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19日の香港市場概況:ハンセン2.3%安で4日ぶり反落、動画配信ビリビリは11%安

2022/4/19 18:00 FISCO
*18:00JST 19日の香港市場概況:ハンセン2.3%安で4日ぶり反落、動画配信ビリビリは11%安 連休明け19日の香港市場は、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比490.32ポイント(2.28%)安の21027.76ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が217.91ポイント(2.95%)安の7167.67ポイントとそろって4日ぶりに反落した。売買代金は1155億8650万香港ドルにやや拡大している(14日は989億900万香港ドル)。 内外環境の不透明感が投資家心理を冷やす流れ。インフレ高進の警戒感で昨夜の米株が続落したことや、中国の景気先行き不安が重しとなっている。香港休場中の18日に公表された中国経済統計では、3月の小売売上高が前年同月比で3.5%減少し、市場予想(3.0%減)以上に落ち込んだ。1〜3月期GDPは前年同期比で4.8%増加し、市場予想(4.2%増)を上回ったものの、エコノミストからは、「新型コロナウイルス感染拡大の影響などで、今後数カ月で景気が大幅減速するリスクがある」と指摘されている。また、中国人民銀行(中央銀行)発表した預金準備率引き下げに関しては、下げ幅が予想に届かなかったと失望された。(亜州リサーチ編集部) 「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は3.8%安と他の指数をアンダーパフォームしている(構成銘柄は全面安)。個別では、動画配信プラットフォーム中国大手のビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が10.9%安、高性能データセンター開発・運営の万国数拠HD(GDSホールディングス:9698/HK、GDS/NASDAQ)が9.6%安と下げが目立った。ビリビリに関しては、ライブ配信部門のリストラ観測や中国当局の規制強化が懸念されている。国家互聯網信息弁公室(国家インターネット情報弁公室:CAC)のウエブサイトに15日夜、不正行為取り締まりのため、ライブストリーミングや短編動画の運営企業に対する2カ月間の検査を始めると掲載された。 外食や酒造、スポーツ用品など消費セクターも安い。海倫司国際HD(9869/HK)が6.2%、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が4.3%、華潤ビールHD(291/HK)が3.5%、青島ビール(168/HK)が3.2%、李寧(リーニン:2331/HK)が7.3%、安踏体育用品(2020/HK)が5.2%ずつ下落した。 医薬品セクターも急落。百済神州(ベイジーン:6160/HK)が7.7%安、薬明生物技術(ウーシーバイオロジクス:2269/HK)が5.3%安、康哲薬業HD(867/HK)が5.1%安で取引を終えた。 中国不動産セクターもさえない。合景泰富地産HD(1813/HK)が8.5%安、広州富力地産(2777/HK)が5.9%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が5.0%安、華潤置地(1109/HK)が3.8%安で引けた。 他の個別株動向では、資産総額で国内6位の招商銀行(3968/HK)が11.5%安。同行は18日、同日付で田恵宇・行長が辞任したと発表した。田氏が辞任した理由は明らかにされておらず、投資家層に動揺が広がっている。 一方、本土市場は小幅に3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.05%安の3194.03ポイントで取引を終了した。ITハイテク株が安い。消費関連株、医薬品株、空運株、金融株の一角なども売られた。半面、石油・石炭株は高い。素材株、不動産株、メディア関連株、ゼネコン・発電設備株も買われた。 亜州リサーチ(株) 《FA》