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SIGG Research Memo(7):市場環境は良好

2023/7/19 12:37 FISCO
*12:37JST SIGG Research Memo(7):市場環境は良好 ■SIGグループ<4386>の成長戦略 1. DX変革の流れが加速して市場環境は良好 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で企業IT・DX投資の一部に抑制・先送りの動きも見られたが、いわゆる「2025年の崖」問題(2018年9月に経済産業省が発表した「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」)では、既存システムの老朽化・肥大化・複雑化・ブラックボックス化などによって、企業の競争力が低下し、2025年以降に最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が発生する可能性が指摘されている。したがって、あらゆる産業で新たなビジネスモデルが求められ、DX変革の流れが加速すると予想される。システム開発・情報サービス産業の市場環境は中長期的に良好と言えるだろう。 M&Aを推進してITトータルソリューションカンパニー目指す 2. ビジネス変革(DX)を支援するITトータルソリューションカンパニーを目指す 同社は、長期ビジョンの「ありたい姿」として、企業のビジネス変革(DX)を支援し、企業の外部CIOとして企業成長に貢献するITトータルソリューションカンパニーを掲げている。 売上拡大に向けてM&A戦略を積極推進し、実績のある既存事業の得意領域(公共分野、製造分野、社会インフラ分野など)と、新規事業の注力分野(スマートデバイス、クラウド、セキュリティなど)を融合させ、DXソリューションを提案できる体制の構築を推進する方針だ。注力分野のセキュリティ事業では、特に需要拡大が予想される中小企業向けに説得力のあるサービス設計を構築し、特徴のあるセキュリティソリューションの提供を目指す方針だ。意欲的な長期ビジョンである。 当面はM&Aを活用した体制構築・規模拡大を優先 3. 当面はM&Aを活用した体制構築・規模拡大を優先 長期ビジョンの達成に向けたロードマップとしては、2024年3月期までを大量のDX案件へ対応できる体制構築を目指す第1フェーズ、2027年3月期までをITトータルソリューションカンパニーへの飛躍を目指す第2フェーズ、そして2030年3月期までを企業の外部CIOとして企業成長に貢献することを目指す第3フェーズと位置付けている。 第1フェーズのテーマには「崖越えはSIGグループ」(いわゆる「2025年の崖」問題に由来し、IT環境のシステム変換の高需要と人材の不足を同社で対応しようという試み)を掲げ、得意領域の実績と新規事業の注力分野を融合させ、DXソリューションを提案できる体制の構築と顧客に訴求できるソリューションの組成を推進している。目標値は2024年3月期売上高60億円、営業利益6億円、営業利益率10.0%としている。なお上述の2024年3月期連結業績予想の売上高は65億円、営業利益は3億円であり、目標値に対して売上高は超過達成、営業利益は未達の見込みとなっている。当面はM&Aを活用した体制構築や規模拡大を優先させる方針だ。 第2フェーズの目標値は2027年3月期売上高170億円(既存事業60億円、新規事業110億円)としている。ITトータルソリューションカンパニーとして、システム構築支援企業から事業成長支援企業への成長を推進する。さらに第3フェーズの目標値は2030年3月期売上高300億円、従業員2,000名体制としている。国内で外部CIOとして企業成長に貢献するとともに、海外展開も目指す方針だ。 「クラウド・セキュリティ」事業強化の進捗状況としては、CSソリューションセンターにおける月次勉強会でのノウハウ・知見の共有による組織知の強化、社会インフラ事業会社(大手電力会社)へのサービス提供・プロジェクト進行によるノウハウの蓄積などを推進している。各事業所から次世代事業を検討できる人材を結集したソリューションセンターにおいては、次世代の独自ソリューション開発を検討するプロジェクトを立ち上げた。今後は、独自のクラウド・セキュリティサービス提供に賛同する企業とのアライアンスも推進する。 また、地方拠点発のDX課題解決ソリューションの事例として、SIGの福井事業所が地元商業施設(東証プライム市場上場のホームセンター運営企業)向けに営業支援システムを開発・提供した。ネット注文・決済や売上・在庫管理など地方小売業が必要とする機能に絞り込み、顧客の販売・管理負担を軽減した。今後はこのシステムを基盤として、各地方の商業施設のニーズに合わせた横展開を推進する方針で、2023年5月に注文受付から在庫まで一括管理する小売業向けシステム「ピッスル」としてリリースした。また同年同月には、SIGの福井事業所が開発した飲食店向けモバイルオーダーシステム「タノモバ」をリリースした。レストラン・カフェなどの飲食店だけでなく、イベント・催事・コンサート・スポーツ観戦など幅広いシーンでの活用が可能なシステムである。今後も、顧客ニーズを反映したこのような自社開発したソフトウェアの開発・拡販も強化する方針だ。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《AS》
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独立系システムインテグレーター。仮想移動体通信事業者向けなどのシステム開発が主力。インフラ・セキュリティサービス等も。CIJネクストなどが主要取引先。AIやIoT、クラウド、セキュリティ事業の推進図る。 記:2024/07/26