続くと予測されている。ファウンドリー世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC:2330/TW)は18日、人工知能(AI)向け半導体の需要が急増しているとして、通年の売上高見通しを上方修正した。 軍事関連株もしっかり。航空用エンジンメーカーの中航動力(600893/SH)が2.5%、航空製品の中国航発航空科技(600391/SH)が2.3%、衛星開発・運用の中国衛星(600118/SH)と航空機開発・製造・販売の中航瀋飛(600760/SH)がそろって2.0%、弾薬・ロケットの長城軍工(601606/SH)が1.4%ずつ上昇した。上述した3中全会では、国防・軍の改革方針も示されている。対外関係の悪化懸念がくすぶる中、需要が安定的に推移するとの見方も一部で広がった。証券株、医薬株、空運株、食品・酒造株、メディア関連株なども買われている。 半面、不動産株はさえない。新城控股集団(601155/SH)が3.4%安、保利発展控股集団(600048/SH)が3.1%安、中華企業(600675/SH)が2.9%安、緑地HD(600606/SH)が2.8%安で引けた。3中全会では、不動産など重点分野のリスクを防ぐ措置の実施方針が確認されたものの、即効性のある政策は示されず、投資家の失望売りにつながっている。そのほか、エネルギー株、素材株、公益株、自動車株、銀行株も売られている。 外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.69ポイント(0.30%)安の231.89ポイント、深センB株指数が1.19ポイント(0.10%)安の1138.72ポイントで終了した。 亜州リサーチ(株) 《CS》