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23日の香港市場概況:ハンセン1.2%高で続伸、好決算銘柄に買い

2022/3/23 18:00 FISCO
*18:00JST 23日の香港市場概況:ハンセン1.2%高で続伸、好決算銘柄に買い 23日の香港市場は、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比264.80ポイント(1.21%)高の22154.08ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が96.58ポイント(1.28%)高の7635.13ポイントとそろって続伸した。売買代金は1773億3710万香港ドルに拡大している(22日は1403億1640万香港ドル)。 内外環境の改善で買われる流れ。中国経済対策の期待感、昨夜の米株高が追い風となった。米国では利上げ加速が織り込まれつつあり、主要企業の好決算も投資家心理を上向かせている。香港市場でも主要企業の決算報告が本格化し、業績を手がかりにした買いが目立つ状況だ。中国企業の会計問題を巡る米中対立の不安も一段と薄らぐ。中国の規制当局は主要ADR上場企業の一部に対し、米側の情報開示請求に備えるよう要請したと伝わった。米国・香港の重複上場銘柄も物色されている。(亜州リサーチ編集部) 「ニューエコノミー」関連銘柄が急伸。ハンセン科技(テック)指数は2.1%高と他の指数をアウトパフォームした。個別では、動画配信プラットフォーム中国大手のビリビリ(9626/HK)が10.1%高、電子書籍ストアの閲文集団(チャイナ・リテラチュア:772/HK)が8.5%高、医療アプリ運営の平安健康医療科技(1833/HK)が5.7%高と上げが目立っている。閲文集団に関しては、通期決算の黒字転換が好感された。ほか、中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が4.1%高。同社が報告した通期決算は前年比5.0%減益だったものの、特殊要因を除いた場合は69.5%増益となり、本業は堅調だった。 医薬品セクターもしっかり。薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が11.9%高、中国生物製薬(1177/HK)が4.4%高、石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が5.3%高で引けた。バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術については、通期決算の利益倍増も刺激材料。同社によれば、新型コロナウイルス関連の既存・新規プロジェクトが収益に貢献した。 外食関連の銘柄群もしっかり。百勝中国HD(9987/HK)が4.5%高、海底撈国際HD(6862/HK)が3.6%高、九毛九国際HD(9922/HK)が2.6%高と値を上げた。消費活発化が期待されている。深セン市では21日、コロナ感染再拡大によるロックダウンが解除された。中国全体の経済活動が早期に正常化するとの見方が広がっている。 他の個別株動向では、取引再開した通信機器・設備メーカー大手の中興通訊(ZTE:763/HK)が23.1%高(一時60%急騰)。米制裁措置違反を巡る不透明感が払しょくした。2017年にイランと北朝鮮に米国の技術を違法に輸出した事案について、米裁判所は22日、執行猶予期間の満了を有効とする判決を言い渡したという。 半面、中国発電セクターは安い。華能国際電力(902/HK)が6.0%、華潤電力HD(836/HK)が4.0%、中国電力国際発展(2380/HK)が3.4%、華電国際電力(1071/HK)が2.0%ずつ下落した。 一方、本土市場は6日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.34%高の3271.03ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。医薬品株、食品飲料株、半導体株、軍事関連株なども買われた。半面、石炭株は安い。運輸株、金融株、公益株、自動車株も売られた。 亜州リサーチ(株) 《FA》