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ファーマF Research Memo(1):「医薬」と「食」の融合「ファーマフーズ」を目指すバイオテクノロジー企業

2021/10/15 15:01 FISCO
*15:01JST ファーマF Research Memo(1):「医薬」と「食」の融合「ファーマフーズ」を目指すバイオテクノロジー企業 ■要約 ファーマフーズ<2929>は、人々の健康に貢献することを経営の基本方針に掲げ、「医薬」(Pharmaceuticals)と「食」(Foods)の融合からなる「ファーマフーズ(Pharmafoods)」を目指すバイオテクノロジー企業である。天然由来の原料にこだわり、科学的根拠に基づいた独自の技術及び製品を提供することで、健康維持と生活の質(Quality of Life)の向上に役立つ機能を明確に持つ食品素材を創造している。 1. 会社概要 同社は、「Bio Business Triangle」をコンセプトとして、バイオテクノロジーを基軸に、「機能性素材事業(Bio seeds)」「通信販売事業(Bio value)」「バイオメディカル事業(Bio medical)」の3事業を展開している。事業展開としては、機能性素材事業で収益基盤を構築し、事業の裾野を拡大し、通信販売事業で機能性素材事業の技術シーズを基に事業基盤の拡大を図り、これらの技術、収益を基盤にしてバイオメディカル事業を推進している。 機能性素材事業の主力商品である「ファーマギャバ(R)」は、GABA生産トップシェアである。機能性表示食品制度におけるGABA届出件数は2021年6月末時点で503件とトップの採用実績を維持しており、食品メーカーによるGABAの採用拡大がトップシェアである同社の「ファーマギャバ(R)」の受注拡大につながっている。通信販売事業では育毛・発毛促進剤「ニューモ(R)育毛剤」がヒット商品となり、全体の業績にも大きく貢献している。バイオメディカル事業は、同社独自のニワトリ由来抗体作製技術「ALAgene(R) technology(アラジンテクノロジー)」及びニワトリ卵黄由来の生理活性ペプチド開発技術を用いた創薬事業を行っている。2021年1月に、田辺三菱製薬(株)と自己免疫疾患に対する開発候補抗体について独占的ライセンス契約を締結した。 2. 2021年7月期の業績概要 2021年7月期の連結業績は、売上高が前期比204.5%増の46,752百万円、営業利益が同666.6%増の5,673百万円、経常利益が同631.0%増の5,767百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同455.9%増の3,841百万円と、売上高・利益ともに過去最高を大幅に更新した。各事業への積極投資を継続した結果、「ニューモ(R)育毛剤」を中心に顧客獲得が進展したことで、特に通信販売事業が好調に推移し、全体の業績に大きく貢献した。広告宣伝費は同237.0%増の24,860百万円と、機会を逃さず大規模な広告宣伝を実施したほか、研究開発費も同19.3%増の522百万円と積極投資を継続したものの、「ニューモ(R)育毛剤」を中心とした定期顧客の積み上げが売上増につながり、投資と利益回収の両立を実現した。 3. 2022年7月期の業績見通し 2022年7月期の連結業績については、売上高が前期比29.7%増の60,631百万円、営業利益が同1.8%増の5,773百万円、経常利益が同0.4%増の5,788百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.7%増の4,021百万円を見込んでいる。広告宣伝費を上期に重点的に投資し、下期は定期顧客の増加や広告宣伝費のコントロールを想定しているため、下期偏重の計画となっている。引き続き通信販売事業が好調に推移する見込みであることに加え、2021年8月に子会社化した明治薬品(株)の新規連結も寄与することから、2ケタ増収としている。一方、利益面では、広告宣伝や研究開発への積極投資を継続することにより横ばいの予想としている。なお、広告宣伝費はインターネット、紙媒体、テレビを中心に300億円程度を想定している。「ニューモ(R)育毛剤」だけに依存せず、次期大型ヒット商品の育成とCRM※1に注力する方針であるものの、CPO※2及びLTV※3の動向次第で媒体、商品間の広告宣伝費の配分を大胆に変更する予定である。 ※1 Customer Relationship Managementの略で、顧客関係管理。 ※2 Cost Per Orderの略で、顧客1件を獲得するために要した広告宣伝費。 ※3 Life Time Valueの略で、顧客生涯価値。 4. 成長戦略 同社は新たに「中期経営計画2026」を策定した。中期経営目標として「新価値(新製品、新市場、新組織)創造への取り組みによって1K(売上高1,000億円企業)を目指す」を掲げ、数値目標として、5年後の2026年7月期に売上高1,000億円(既存事業の成長で700億円、新価値創造※で300億円)を目指す。そのほか、利益水準については、平均的に営業利益率10%を確保できる体制の構築を目指す。2026年7月期までは単年度における利益率低下を恐れず事業展開を行い、大胆にリスクを取りながら規模の拡大を目指す方針だ。ヒット商品となった「ニューモ(R)育毛剤」が牽引して2021年7月期業績が好調に推移したこともあり、市場の一部では2022年7月期以降の反動や成長鈍化を懸念する声があるものの、新製品・新市場創造や積極的な事業展開により、さらなる成長の可能性を秘めていると弊社では期待している。 ※自社ブランド製品、OEM・ODM、越境EC、創薬新規導出、アグリ、化成品、医薬品通販、化粧品モール販売、健康機器を挙げている。 ■Key Points ・「医薬」と「食」の融合からなる「ファーマフーズ」を目指すバイオテクノロジー企業 ・主力製品「ファーマギャバ(R)」はGABA生産トップシェア、「ニューモ(R)育毛剤」は発売2年でヘアケア市場での売上NO.1を達成 ・2021年7月期は通信販売事業が好調に推移し、売上高・利益ともに過去最高を大幅に更新 ・2022年7月期は通信販売事業の好調持続により2ケタ増収、各利益は積極投資の継続により横ばい予想 ・新価値創造への取り組みにより、2026年7月期に売上高1,000億円を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《YM》
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時価総額 27,480百万円
卵黄由来の機能性素材や化粧品、医薬品、抗体試薬の開発、製造等を行う。販売は通信販売と卸売。子会社にフューチャーラボ、明治薬品など。伊藤忠商事と資本業務提携。卵殻膜素材の開発・量産化などに取り組む。 記:2024/10/24