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12月のくりっく365、ドル・円は神経質な展開、ユーロ・円は強含みか

2023/12/8 17:21 FISCO
*17:21JST 12月のくりっく365、ドル・円は神経質な展開、ユーロ・円は強含みか 東京金融取引所(TFX)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」は、2023年11月の取引数量が前月比7.6%増の222万3992枚、1日の平均取引数量は10万1090枚と前月比で増加した。月末時点の証拠金預託額は4814.68億円と前月比で13.58億円増加した。取引通貨量では、米ドル、メキシコペソ、トルコリラ、豪ドル、南アフリカランドの順となった。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」は、11月の取引数量が前月比31.5%減の343万911枚、1日の平均取引数量は15万5952枚と前月比で減少した。月末時点の証拠金預託額は830.78億円となり、前月比で16.67億円の減少となった。 取引数量トップは米ドル・円で75万6290枚(前月比18.5%増)であった。神田財務官による円安けん制発言で一旦1ドル=149円台まで押し戻されるが、植田日銀総裁が国会答弁で金融緩和政策継続を主張し、再び11月13日には1ドル=152円手前まで上昇。ただ、その後は米国での利上げ終了見通しの高まりや11月23日の感謝祭を前にしたポジション調整などが進み、じりじりと円高基調へ。月末には1ドル=146~148円台まで下げた。トルコリラ・円は24万3992枚(前月比50.6%増)であった。11月2日にトルコ中央銀行のエルカン総裁が今年と来年のインフレ見通しをそれぞれ引き上げ、金融引き締め政策の継続を表明。トルコリラ・円はおおむね横ばいの動きを続けていた。21日にトルコ中央銀行の外貨準備高が回復傾向にあると伝わったほか、23日にトルコ中央銀行が予想以上の利上げを決定し、次第に円高・トルコリラ安となり、月末には一時1トルコリラ=5.0円を下回った。 12月のドル・円は神経質な展開か。12月4日に開催された日本銀行の多角的レビューでは金融機関からマイナス金利の撤廃を要望したと伝わっており、早期のマイナス金利解除観測が円買い材料となりそうだ。ただ、景気回復が足踏み状態であることを示唆するような経済指標発表などが続いており、12月18-19日開催の日銀金融政策決定会合でのマイナス金利解除は考えにくいとみる。一方、米国では米連邦公開市場委員会が12月12-13日に開催されるが、こちらも政策金利据え置きが市場のコンセンサスだろう。ただ、利下げ見通しを過度に織り込み過ぎている警戒感もくすぶっていることから、過度な景気減速を示唆するような経済指標発表には過剰なドル高反応を示す可能性がある。年末の休暇前までドル・円は落ち着かない動きが続きそうだ。 ユーロ・円は強含みか。欧州中央銀行(ECB)は早ければ来年3月にも利下げを開始すると市場の期待は高まっており、ユーロ安基調が続きそうだ。ラガルドECB総裁などから利下げ期待をけん制する発言も出ているものの市場の反応は限定的だった。一方、日本は徐々に金融政策の正常化に視線が向きつつあり、以前と比べれば円高基調となりやすい。ただ、市場で金融政策修正への観測が急激に強まると攪乱要因となる可能性がある。 《CN》