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27日の香港市場概況:ハンセン1.4%高と続伸、米中対立の緩和に期待感

2019/6/27 18:00 FISCO
*18:00JST 27日の香港市場概況:ハンセン1.4%高と続伸、米中対立の緩和に期待感 27日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比399.44ポイント(1.42%)高の28621.42ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が131.07ポイント(1.22%)高の10897.13ポイントとそろって続伸した。売買代金は784億3100万香港ドルに拡大している(26日は648億3500万香港ドル)。 中国景気の過度な先行き不安が後退する流れ。朝方公表された5月の工業企業利益は、増減率が前年同月比1.1%のプラスに転じた(4月はマイナス3.7%)。米中通商協議の進展も期待される。米ホワイトハウスの報道官は、米中首脳会談が29日午前11時30分に大阪で開かれると正式発表。また、香港英字紙は27日の取引時間中、消息筋情報として「中国と米国は貿易戦争の停戦で暫定的に合意したもよう」と報じた。ハンセン指数はじりじりと上げ幅を広げ、この日の高値圏で取引を終えている。 ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(50のうち48が上昇)。中でも、米中対立の緩和で恩恵を受ける銘柄群が買いを集めた。中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)と光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が各4.0%高、ブタ肉生産大手の万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.7%高と上げが目立つ。 業種別では、マカオのカジノセクターが堅調。銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.9%高、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が3.2%高で引けている。同セクターを巡っては、米中摩擦の激化によるマイナス影響が一部で懸念されていたが、バーンスタイン証券がこれを否定。同証券は26日付の最新リポートで、「米国系カジノがマカオの事業ライセンスを失う可能性は極めて低い」と指摘した。 このほか、5G関連銘柄が高い。通信ケーブルの普天通信集団(1720/HK)が11.7%高、通信設備の中興通訊(ZTE:763/HK)が6.2%高、基地局運営の中国鉄塔(788/HK)が1.5%高で引けた。中国携帯キャリア最大手の中国移動(941/HK)が5G発展戦略を発表するなど、5G商用化に向けた進展が引き続き好感された。 本土市場は3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.69%高の2996.79ポイントで取引を終えた。金融株が上げを主導。電子機器、酒造、バイオ医薬、化学工業なども値上がりした。個別では、白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が上場来高値を更新。一時は節目の1000人民元を突破した(高値は1001.00人民元)。終値は1.7%高の996.35人民元。 【亜州IR】 《FA》