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藤商事 Research Memo(2):ホラー系やキャラクター版権を利用した機種開発に定評

2019/12/13 16:32 FISCO
*16:32JST 藤商事 Research Memo(2):ホラー系やキャラクター版権を利用した機種開発に定評 ■会社概要 1. 会社沿革 藤商事<6257>は1958年に、じゃん球遊技機※の製造およびリース販売を目的に創業、業務発展に伴い1966年に株式会社化された。1973年にアレンジボール遊技機市場に参入し、1992年に開発したアレンジボール「アレジン」が大ヒットしたことで、ブランド力も一気に高まった。事業領域を拡大するため、1989年にパチンコ遊技機、2003年にパチスロ遊技機市場に参入している。 ※麻雀牌に見立てた入賞口に球を入れることで当たり役を作り、得点に応じてメダルが払い戻される遊技機。 2007年にJASDAQ市場に株式上場を果たしており、2013年には従来から取引関係のあったサン電子<6736>と資本業務提携契約を締結、94万株の株式を保有(出資比率4.1%)している。サン電子からは制御基板などの部材を調達しており、同社の主要調達先の1社となっている。 2005年に設立した子会社の(株)JFJでパチンコ機の開発・製造および販売を開始したため、2019年3月期より連結決算を開始している。JFJを設立した経緯は、パチンコ機の型式試験※において申請のための枠取りが難しい時期があり、申請枠を増やすためにセカンドブランドとして立ち上げた。設立後は藤商事の型式試験申請で対応できる状況となったため、JFJからの型式試験申請は控えられていたが、2018年2月の遊技機規則改正に伴い、旧規則機での型式適合を1機種でも多く取得することを目的にJFJからも複数機種の申請を行い、そのうちの1機種にて適合を取得しJFJのブランド名で製造および販売を行うこととなった。また、パチスロ機においても新規則機の型式試験申請枠を増やし、1機種でも多く市場に投入できるようにするために、2019年8月に(株)ミラクル、(株)オレンジを子会社として新設している。 ※遊技機を販売するためには、(一財)保安通信協会が実施する型式試験に適合し、各都道府県公安委員会に検定申請を行う必要がある。 2. 事業の特徴 同社の特徴は、新しい遊技の仕組みを発案して業界でいち早く新機種の開発に生かしていることや、漫画などのキャラクター版権を利用した機種の開発に積極的に取り組んでいることなどが挙げられる。新しい仕組みとしては、今では一般的となったパチンコ機のチャンスボタンによる演出方法を、同社が業界で初めて導入している。また、キャラクター版権を利用した遊技機の開発では、2003年に発売した「CRサンダーバード2」や、2004年に発売した「CR暴れん坊将軍」などが大ヒットした。 ここ数年は「ホラー」系の機種で一定のブランド力を獲得している。2007年に投入した「CRリング」は、発売当初「ホラー」で集客できるかどうか不確かだったこともあり販売台数が1.5万台にとどまったが、導入したホールで女性の固定客ファンが徐々に増加するなど高稼働率を維持し、徐々に評価が高まった。2011年に発売した後継機種「CRリング 呪いの7日間」では長期間の高稼働実績を残し、シリーズ累計7万台を販売する大ヒット機種となっている。現在は「ホラー」系の機種をシリーズ化し、コンスタントに発売するまでになっている。ここ数年はホール側の新機種導入の傾向として、販売実績のあるシリーズ機種の後継機を優先的に導入する傾向が強くなっていることもシリーズ機種が多くなっている背景にある。このため、初代機の販売は伸びにくいが、稼働率が高ければ後継機種以降の販売が見込めることになる。 一方、パチスロ機では2003年に市場に参入以降、苦戦が続いていたが、2014年に発売した「パチスロ リング 呪いの7日間」が2.1万台を販売するヒット商品となり、パチスロ市場においても徐々に実績を積み重ねている状況にある。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《SF》
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時価総額 30,223百万円
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パチンコ・パチスロ機の企画・開発・製造等を行うエンターテインメント関連事業が主力。モバイルデータトランスファー機器、IoT/M2M向けルータ等も。遊技機ビジネスでは開発タイトル数の拡大などに注力。 記:2024/08/10