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10日の香港市場概況:ハンセン0.6%高で4日ぶり反発、テック指数は1.1%上昇

2023/7/10 18:00 FISCO
*18:00JST 10日の香港市場概況:ハンセン0.6%高で4日ぶり反発、テック指数は1.1%上昇 週明け10日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比114.02ポイント(0.62%)高の18479.72ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が36.38ポイント(0.59%)高の6235.24ポイントとそろって4日ぶりに反発した。売買代金は782億9150万香港ドルに低迷している(7日は994億5590万香港ドル)。 自律反発狙いの買いが先行する流れ。先週のハンセン指数は急ピッチに下落し、6月1日以来、5週ぶりの安値水準を切り下げただけに、値ごろ感が着目された。プラットフォーム企業の締め付け終了観測もプラス。阿里巴巴集団HD(アリババ:9988/HK)傘下の金融サービス会社、マ蟻集団(アント・グループ)に対し、中国当局は7日、71億2300万人民元の罰金を科すと発表した。当局による一連の是正措置を受け、監督強化が緩和されるとの見方が広がっている。ネット株の物色で、ハンセン科技(テック)指数は1.1%高と他の指数をアウトパフォームした。 ただ、指数は徐7々に上げ幅を縮小。中国景気の持ち直し遅れなどが依然として重しとなっている。なお、朝方公表された6月の物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比で横ばいとなり、予想(0.2%上昇)を下回った。生産者物価指数(PPI)はマイナス率が5.4%となり、予想(マイナス5.0%)以上に拡大している。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、中国民間ガス供給業者の新奥能源HD(2688/HK)が6.4%高、豚肉生産世界首位の万洲国際(288/HK)が4.5%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が4.1%高と上げが目立った。そのほか、上記したアリババが3.2%高。傘下アントの新規株式公開(IPO)計画が進展するとの期待も高まっている。 セクター別では、カジノや映画、ツアー会社などレジャー関連が高い。新濠国際発展(200/HK)が2.5%、金沙中国(1928/HK)が2.2%、猫眼娯楽(1896/HK)が6.1%、阿里巴巴影業集団(1060/HK)が4.9%、同程旅行HD(780/HK)が2.3%、携程集団(9961/HK)が2.0%ずつ上昇した。 小売関連の銘柄もしっかり。免税店運営の中国旅遊集団中免(1880/HK)が6.6%高、小売チェーンの北京京客隆商業集団(814/HK)が3.5%高、ハイパーマーケットチェーンの高キン零售(6808/HK)が1.9%高で引けた。中国旅遊集団については、4〜6月期の利益率が1〜3月期比で改善したことも材料視されている。 半面、中国不動産セクターはさえない。景泰富集団HD(1813/HK)が4.0%、広州富力地産(2777/HK)が1.6%、龍湖集団HD(960/HK)が0.9%、華潤置地(1109/HK)が0.8%ずつ下落した。 一方、本土市場も小幅ながら4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.22%高の3203.70ポイントで取引を終了した。ソーラー発電関連株が高い。酒造株、軍事関連株、公益株、素材株、食品・小売株の一角なども買われた。半面、エネルギー関連株は安い。自動車株、医薬品株、不動産株、保険株、ハイテク株の一角も売られた。 亜州リサーチ(株) 《CS》