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じろさん:ビットコインは再び歴史的最高値を越えられるのか?【FISCOソーシャルレポーター】

2019/9/6 18:51 FISCO
*18:51JST じろさん:ビットコインは再び歴史的最高値を越えられるのか?【FISCOソーシャルレポーター】 以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家「じろさん」氏が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。 Twitterにて情報を発信している暗号資産(仮想通貨)アカウントで個人投資家のじろさんと申します。2016年から暗号資産投資を行っています。ゴールドや株投資は10年以上になります。初めてFISCOソーシャルレポーターとして執筆させていただきますのでよろしくお願いいたします。 「ビットコインは再び歴史的最高値を越えられるのか?」 この問いに対しては投資家によって十人十色の考え方があると思いますが、3年前から個人投資家としてビットコイン(BTC)投資を行ってきた私の考えを述べたいと思います。 結論から言えば、以下の理由によりBTCは20年ごろに最高値を更新すると考えています。 1.リブラのローンチが難航 既に報道されたように19年7月16日に米国上院銀行委員会がフェイスブックなど数社の連合で発表した仮想通貨リブラについての公聴会を行いました。公聴会は、暗号資産投資家はもとより世界中から多くの人々の注目を集めました。27億人のユーザーがいるフェイスブックなどの大企業連合が国家の枠組みの外で作った通貨を活発に流通させれば世界経済にどのような悪影響が出るのか誰も予想がつきません。しかし公聴会の結果からも、その後の各国の反応からも、現在までのところリブラにとって状況はネガティブと言っていいようです。実現すると仮定しても今後多くの課題を解決して世界的なコンセンサスを得なければならず、実現までに少なくとも数年は掛かるように思います。 私見ですが、各国の政府は暗号資産、特にリブラの大きな成功を恐れているように思えます。リブラが普及した場合に一民間企業のトップが世界に対してどのような強大な影響力を手にするのか全く予想がつかないのです。 2.浮き彫りになってきたビットコインの本当の優位性 しかしこれはリブラだけの問題ではなく、他にも報道されている銀行や大企業発行の別の通貨にも同じ事が言えますし、いわゆるアルトコインはほぼ全て運営の中心人物達がその通貨に対して大きな影響力を持っているという点では同じなのです。将来的に完全な非中央集権に移行することになっているというアルトコインは数多くありますが、将来に渡ってどこまで信用できるのかはわかりません。今は通貨として小粒なので世界への影響力も小さく、規制側も脅威とは見ていませんが、万が一にでも世界に対して大きな影響力を持った途端に豹変し、得た力をどのように行使するか、人間とはわからないのです。 公聴会ではビットコインについてはあまり言及がありませんでしたが、一連のやり取りの中で間接的に浮き彫りになってきたのがビットコインの優位性です。ビットコインには支配的な立場にいる特定の人物がいないのです。思い浮かぶとしたら創始者であるナカモトサトシですが、姿を消したまま実在の個人かどうかさえわからず、現在では何の支配力も持っていません。どれだけビットコインが広く流通したとしても強大な権力を手にするべきトップがどこにもいないのです。この点ではリブラなどと比べた場合、社会に対する脅威として恐れる必要は何もありません。しかしながら、一国が禁止したとしても世界のどこかで誰かがビットコインを所有し、送金し、マイニング(新規通貨発行や取引承認などに必要となる計算作業)するのです。世界中がインターネットを放棄しない限り誰にも止めることはできません。ここまで世界中に拡散してしまった以上、このようなものを全面的に禁止するのは無意味です。先進国の法定通貨がリーマンショック以後の長引く金融緩和によって増えすぎ、やがて過度のインフレによって無価値化したとしてもビットコインの存在には何の影響もなく、止める事はできません。コピーや改良品を作っても今からビットコインを超えるハッシュレートを得ることは無理でしょう。いえ、現実に無理だったというのが17年のアルトコインバブルの結論です。この独断でシステムを止めたり改変したりできる支配者が現在において既に存在しない、最古にして市場占有率が60%を超え、最高のハッシュレートを持つ暗号資産であることがビットコインの優位性であり、揺るぎない価値なのです。Winner takes allです。高速送金や小口支払いなど現在以上の便利な機能はサイドチェーン(ビットコインの機能拡充の手段として注目される技術革新)という形で多くの人々が技術開発を進めていけばいいことなのです。 3.新たな市場参加者の登場 昨今の米国の利下げによって金融の量的緩和の再開も噂される現在、法定通貨の価値下落に対するリスクヘッジのために資産の一部をビットコインに替えておきたい人や機関投資家はインフレに苦しむ国を中心に増加していくと思われます。18年の暗号資産バブル崩壊から対法定通貨で暴落分の半値戻し以上を達成できた主要な暗号資産はビットコインくらいでしょう。17年には多くの新規の市場参加者にとって値上がり率の高いアルトコイン投資のための交換用コインでしかなかったビットコインに新たな購入層の波が来ているからこそ半値戻しができたのです。19年4月から急激な上昇を続けてきたので、大きな価格調整はあると思いますが、20年の半減期(新規通貨発行の割合が半減するタイミングのことを指す)の前後へ向けて大きく上昇していくと考えています。その頃には史上最高値の更新が見られるのではないでしょうか。 ※2019年8月29日16時に執筆 執筆者名:じろさん Twitter:@jirosancoin 《US》