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ピアズ Research Memo(1):通信業界で蓄積したノウハウを基に、リテールテック領域で高成長を目指す

2021/6/17 15:11 FISCO
*15:11JST ピアズ Research Memo(1):通信業界で蓄積したノウハウを基に、リテールテック領域で高成長を目指す ■要約 ピアズ<7066>は、(株)NTTドコモの携帯ショップ向け販促支援からスタートし、研修、販売・運営コンサルティングサービスへと事業領域を拡大。携帯電話業界の環境変化によって生じる販売現場での様々な課題を解決するソリューション企業として成長を実現してきた。2019年に東証マザーズ市場に株式上場を果たし、調達した資金等を基に新たにリテールテック分野にリソースを投下し、さらなる飛躍を目指している。 1. 2021年9月期第2四半期累計業績の概要 2021年9月期第2四半期累計(2020年10月−2021年3月)の連結業績は、売上高で前年同期比40.9%減※の1,550百万円、営業利益で同53.0%減の184百万円となった。前年の業績に大きく貢献したキャッシュレス推進事業が、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響による営業自粛によって大幅に減少したこと、また、利益面ではオンライン接客センターの開設やモバイルオーダーシステム「ZEROレジ」の開発・改修投資などリテールテック領域への事業転換に向けた投資を拡大したことが減収減益要因となった。ただ、サービスのオンライン化に取り組んだことで生産性が向上し、利益面では概ね会社計画通りとなっている。 ※前年の単独業績との比較。同社は2020年9月期の第3四半期より連結決算を開始している。 2. 2021年9月期業績見通し 2021年9月期の売上高は前期比4.2%減の3,340百万円、営業利益は同78.9%減の70百万円と期初計画(売上高4,830百万円、営業利益345百万円)から下方修正した。売上高については、コロナ禍の長期化によって、当初回復を見込んでいたキャッシュレス推進事業に見切りをつけ、リテールテック事業への事業転換を前倒しで行う方針を決定したことに伴うもので、キャッシュレス推進事業関連で1,000百万円、また、リテールテック領域への人員配置変更に伴う影響で490百万円の下振れ要因となる。売上減に伴う利益減については提供サービスのオンライン化による収益性向上と各種経費の削減で相殺できる見通しだが、リテールテック領域への投資を前倒しで実施することにより280百万円の費用増となることが営業利益の下振れ要因となる。下期も同様にシステム開発投資等を行うほか、「ZEROレジ」の認知度向上のための広告宣伝費用、2021年夏にオープン予定のリテールテックプラットフォームの開発費用などが含まれる。 3. 中期経営計画を更新 同社は2020年11月に公表した中期経営計画「PEERS TRIPLE GEAR」をより具体化した中期経営計画を改めて策定し、発表している。ポイントは、リテールテック分野を重点領域と定め、同分野で国内トップ企業を目指すことを打ち出した点にある。国内だけでなく海外の先進的な企業ともアライアンスを組み、小売・飲食業界向けに先進的なITツールの導入支援を行っていく。外資系のツールは使い勝手やサポート体制が脆弱なため、導入に二の足を踏む企業も多いが、同社が通信業界で培った販売現場のコンサルティングノウハウを組み合わせて導入支援を行うことで、売上を拡大していくことは十分可能と見ている。2021年初夏にオープン予定のリテールテック特化型のプラットフォームを通じて集客を図り、導入実績を積み重ねていく。将来的には自社サービスの開発提供も視野に入れている。業績目標としては2025年9月期に売上高100億円、営業利益8-10億円を掲げており、今後の動向が注目される。 ■Key Points ・2021年9月期第2四半期累計業績は、キャッシュレス推進事業の落ち込みで減収となるも利益はおおむね計画通り ・2021年9月期業績はリテールテック領域への投資を積極化するため、利益は一旦落ち込む見通し ・リテールテック領域に事業転換を図り、2025年9月期に売上高100億円と現在の3倍を目指す方針 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《AS》
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通信キャリア、端末メーカーや携帯販売店向けコンサルや販促支援を展開。オンライン接客システムやビデオコールセンターシステム等を手掛ける。オンライン接客事業領域は堅調。AIボーディング事業も拡大進める。 記:2024/09/18