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巴川製紙所---22年3月期は増収・大幅な増益、トナー事業・電子材料事業が好調に推移

2022/5/16 12:58 FISCO
*12:58JST 巴川製紙所---22年3月期は増収・大幅な増益、トナー事業・電子材料事業が好調に推移 巴川製紙所<3878>は13日、2022年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比6.6%増の327.85億円、営業利益が19.82億円(前期は0.15億円の損失)、経常利益が23.10億円(同1.45億円の利益)、親会社株主に帰属する当期純利益が16.50億円(同11.52億円の損失)となった。「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当年度の期首から適用しており、2022年3月期に係る各数値は、当該会計基準等を適用した後の数値となっている。 トナー事業の売上高は前年同期比20.1%増の123.03億円、セグメント(営業)利益は11.98億円(前年同期は2.91億円の損失)となった。前年度後半の販売数量の回復基調が年度を通じて継続し受注が堅調に推移したほか、年度後半における為替相場の円安傾向も追い風となった。利益面では、原燃料価格上昇分の一部を販売価格に転嫁したことや、2020年9月のトナー米国工場閉鎖に伴う固定費削減効果が通期で貢献した。なお、収益認識会計基準等を適用による影響額は11.77億円であり、従来の基準による売上高は同31.6%増の134.81億円となった。 電子材料事業の売上高は同8.9%増の61.21億円、セグメント(営業)利益は同67.7%増の9.70億円となった。半導体、電子材料関連市況が年度を通じて好調に推移した。利益面では、新型コロナウイルス感染症の影響による前年度の低迷から大きく売上高が回復した他、年度前半にはスマートフォン向け光学フィルム案件が寄与、また、年度を通じた新製品の試作・試験入金も当初予想を大きく上回り、大幅な増益となった。なお、収益認識会計基準等を適用による影響額は4.73億円であり、従来の基準による売上高は同17.3%増の65.94億円となった。 機能紙事業の売上高は同0.1%減の101.95億円、セグメント(営業)損失は1.62億円(前年同期は3.70億円の損失)となった。コロナ禍からの市況回復が見られたが、洋紙事業や磁気乗車券販売などの既存事業の縮小が進んだほか、洋紙事業製品のうち「トモエリバー」関連製品の製造及び販売を移管し前年同期並みの売上高に留まった。利益面では、2019年12月に実施した抄紙製造設備の一部停機(7号抄紙機)を含む構造改革の効果等により、前年同期に比べ赤字幅を圧縮している。なお、収益認識会計基準等を適用による影響額は2.37億円であり、従来の基準による売上高は同2.3%増の104.32億円となった。 セキュリティメディア事業の売上高は同12.2%減の39.28億円、セグメント(営業)利益は同19.1%減の2.57億円となった。主要製品であるカード関連、通帳類等の需要の停滞が継続したが、証書類の特需による販売増加が利益に貢献した。また、当年度の期首より日本カードが連結対象から外れたこともあり、売上高は前年同期比で5.47億円減少し、営業利益は0.60億円減少した。なお、収益認識会計基準等を適用による影響額は0.23億円であり、従来の基準による売上高は同11.7%減の39.51億円となった。 新規開発事業については、 主にiCas関連製品の開発と販売を進める中で、新製品上市が始まり、売上高は同0.9%増の0.97億円、セグメント(営業)損失は4.38億円(前年同期は3.50億円の損失)となった。 その他の事業の売上高は同6.0%増の1.39億円、セグメント(営業)利益は同92.8%増の1.13億円となった。 2023年3月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比2.2%増の335.00億円、営業利益は同49.6%減の10.00億円、経常利益は同52.4%減の11.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同39.4%減の10.00億円を見込んでいる。 《ST》
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1914年創業の高機能性材料メーカー。電気絶縁紙を初めて国産化。現在はトナーや半導体実装用テープ、光学フィルム、カード製造等を手掛ける。半導体製造装置向け新製品「フレキシブル面状ヒーター」は引き合い多い。 記:2024/06/25