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11日の香港市場概況:ハンセン1.8%高で続伸、香港銘柄に買い

2019/9/11 18:00 FISCO
*18:00JST 11日の香港市場概況:ハンセン1.8%高で続伸、香港銘柄に買い 11日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比475.38ポイント(1.78%)高の27159.06ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が161.67ポイント(1.55%)高の10565.01ポイントと3日ぶりに反発した。ハンセン指数は8月1日以来、心理的節目の27000ポイント台を約1カ月ぶりに回復している。売買代金は894億8000万香港ドルにやや拡大した(10日は752億3800万香港ドル)。 通商問題を巡る米中の歩み寄りが期待される流れ。香港の英字紙は10日、「中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)に対する輸出規制の緩和などを条件に、中国政府は米国産の農産物を購入する方針」と伝えた。さらに、華為は10日、米政府に対する訴訟の一部を取り下げたと発表している。また、「逃亡犯条例」改正案に端を発した反政府行動に関し、徐々に落ち着きを取り戻すとの観測が流れていることもプラス。ここにきて著名人や各種団体から沈静化を促す発言が増えている。香港を代表する富豪の李嘉誠氏は8日、香港政府と反対派の双方に向けて冷静になるよう呼び掛けた。 ハンセン指数の構成銘柄では、香港関連の上げが目立つ。恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)と九龍倉置業地産投資(1997/HK)がそろって4.6%高、恒基兆業地産(12/HK)が4.3%高、中銀香港(2388/HK)が3.7%高、香港鉄路(MTR:66/HK)と恒隆地産(101/HK)がそろって3.4%高で引けた。足元では香港情勢の不透明感で下げがきつかっただけに、投資家心理が上向く中で買い戻しに勢いがついている。 業種別では、中国の不動産セクターが高い。首創置業(2868/HK)が6.0%、保利置業集団(119/HK)が4.1%、龍湖地産(960/HK)が3.2%、中国恒大集団(3333/HK)が2.7%ずつ値を上げた。 中国金融セクターもしっかり。中国工商銀行(1398/HK)が2.9%高、中国建設銀行(939/HK)が2.8%高、中信証券(6030/HK)が2.9%高、海通証券(6837/HK)が2.8%高、中国太平保険HD(966/HK)と新華人寿保険(1336/HK)がそろって2.7%高と上昇した。 半面、医薬品セクターは安い。康哲薬業HD(867/HK)が4.4%、中国神威薬業集団(2877/HK)が3.8%、薬明生物技術(2269/HK)が3.4%、中国生物製薬(1177/HK)と石薬集団(1093/HK)がそろって1.6%ずつ値を下げた。 本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.41%安の3008.81ポイントで取引を終えた。消費関連株が安い。医薬品株、ハイテク株、インフラ関連株、不動産株の一角も売られた。半面、金融株は買われている。 【亜州IR】 《FA》