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1stコーポ Research Memo(2):造注方式が強みの分譲マンション特化型ゼネコン

2023/2/3 14:42 FISCO
*14:42JST 1stコーポ Research Memo(2):造注方式が強みの分譲マンション特化型ゼネコン ■ファーストコーポレーション<1430>の事業内容と沿革 1. 事業内容 創業は2011年6月で、資本金40,000千円でスタートした。以来、「より良質な住宅を供給し、豊かな住環境に貢献する」を社是、「安全・安心・堅実」をモットーとして、良質で安価な住宅を供給してきた。分譲マンション建設に特化したゼネコンである。 主要事業エリアは、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県で展開している。これら首都圏と呼ばれるエリアは、全国的に人口減少となるなかで、依然として人口が増加傾向にあるほか、再開発需要が旺盛であるため、マンション需要はなお拡大する見通しだ。 国土交通省の建築着工統計調査報告によると、首都圏1都3県のマンション建設の着工戸数は、2020年は53,913戸と前年比で9.2%減となった。2018年に落ち込んだ後、2019年に回復する兆しを見せたところで、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響もあり、2021年には前年比7.3%減の49,962戸となった。2022年は前年比3.9%減の48,000戸の着工が見込まれている。コロナ禍の影響が薄れ、経済活動が再開してくるなかで、実際の着工戸数は予想値を若干上回る見通しだ。減少率に関しては、年々縮小しており、回復軌道にあると言えるだろう。一方、マンションの供給戸数は、2020年を底に増加傾向にある。2020年の27,228戸から2021年は同17.5%増の33,636戸となり、コロナ禍においては不透明感が残りながらも、消費者のマンション購入意欲が強いことが示された。(株)不動産経済研究所が2022年12月に発表した「首都圏・近畿圏マンション市場予測 2023年」によれば、2022年の供給戸数に関しては、資材供給の不透明感などから同8.4%減の30,800戸が見込まれているものの、減少は一時的なものになりそうだ。同研究所は2023年のマンション供給戸数に関して、前年比3.9%増の32,000戸と再び増加に転じることを見込んでいる。 価格面でも良好な状態が継続しており、首都圏のマンション価格は2018年に一段落した格好となったが、2019年から再び上向いている。前記同資料2020年の首都圏の販売価格平均は6,083万円と2019年の5,980万円から上昇し、2021年は6,260万円にまで伸長した。さらに2022年1~11月平均の首都圏のマンション価格は6,465万円にまで上昇している。とりわけ東京23区の伸びは大きく、2020年は7,712万円と2019年の7,286万円からアップし、2021年も8,293万円とついに8,000万円を突破した。そして2022年1~11月の平均価格は8,230万円と前年より若干下落しているものの、依然として8,000万円を超えており、高止まりしていることが窺える。 今後は、コロナ禍の影響によるテレワークの推進により、居住地を都心に求める必要がなくなる層が拡大傾向にある。生活様式の変化から郊外案件の引き合いも活発化することが予想される。こうしたなか、同社は強みである「造注方式」を生かして事業用地を確保、積極的にデベロッパーに営業をかけることにより、収益アップを実現したい考えだ。 同社は、この「造注方式」を武器に創業後は急速に成長、2015年3月には東証マザーズに創業からわずか3年9ヶ月で上場し、2016年12月には東証1部に指定替えとなった。今後は新たな分譲マンション自社ブランド「CANVAS」の開発推進、再開発事業、アクティブシニア向けマンションの建設など業容に厚みを加え、成長を加速させる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎) 《YI》
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時価総額 10,945百万円
分譲マンション特化型の建設会社。首都圏が主要事業エリア。用地を仕入れて事業主に提案する造注方式に強み。不動産の売買・仲介、マンション管理運営等も。建設事業は受注順調。中計では27.5期売上400億円目標。 記:2024/10/22