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ココナラ Research Memo(1):「ココナラエージェント」で法人ユーザーを開拓

2023/5/26 13:01 FISCO
*13:01JST ココナラ Research Memo(1):「ココナラエージェント」で法人ユーザーを開拓 ■要約 ココナラ<4176>は、個人が持つ多様な知識・スキルをオンラインで売買するマッチング型プラットフォーム「ココナラ」のサービスを提供している。当初は「占い」を中心とした相談・プライベート系が中心であったが、ここ数年でフリーランスや副業需要を取り込みながら制作・ビジネス系カテゴリ(デザイン、Webサイト制作等)が大きく成長し、サービスのマッチング型ECプラットフォームとして圧倒的ポジションを確立している。販売額の25%※を同社が手数料として受け取り、これが営業収益となる。また、2022年1月にスタートアップ支援を行う子会社として(株)ココナラスキルパートナーズを設立し、2022年8月期より連結決算を開始した。 ※販売額に対して出品者から20%、購入者から5%の手数料を徴収(税抜)。電話相談サービスに関しては手数料率が約50%となる。 1. 2023年8月期第2四半期業績の概要 2023年8月期第2四半期(2022年9月-2023年2月)の連結業績は、営業収益で前年同期比22.8%増の2,195百万円、営業損失で148百万円(前年同期は448百万円の損失)となった。「ココナラ」の流通高は同19.3%増の7,116百万円と想定していた成長率(20%台前半)を下回ったものの、電話占いの伸長とサービスPR広告収入の増加によるテイクレート※1の上昇により営業収益は同20.6%増の1,947百万円となった。また、「ココナラ法律相談」の営業収益は有料登録弁護士数の増加により同43.6%増の247百万円と好調が続いた。営業費用は人件費・採用費や支払手数料・システム費等が増加したものの、広告宣伝費の減少により同4.8%増の2,343百万円にとどまった。なお、Non-GAAP営業利益(テレビCM関連費用除く)※2は前年同期の217百万円から221百万円と若干の増益となった。 ※1 テイクレート=営業収益÷流通高 ※2 Non-GAAP営業利益=営業利益+株式報酬費用+子会社のココナラスキルパートナーズ費用 2. 2023年8月期の業績見通し 2023年8月期の連結業績は営業収益で前期比25.1%増の4,800百万円、営業損失で700百万円(前期は515百万円の損失)と期初計画を据え置いた。「ココナラ」の流通高は通期で25%成長を見込んでいたが、リオープニングの影響により20%前後の水準にとどまる可能性があると弊社では見ている。一方、営業損失については700百万円を下限として広告宣伝費等の費用コントロールを行うことで損失を最小限に抑えられる見通しだ。「ココナラ」流通高の拡大施策としては、従来と同様に機能の拡充による利便性の向上を図ることに加えて、アライアンス戦略により法人ユーザーの獲得を推進する方針だ。また、2023年1月より開始したITフリーランス向け業務委託案件の紹介サービス「ココナラエージェント」は、「ココナラ」で扱えなかった月次稼働型のマッチングサービスとして育成に注力し、早ければ2024年8月期から収益へのインパクトも与えるものと期待される。同サービスの強みは、「ココナラ」を利用するITフリーランスの会員を既に多く抱えており、企業が求める専門人材のマッチングを行いやすい点が挙げられる。また、ITフリーランス側から見れば、「ココナラ」でスポット型案件を「ココナラエージェント」で月次稼働型案件を見つけることが可能となり、「多様な働き方」を実現できるプラットフォームとしての魅力度が一段と増すことで、会員数のさらなる増加が期待される。 3. 成長戦略 同社がターゲットとするオンライン完結型のサービスEC市場は、2020年時点の1,000億円規模から2030年頃にはEC化率上昇や法人利用の浸透に伴って約1.8兆円に拡大する可能性があると同社は試算している。将来的に「ココナラ」をAmazonや楽天市場のような圧倒的強さを有する総合カテゴリ型のサービスECプラットフォームに育成することを目指しており、中長期の収益目標として流通高1,000億円、営業利益率30%の水準を掲げている。当面の収益計画としては、2024年8月期第4四半期にNon-GAAP営業利益で黒字化し、2025年8月期以降は通期での黒字化を目指す(2023年8月期の会社計画は570百万円の損失)。今後も「ココナラ」が主軸になることに変わりないが、「ココナラエージェント」やその他周辺サービスも今後展開する予定にしており今後の動向に注目したい。 ■Key Points ・リカーリング型のビジネスモデルで、圧倒的なサービス出品数とレビュー数により業界随一のマッチング型ECプラットフォームに成長 ・2023年8月期第2四半期の営業収益はリオープニングの影響により成長が一時的に鈍化するも2ケタ増ペースは持続 ・2023年8月期は営業損益の計画必達を優先し、下期の費用をコントロールする方針 ・2024年8月期第4四半期にNon-GAPP営業利益の黒字化、中長期で営業利益率30%水準を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《AS》
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個人のスキルを売買するサイト「ココナラ」を運営。ココナラ法律相談の運営やハイクラスの業務委託コンサルの紹介等も。メディア部門は売上拡大傾向。法律相談は有料登録弁護士数が順調増。ココナラ経済圏の拡大に注力。 記:2024/06/07