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NYの視点:米7月雇用統計先行指標、労働市場の減速示唆

2024/8/2 8:30 FISCO
*08:30JST NYの視点:米7月雇用統計先行指標、労働市場の減速示唆 米労働省の7月雇用統計発表を控え、雇用統計の先行指標は労働市場の減速を示唆している。雇用統計の結果で労働市場の減速が証明されると、連邦準備制度理事会(FRB)の9月連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを市場はさらに確信する。同時に、急速な景気の減速でFRBが大幅利下げを強いられるとの思惑も浮上。 先行指標のひとつ民間の雇用動向を示すADP雇用統計の7月分は+12.2万人と、伸びは1月来で最低となった。6月のJOLT求人件数は818.4万件と5月823万件から減少した。公務員の求人の増加が、民間部門の求人の減少を相殺。連邦、地方政府の求人が109万件と、過去最高水準に跳ね上がる一方で、民間セクターの求人は2018年後半の低水準まで減少した。また、FRBのパウエル議長が指摘したとおり、労働市場の需給は均衡。失業者1人に対する求人件数は1.25件と、コロナ前の2019年の水準に回復した。自主的退職者数は12.1万人減と、23年7月以来で最大。自主的退職者数は328.2万人と2020年8月来で最低となり、雇用者の労働市場への自信が急速に後退したことが示唆された。 7月ISM製造業景況指数の雇用は43.4と、6月に続き2カ月連続で50割れと活動縮小となった。パンデミックによる経済封鎖直後20年6月来で最低。 7月雇用統計のエコノミスト平均予想では、失業率は4.1%と、21年11月来の高水準維持する見込み。非農業部門雇用者数は+17.5万人と+20.6万人から伸び鈍化が予想されている。平均時給の伸びも鈍化基調で、7月分は前年比+3.7%と21年6月来の低い伸びが予想されており、想定通りとなった場合はFRBの利下げを正当化する。 ■米7月雇用先行指標 ●ADP雇用統計:+12.2万人(予想:+15.0万人、6月:+15.5万人←+15.0万人) ●ISM製造業景況指数雇用:43.4(6月49.3) ●6月JOLT求人:818.4万件(5月823万件←814.0万件) ●新規失業保険申請件数 07/27/24| 249,000| 14,000| 238,000 07/20/24| 235,000| -10,000| 235,500| 1,877,000 07/13/24| 245,000| 22,000| 235,250| 1,844,000 07/06/24| 223,000| -16,000| 233,750| 1,860,00 06/29/24| 239,000| 5,000| 238,750| 1,847,000 06/22/24| 234,000| -5,000| 236,250| 1,856,00 06/15/24| 239,000| -4,000| 233,000| 1,832,000 06/08/24| 243,000| 14,000| 227,250| 1,821,000 06/01/24| 229,000| 8,000| 222,250| 1,813,000 ●米雇用統計予想 失業率:4.1%(6月4.1%) 非農業部門雇用者数:17.5万人(20.6万人) 平均時給:前月比+0.3%、前年比+3.7%(+0.3%、+3.9%) 《NH》