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TOKAI Research Memo(4):全事業セグメントで増収、ガス及び石油事業を除いて増益に

2019/6/5 15:54 FISCO
*15:54JST TOKAI Research Memo(4):全事業セグメントで増収、ガス及び石油事業を除いて増益に ■TOKAIホールディングス<3167>の業績動向 2. 事業セグメント別動向 (1) ガス及び石油事業 ガス及び石油事業の売上高は前期比2.5%増の77,977百万円、間接費用等配賦前ベース(以下、本章内では同様)の営業利益は同7.5%減の6,815百万円となった。このうち、LPガス事業の売上高は同1.6%増となった。気温が平年より高めで推移したことによる顧客当たり消費量の減少があったものの、期末顧客件数が前期末比22千件増の628千件と増加したほか、仕入価格上昇に対応して下期に価格転嫁を実施したことが増収要因となった。顧客件数は新規営業エリア(北関東、南東北、愛知県、岐阜県、岡山県、福岡県)、既存営業エリア(静岡県、首都圏等)ともに増加し、新規エリアについては前期末比14千件増の27千件と順調に拡大している。 一方、都市ガス事業は顧客件数が前期末比2千件増の56千件と若干増加したほか販売価格の上昇等もあり、売上高で前期比7.4%増の12,412百万円となった。 2期連続で増収となったものの、気温が高気温で推移したことによる家庭向けLPガスの顧客当たり販売量の減少で約6億円、原油高に伴う仕入価格上昇で約18億円の減益要因となり、営業利益は2期連続で減益となった。 (2) 情報及び通信サービス事業 情報及び通信サービス事業の売上高は前期比0.7%増の51,234百万円、営業利益は同20.6%増の3,827百万円となった。このうち、コンシューマー向け事業の売上高は同2.8%減の30,813百万円と減収となった。月額課金収入の高い光コラボの顧客件数が前期末比5千件増の327千件となったほか、格安スマートフォン「LIBMO」も同12千件増の41千件と増加したものの、従来型ISPサービス等が同46千件減の419千件と大きく落ち込んだことが響いた。また、光コラボについても顧客獲得競争の激化により、2018年6月以降は頭打ちの状況となっている。 一方、法人向け事業の売上高は前期比6.4%増の20,421百万円と順調に増加した。クラウドサービス市場の拡大を背景として通信サービスやデータセンターサービスの増収基調が続いているほか、企業の旺盛なIT投資需要を受けてシステム受託開発も増収となった。 営業利益に関しては、コンシューマー向けが「LIBMO」の販促費用を中心に販管費の絞り込みを行ったことで前期比3億円の増益となり、法人向けについても増収効果で同4億円の増益となった。 (3) CATV事業 CATV事業の売上高は前期比7.5%増の30,511百万円、営業利益は同39.4%増の4,953百万円となり、過去最高業績を連続で更新した。2018年3月期の第2四半期に東京ベイネットワーク(株)、第4四半期に(株)テレビ津山をそれぞれ子会社化しており、これらM&A効果により売上高で約10億円、営業利益で約1億円の増収増益要因となっている。M&A効果に加えて、放送・通信セット加入による割引サービスや大手携帯キャリアとの連携によるスマートフォンセット割引等の営業施策と解約防止施策等の取り組みが引き続き奏効し、期末の顧客件数は放送サービスで前期末比14千件増の789千件、通信サービスで同17千件増の274千件といずれも順調に増加した。 利益面では増収効果に加えて償却費(のれん償却含む)が前期比491百万円減少したことも増益要因となった。また、償却前営業利益率で見ると、前期比0.7ポイント上昇の33.4%と2期ぶりに上昇に転じている。これは増収効果に加えて既存エリアにおいて放送と通信のセット契約率が上昇し、顧客当たり収益が増加していることが要因と考えられる。 (4) 建築及び不動産事業 建築及び不動産事業の売上高は前期比1.4%増の20,090百万円、営業利益は同21.4%増の1,615百万円となった。静岡エリアの営業体制を強化したことでリフォーム事業の受注が増加したこと、建築・設備工事等も順調に推移したことなどが増収増益要因となった。 (5) アクア事業 アクア事業の売上高は前期比13.0%増の7,004百万円、営業利益は同209.8%増の762百万円と大幅増収増益となった。大型商業施設等での顧客獲得が順調に進み、期末顧客件数が前期末比10千件増の156千件となったことが増収要因となった。 利益面では、増収効果に加えて2018年11月より関東エリアの配送業務効率化とサービス品質向上を目的に、同業のトーエル<3361>に商品配送業務を委託したことも増益に寄与した。トーエルは関東エリアに25万件の顧客を抱えており、自前で配送システムを構築している。同社の商品も同時に配送することによって配送業務の効率化につながるメリットがある。 (6) その他・調整額 その他の事業の売上高は前期比1.6%増の4,781百万円となった。売上高の主な内訳を見ると、介護事業は施設の利用者数増加に伴い同3.8%増の1,075百万円、造船事業は船舶修繕工事量の増加により同5.8%増の1,520百万円となった一方で、婚礼催事事業は婚礼挙式組数の減少により、同3.7%減の1,477百万円となった。なお、内部調整額も含めた営業損失は4,916百万円(前期は4,699百万円の損失)と若干損失額が拡大する格好となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《SF》
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