マーケット
11/28 15:15
38,349.06
+214.09
44,722.06
-138.25
暗号資産
FISCO BTC Index
11/29 3:51:53
14,463,087
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

アトラG Research Memo(4):ほねつぎチェーン展開をはじめ、鍼灸接骨院経営を総合的に支援(3)

2024/4/12 15:44 FISCO
*15:44JST アトラG Research Memo(4):ほねつぎチェーン展開をはじめ、鍼灸接骨院経営を総合的に支援(3) ■会社概要 e) 介護支援 アトラグループ<6029>は、柔道整復師が利用者に対して施術を行う「ほねつぎデイサービス」をフランチャイズ展開している。柔道整復師の施術を受けることによって、デイサービス利用者は継続してリハビリや身体機能の維持・向上に取り組むことができる。「来たときよりも健康になるデイサービス」をテーマに運営をしており、高齢者のケアプランを作成するケアマネージャーからの評価も高い。鍼灸接骨院と同じ施術をデイサービスで受けることができるという点が利用者に対する訴求力になっていると言えるだろう。 また、鍼灸接骨院チェーンのブランドである「ほねつぎ」と同様に、新規参入でも成功できる仕組みを構築している。柔道整復師がデイサービス事業を展開する際の負担を軽減するため、開業及び運営に必要なノウハウをすべて盛り込みパッケージ商品として提供している。同社は、新規のフランチャイズ獲得に加えて、既存加盟院が新店を開設する際の有力な選択肢としてデイサービス事業を提案している。高齢化のなかでニーズが旺盛であるほか、既存の鍼灸接骨院との親和性も高いためだ(鍼灸接骨院の利用者が要介護になった後も併設するデイサービスで施術を受けるケースなどが想定される)。高齢化という外部環境の追い風に加えて、柔道整復師が施術を提供することや新規参入でも経営を可能にするパッケージ化されたノウハウなどの競争優位を有しており、今後の業績拡大に期待したい f) その他(フィットネス関連含む) 同社は、「ワンサードフィットネス」というブランド名で 24 時間 365 日利用可能なフィットネスジムを展開している。直営・フランチャイズ両方の形態をとっており、今後はフランチャイズ形態での店舗拡大に注力していく方針である。鍼灸接骨院業界においては、患者の再発予防のためのフィットネス利用促進が課題の1つとなっている。その意味でフィットネスジムは鍼灸接骨院との親和性が高い。上記の介護支援事業と同じく、今後注力していく事業領域の 1 つであり、新規フランチャイジーの獲得に加えて、既存加盟院の新店舗開設の際の有力な選択肢として積極的に提案営業を実施している。なお、現在は高松店(香川県)、鳥栖店(佐賀県)、大船店、弥生台店、南林間店(神奈川県)の5店舗での展開となっている。また、上記のフィットネス関連以外にも同社は、鍼灸接骨院支援事業として設備の賃貸・物件の工事、福祉車両の販売などの事業も展開している。 (2) 玩具販売事業 同社は、ペリカンの買収により参入した、実店舗による玩具販売事業も展開しており、「ペリカン」という名前で西日本に2023年12月時点で 31店舗を展開している。少子化が進むなかでも玩具市場は拡大傾向にあり、安定した市場と言うことができる。また、首都圏や大都市においては EC を通じた玩具購入が多くなってきているものの、地方都市においては子ども家族が帰省した際に祖父母が店舗に出向いて孫に玩具を買うなどのケースが根強く残っており、実店舗での購入はまだまだ多い。今後は実店舗であるという特徴を生かして、顧客の潜在需要を掘り起こしていくことを計画している。また、鍼灸接骨院支援事業で培った実店舗に対する経営指導のノウハウをペリカン店舗にも活用し、各店舗の生産性の向上や業績の拡大を実現していく構えだ。同社は2023年12月期に不採算店舗8店舗を閉鎖、新規に3店舗を出店しており、店舗数は2022年12月末の36店舗から5店舗減少した。また、2024年12月期においては新規出店を予定しておらず、既存店からの売上拡大を図っている。 3. 同社の特徴と強み 鍼灸接骨院運営における豊富な経験とノウハウに裏付けられた各種ソリューションを開発し提供している同社の強みは、以下のように大別することができる。 (1) ワンストップの対応力 「ほねつぎチェーン」「アトラアカデミー」「機材販売」「アトラ請求サービス」「A-COMS ファイナンスサービス」「HONEY-STYLE」「アトラストア」「ほねつぎデイサービス」「ワンサードフィットネス」と鍼灸接骨院の経営全般とその関連領域に関するソリューションを一気通貫で提供している点を同社の強みとしてまず挙げることができる。これにより顧客の幅広いニーズに対応することができると同時に、自社サービスによる顧客の囲い込みも可能にするためである。直近では、新型コロナウイルス感染症拡大におけるニーズに対応する目的で、「A-COMS」に顔認証による体温確認と受付機能を追加した。今後も顧客のニーズを的確に把握し、新たなソリューションの開発に注力していく方針である。 (2) 自費施術メニューの開発 同社は、療養費の急拡大が見込めないなか、自費施術メニューを開発・販売することによって顧客である鍼灸接骨院の経営を支援している。また、関連するセミナーの開催、研修の実施、動画の配信なども行っており、サポート体制が充実していることも顧客への訴求ポイントと言えるだろう。今後も自費施術用機材の発掘・開発・販売を積極的に推進していく方針である。 (3) 全国展開 同社の鍼灸接骨院チェーンである「ほねつぎ」は全国(全地方)に店舗を構えている。また、アトラ請求サービスは全都道府県に会員が存在する。ブランドの知名度が高まれば、それだけ新規顧客の獲得に効果を発揮することが考えられる。 (4) 鍼灸接骨院運営のノウハウを介護支援事業へ応用 同社は鍼灸接骨院で培ったノウハウを生かし、柔道整復師による機能改善プログラムや転倒を未然に防ぐプログラムをデイサービスのメニューとして開発・提供している。鍼灸接骨院で培ったノウハウをデイサービスのメニューに反映させることによって、「来たときよりも健康になるデイサービス」を可能にしている。 (5) 鍼灸接骨院運営とフィットネスクラブ運営間のシナジー 鍼灸接骨院に加えてフィットネスクラブも運営することによって、利用者の健康増進に貢献している。ほねつぎチェーンの加盟院にとっては、フィットネスクラブ事業も事業拡大の選択肢として検討できる点が、同社のほねつぎチェーンに加盟する要因の 1 つになることが考えられる。 (6) リアル店舗経営指導によって培ったノウハウ 鍼灸接骨院支援事業で培った実店舗経営ノウハウを玩具販売事業に活用することが可能になる。将来的には玩具販売事業に加えて、同社の経営ノウハウを活用し業績拡大を実現できる事業を買収することも選択肢として検討している。具体的には、地方都市で実店舗を構えて事業を行っている企業が対象となり得る。 (7) クラウド経由で提供する「A-COMS」 同社の鍼灸接骨院経営支援システムである「A-COMS」はクラウド経由で提供されており、安価で導入することが可能だ。従来は、システムのみでなくパソコンごと購入し、導入コストが高くなるケースも多かったが、クラウド経由で気軽に導入することができる同社システムは、競争優位の源泉になっていると言うことができるだろう。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹) 《SO》
関連銘柄 1件
6029 東証スタンダード
128
11/28 15:30
-2(%)
時価総額 1,317百万円
鍼灸接骨院「ほねつぎ」をチェーン展開。機材・消耗品販売、療養費請求代行サービス、モバイル集客予約システム等も手掛ける。ほねつぎチェーンの加盟院の増加に注力。プーマランニングハウスに水素ガス発生装置を提供。 記:2024/10/22